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グラインドボーンの『ヘンゼルとグレーテル』

クリスマス・プレゼントに貰ったヘッドフォンがとても快適だ。ソニーのMDR-XB300という
モデルである。着装感がいいし、耳全体をソフトに覆うので奥行きのある自然なステレオ音響だ。
ただし、コードの長さが1メートルくらいしかないから、PC上でユーチューブの映像やオンライン・
ストリーミングを見たりするのにしか使えない。
そこで、6年ほど前に次男が懸賞に当選して貰ったi ポッドの出番だ。もう今では誰も使わないから、
これに色々ぶち込んで、自転車で片道30分の道のりのフィットネス・ジムに行く時に、でかいヘッド
フォンで聴こうと思う。外の音もしっかり聴こえるから、音楽を聴きながら自転車に乗っていても
特に危険ではないと思う。冬は自転車に乗るとき、耳が隠れる帽子か耳カバーを付けるから、同じ
ようなものだろう。

ヘッドフォンの性能テストも兼ねて、クリスマス後1週間の限定でガーディアン紙のサイトからタダで
オンライン配信されている『ヘンゼルとグレーテル』@グラインドボーンを観賞した。
DVDにもなってる2008年のプロダクションで、特にグレーテル役のアドリアーナ・クチェロヴァに
注目だ。

c0188818_23135627.jpg演出 Laurent Pelly
指揮 Kazushi Ono, the London Philharmonic Orchestra
ヘンゼル Jennifer Holloway,
グレーテル Adriana Kučerová,
母 Irmgard Vilsmaier,
父 Klaus Kuttler,
魔女 Wolfgang Ablinger-Sperrhacke


序曲の最中、グラインドボーンのお屋敷の遠景からだんだん近づき、出演者達が劇場の楽屋口に
入るところが映し出される。そこから楽屋へ、そしてカタコームを通ってステージに登るまでも既に
物語の一部なので、皆演技している。同時に、曰くありげな小包の箱が届けられる。そして、
その段ボール箱が、御伽噺の舞台になるのである。

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         ヘンゼルとグレーテルの住む家は、段ボールの箱。

シンプルでファンタジー溢れる夢のような舞台に御伽噺を現出すること演出といえば、ローラン・
ペリを置いてはいまい。この家の造形が、まず素晴らしい。
写真では小さすぎてディテールがわからないと思うので、↓の動画を見てもらいたい。


       二人ともエネルギッシュで、子供らしいしぐさにも
       わざとらしさがなくて好感度抜群、衣装もぴったり。

森の中の小屋という設定と雰囲気は守りつつ、少々現代的な味付けの舞台セットは、バルバラ・ド・
ランブール女史のデザインだ。ペリといえば、シャンタル・トマと組むことが多かったが、近年は
ド・ランブールとのコンビが目立つ。(ROHとモネの『サンドリヨン』も同コンビによる)

演出は、ストーリーに忠実でありながら、古めかしさを払拭して、ミュージカルのような軽さがあり、
子供や家族向けの明るく楽しいオペラになっている。ここまで正統的に楽しいのもイマドキありか、と
感心してしまった。

と、言うのは、『ヘンゼルとグレーテル』は、昔、実演で1度だけ観賞したことがあるのだが、
(オペラ・ノースとオペラ・ザウドの共同プロ)、その演出と設定がヴィクトリアンぽくて妙に暗かった
からだ。
舞台は街中のブルジョワの子供部屋で、魔女は住み込みの家庭教師のような威厳のある女性。
遊び道具も『不思議の国のアリス』を捻ったようなイミシンなもので、箒にまたがる家庭教師は
性的に抑圧されてフラストレーションがたまったオールド・ミスという具合で、明らかに大人の観客を
対象にしたものなのだった。
全体的に、もやがかかっていて、見ていて晴れ晴れした気分にはなれなかったし、音楽もどろどろ
した暗い印象だった。

グラインドボーンのプロダクションは、ハッタリもイミシンな謎もなく、勧善懲悪の明るい御伽噺に
終始している。しかしグリムの原作に基づいたフンパーディンクの意図は、これほど明るいもの
だったのだろうか、との疑問も感じたほどだ。

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             魔女のお菓子の家は、スーパー・マーケット!

