2011年 10月 10日 ( 2 )

新しい自転車

先週の金曜日に新しい自転車がきた。

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        スポーツ用とシティ用のクロス型
 
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        今まで乗っていたシティー用自転車は次男に譲った。


オランダの老舗自転車メーカーGazelle製の2011年限定モデルAllureだ。
時計なども限定モデルと聞くと欲しくなってしまう性質であるから、出会うべくして出合った自転車。


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          ボディーはシルバーグレイと白が基調で
          アクセントに黒に黄色が効いてスポーティー。
          サドルにもガゼルの絵。サドル・バッグに
          1mの鎖付き鍵(オランダでは必要)をしまえる。

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          ガゼルの絵が限定モデルの印

片道12㌔を往復してみた。ずっと川沿いの平坦な道だが、川上に向かう時はかなりの向かい風
になる。変速ギアを変える必要もなく、すいすいなのだが、走りが軽いのでスピードを出したくなり、
結構汗をかいた。
前輪とサドルにサスペンションが付いているので、でこぼこのショックを吸収してくれるのがうれしい。
ローラー・ブレーキが軽くて、停まりかたがソフトでアグレッシブでない。

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          週末にはどこに遠出をしようか。


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          昨日、アルデンヌの山の中で出会ったサイクリングの子供たち。
          急な坂の脇に立って声援を送ったら、皆張り切ってペダルをこいだ。


ベルギーでは、クラシックと呼ばれる伝統ある1日自転車レースが、年に何度か開催される。
プロのレース走行コースは200キロ以上だが、30キロから50キロの美味しい部分の選りすぐり
ルートを集めたガイドブックを見つけた。クラシック・レースに思いを馳せつつ、アマチュアでも醍醐
味をちょぴり味わえる。

それから、RAVeL(Réseau Autonome de Voies Lentes)と名付けたルートがベルギーには
ある。1995年に始まり現在も拡張している自然の中のレジャー専用道で、歩行者および動力を
用いない乗り物(自転車や馬など)のために、廃止された線路や運河沿いに昔は馬が船を引いた
道や廃道になった狩猟道などを、自動車にわずらわされずにハイキングや乗馬やサイクリングが
楽しめるように整備したものだ。
アルデンヌ高原でもRAVelの標識を見かけたし、マーストリヒトを拠点に北海に近いフランダースまで
繋がるルートもある。

サイクリングという新しいホビーの世界、未知の領域に足を踏み入れることができそうで興奮気味だ。   
        
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by didoregina | 2011-10-10 17:11 | サイクリング | Comments(4)

アルデンヌ高原ハイキングとベルヴォー・ビール醸造所

秋の週末、4家族でアルデンヌ高原の別荘を借りるというのが、毎年恒例の行事化している。
4家族といっても、昨年から子供たちは一人も参加しなくなったので、夫婦4組の8人だ。

9月終わりから10月始めまでは、北ヨーロッパは夏の暑さだった。それが、急激に冷え込んで
秋らしい天候になった。北ヨーロッパの秋といえば雨である。日本の秋のように空気が澄んで、
高い青空がさわやか、という具合にはいかない。暗くてどんよりして、しとしと降る雨で寒い。


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      ベルギーのアルデンヌ高原東部は、ドイツ語地域だ。
      緑の丘の牧草地と森と川と湖が綾なす風景は、目にも
      心にも心地よく、ひんやり清涼な空気に胸もすっきり。


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      小雨の中ハイキングする私たちを、牛達が整列して出迎えてくれた。


土曜日は、ベルヴォーという村を拠点に10キロ弱のハイキングをした。
「麗しの谷」という名前も美しいこの村を選んだのには、訳がある。

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      ハイキングの最終地点(および始点)は、ここ。
      農家を改造した、手作りのベルヴォー・ビール醸造所だ。

ハイキングとビール醸造所見学を組み合わせることを思いついたのは去年だ。
山歩きが好きな人には楽しみが2倍になるし、さほど歩くのは得意ではない人にも励みになる
だろう、という深謀遠慮である。

それが的外れでなかった、という証拠には、暗くて寒くて(日中の気温5度)雨降りという、
ハイキング日和とは程遠い日だったにもかかわらず、辺鄙な山村にある醸造所の駐車場は満杯。
ビールを飲んだり食事も出来る、醸造所付属のブラッスリーは満員の盛況だし、一度に20人
ほどしか入れない小さな醸造所にその日だけでも120人以上の見学者が詰めかけたという。