現代のお菓子の家はスーパーというのは、卓見というか、慧眼というか、目の付け所が素晴らしい。
スーパーの棚にあるお菓子類もなかなかリアリティがある品揃えで、映像だと細かい点もわかるのが
楽しい。
ヘンゼルたちが貪り食っていたお菓子の袋には、Gaufres de Liege(リエージュのワッフル)
と明記してあった。ベルギー・ワッフルにはリエージュ・ワッフルとブリュッセル・ワッフルの二種類が
ある。街角でよく売っているふわふわのが後者、少し硬めで家庭でも手軽に焼けるのが前者である。

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           この辺はリエージュ・ワッフルのご当地で、年越しや元旦には
           欠かせない。クリスマス後に子供達が山のように焼いたが、
           みるみる減っていって、大晦日まではもたなかった。。。。


そして、スーパーの棚の山が開くと、全体の形はブリューゲルの描くバベルの塔そっくりになるの
だった。
このように、飽食とそれに伴う子供の肥満という現代的な問題を明るく提示して笑いを誘う。

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           お菓子で出来たバベルの塔も、子供達が焼いたもの。
           ブラニーならぬブロンディー。ホワイト・チョコとマカダミア・
           ナッツ入り。


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             魔女に捕らえられたヘンゼル
         
ペリの演出では、妖精は妖精そのもので光り輝き軽やかだし、父と母もその辺にいそうなタイプで
現実味がある。しかし、それがどこかで見たようなベタな造形ではなく、ステレオタイプな人物像でも
全体が洗練された印象になるのは、演出家の見事な手腕のおかげだ。

魔女にテノールの男性を起用したところが隠し味である。よくある、母親と魔女が同一人物という設定
では、人間の深層心理を抉ってみせるような解釈にならざるを得ず、新鮮味は薄れるのだ。
そのかわりに、男性が演じる魔女は少々グロテスクコミカルでくったくがなく、哀れですらある。
プラテーがテノールの役であるというのと同様の効果があった。

期待のアドリアーナちゃんは、自然な可憐さの表現では抜群の歌手だと思う。嫌味がないどころか、
カマトトっぽく感じさせない歌唱と、光り輝くようなオーラもある。若い娘役のソプラノとしては、今後
かなりの上昇株ではないかと思う。
ウィーンの『セルセ』やミュンヘンの『愛の妙薬』以外では、どんなプロダクションでどんな役を
歌っているのか気になって検索したら、意外な動画を見つけた。
2006年の『偽の女庭師』@ザルツブルクでのセルペッタ役である。


       声を聴けば、そうとわかるが、あんまりのヘア・メーク。。。

このプロダクションは、ドリス・デリエ女史の演出なのだが、園芸センターという舞台設定も、パンク
っぽい登場人物も、大道具も小道具もグロテスクで、しかも全体に退屈きわまりないものだった。
だから、アドリアーナちゃんが出演していたことも全く印象に残っていないのだった。
彼女には、『愛の妙薬』@バイエンルン州立歌劇場のオンライン・ストリーミングで来週また会える。






   
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by didoregina | 2011-12-31 17:20 | オペラ映像 | Comments(4)

うさぎ年の最後にアンゴラ帽子をリフォーム

うさぎ年の師走に入ってから、帽子を作り変えた。
元は一番最初に作った紺の帽子だったのだが、幼稚園の制帽のような当たり障りのない色とデザ
インで、冒険していないから面白みのない仕上がりだった。
この秋、フレームの大きな新しい眼鏡に変えてからこの帽子は特に似合わなくなってしまったので
リフォームすることにした。

クラウンとブリムが一体化した比較的単純な形だったので、リボン飾りと内側のベルトを取り外して、
別の木型で成型し直し、飾りを替えれば、全く別の帽子に作りかえられるのが手作りの楽しさだ。
上のリンク先の記事にある帽子は、その後、2点ともリフォームして作り変えた。ウィーン遠征にも
被っていった黒の帽子は、上記リンクにあるグリーンをリフォームしたもので、帽体が黒とグリーンの
リバーシブルなので裏と表を替えたら、最初の面影を全く留めないものに変身した。

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          クラウンは深めで、斜めにレリーフの筋が入っている。
          ブリム幅も狭く、ちょっと下向きなので、普段使いの
          カジュアル・デザイン。リボンの模様と同じ色のビーズを
          5つほど、飾りに留めつけた。

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          リボンは、ちょっとサイケデリックなプリント模様の皮を
          切って巻きつけた。女性用なので右側に結び目と飾りがある。
        

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            実際に被るとこうなる。誰にでも似合うデザインだ。

つばが広くないので他人の邪魔にならず、町歩きに丁度いい帽子である。
しかし、紺というのは意外と合わせにくい色であった。黒のコートにはイマイチだ。
帽体にはアンゴラうさぎの毛が入っていると聞いたので、うさぎ年の年末にリフォームしたのも何かの
縁かも。アンゴラと名付けることにする。

帽子を被って、ウィーンから帰ったばかりの友人と町にお茶に出かけた。

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        このケーキはオランダらしくなく小振りで軽くて美味しいので
        気に入っている。「カフェ・ノワール」という名で、中はカスタード・
        クリームとコーヒーのムースが層になっている。