6年ほど前、この村に醸造所を建てたのはオランダ人夫婦で、元薬剤師で大学勤めだったのに
脱サラして物作りの仕事をしたいという夢を実現させたのだった。
奥さんが、私たちのグループの見学ガイド担当だった。ビール作りへの情熱がひしひしと伝わる
彼女の説明に耳を傾けた。以下は、彼女の説明より一部抜粋したもの。


子供たちをオランダ語とフランス語のバイリンガルに育てようと思って、17年前にベルギーのフランス
語地域にある村ベルヴォーに住み着いた。
ふとしたきっかけで、村の中に廃墟のようになった古い農家を見つけた。広い敷地と馬小屋、牛小屋、
豚小屋、納屋があった。手作りへの情熱が絶ちがたく、納屋を改装して醸造所を作ろうと決意。また、
飲食および試飲のできるブラッスリーと売店も家畜小屋を改装して造ろうと思った。

元薬剤師だから、慎重で細かい仕事が得意だ。ルーヴァン大学やルーヴァンのビール工場で
ビール醸造の講習・実習を受けながら、無添加・無濾過・無殺菌の手作りビールを作る準備を重ねた。

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        外側が銅で内側がステンレス製の2重になった
        モルト汁攪拌装置。

新規参入の手作りビール醸造所がビール王国ベルギーで成功を収めるため、知恵を絞った。
大手と張り合わないよう、手作りの製法を守って、オリジナルの味を追求しようと思った。

見学者を受け入れることを考慮に入れて、設備デザインは美しいものに限定し資材にもこだわった。
しかし、資金は潤沢とはいえないから、設備は全て中古を購入しようと思って探した。
小樽のある醸造所が、地元での需要が少なく経営が振るわなかったため、設備一式を売りに
出したのをネットで見つけた。日本の機械メーカー製の精巧な作りの美しい外観で、技術面でも
信頼できる。

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          熟成タンクの表示に注目。日本語だ。

きっちりと丁寧に梱包された機械設備がアントワープ港まで届いた。しかし、全て日本製の
機械だから、説明書およびパネルや目盛り表示は全て日本語だった。だから、設備の組み立て
からして骨が折れた。

最初に仕込んだビールの味は、素材も吟味したのに美味しいものではなかった。なぜだろう、と
試行錯誤を繰り返した。原料と仕込みの過程にどこか問題があるのだろう、何とか解決して、これ
ならと満足のいく味が出来たのは、3年後だった。

今から3ヶ月前までは、ボトリングも手作業だった。生の樽詰めでは味と品質が保障できないので、
外に出すのはビン入りのビールなのだが、需要が増加して手作業では追いつかなくなったので、
3ヶ月前にボトリング設備も導入した。
イタリア製なので気難しく、機械をだましだまし作業しないと上手くいかない。
なぜかというと、もともとワインのボトリング用の機械なので、気泡のあるビールを詰めるのはあまり
得意でないからだ。

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          イタリア製のボトリング機は新品


まだまだ、色々な面白い話を聞くことができたのだが、長くなるので割愛。
こんな風に、通常のビール工場見学とは異なり、単に製法の説明だけでなく、様々の裏話も教えて
くれるのが楽しかった。見学時間は約30分だが、いい質問をしたりして話し手の興が乗れば伸びる。
その後は、付属ブラッスリーで試飲。見学料金は6ユーロで、ビール2杯分の試飲も含まれる。


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       ブランシュ(白)、ブロンド、ブリュン(茶)、ブラックの4種類の
       ビールが造られているのだが、ブラッスリー・ベルヴォーという名前も、
       ビールの種類も全てBで始まるこだわりの命名だ。
       一人6ユーロ払うと、8人分16個の王冠が入った籠を手渡される。
       見学後、その王冠でビール試飲の支払いをする。普通の丸いグラス33cl
       だと王冠2つ、小さいグラスだと王冠1つの料金。ブリュンはちょっと酸味が
       きつく、ブラックは焦げたコーヒーみたいな味で、結局、コクのあるブロンドが
       一番美味しかった。無濾過なので、どれもにごっている。


小さなビール醸造所見学をハイキングと組み合わせたのは、案の定、大正解で、絶賛された。
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by didoregina | 2011-10-10 00:45 | ビール醸造所 | Comments(7)


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


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音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


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