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        表面はコーヒー・トリュフのような食感で、上に載ってる
        ナッツのような果物の実のようなものもフレッシュで美味しい。

他のテーブルの人たちが頼んだハイ・ティーを盗み見ると、ケーキも選べて、紅茶は何種類かの
葉っぱが出てきて自分で入れる式だし、プティ・フールもマカロンもなかなかよさそうだ。
店の奥がパン工房なので、自家製の新鮮なパンを使ったサンドイッチなども期待できそう。
次回は、ここでハイ・ティーをしよう。
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by didoregina | 2011-12-29 15:22 | 帽子 | Comments(0)

2012年もTVでオペラ

「ねえ、お子さんが大きくなってもクリスマスの飾り付けしたり、プレゼント用意したりするの?」
と、日本人の方に問われ、思わず、うっと詰まってしまった。
「クリスマスは家族で祝う祝日だから、日本のお正月みたいなもので、やっぱり毎年、門松や
しめ飾りをするように、クリスマス・ツリーは生の木を買って飾るわね。」と答えたのだが。。。
クリスマスはキリストの生誕を祝うという原点が忘れられたまま、商業主義の(アメリカ式)クリスマス
が日本に輸入されたのだなあ、と改めて実感した。
クリスマスに便乗した商戦はヨーロッパでも盛んであるが、根本が異なると思う。

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          潅木の鮮やかな幹の色が春の胎動を感じさせる。

また、クリスマスのミサや礼拝に教会に行かないからといって信心が薄れた証拠とも思わない。
家で各人が心の中で厳かな気持ちを持てば十分だと思う。
しかし、厳粛な休日だから、クリスマス当日(もしくは前日および翌日も)は、商店もレストランも
閉まってしまうのは当然だと思うのだが、それはあまりに不便だ、という感想を日本人が持つのも
また当然なのだろう。
特に、単身でヨーロッパに来ている人にはクリスマスには身の置き所がなくなるので、気が利く隣人
や同僚や大学の世話人だったら、そういう人を家庭でのクリスマスの祝いに招待するものだが。

ヨーロッパでのクリスマスと日本のお正月は、何か身が引き締まるような一年の締めくくりの思いと
日照時間が日に日に長くなり新春の悦びが感じられ希望に満ちるような雰囲気で共通点が多い。
そして、3日間、親戚一同が会してご馳走を食べまくる、という点でも。やはり、晴れ着か新品の
服でドレスアップするし、プレゼントはお年玉だと思えばいい。

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       中が4層になっているZuccottoは、子供達が作った。

クリスマス・年末・お正月向けTV番組としては、コンサートやバレエ、オペラや映画が多くなる。
DNOの『ばらの騎士』は、クリスマス当日とクリスマス2日目(オランダでは正式な祭日)に
分けて放映された。ちらっと見たら実演観賞と同じキャストだったので、もう一度TVで観なくても
いいや、と思えた。
その合間には、コンセルトヘボウからハイティンク指揮のマチネ・コンサートの中継もあった。
ハルテロスが『4つの最後の歌』を独唱する、というので見たかったのだが、25日の15時から
放映なので、早めのクリスマス・ディナー(およびプレゼント交換)の時間とかち合い、TVを
観るのは無理だった。

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         クリスマス2日目は、エイントホーフェンの公園を中心に散歩。

1月1日の『オネーギン』TV放映には、リキを入れて臨むつもりだ。こちらでのクリスマスが
日本のお正月の雰囲気に近いのに対して、1月1日はあまりお正月らしいものではない。
親戚や友人にお年始の挨拶に行くのが通例だが、TVを観てもあまり不謹慎な感じはしないのだ。

クリスマス・プレゼントに結構大きなヘッド・フォンを貰った。音の漏れはないし、響きもとてもいい。
これを使って、オンライン・ストリーミングも観・聴きまくろう。モネ劇場に倣ったのか、バイエルン
州立歌劇場も1月からオペラのストリーミングを行うので楽しみだ。
1月7日の『愛の妙薬』では、10月にウィーンで観た『セルセ』で妖精のように綺麗なルックスが
印象に残ったアドリアーナ・クチェロヴァがアディーナ役なので楽しみだし、22日の『ドン・カルロ』は
オール・スター・キャストで見逃せない。

TV放映といえば、大分先の話だが、6月22日にパリのオペラ・ガルニエからMEZZOが、
ラモーの『イポリトとアリシー』を生中継する!サラ様がフェードル役で、トピ君がイポリト、ドグー
がテゼーなのでパリ遠征も考えていたのだが、TV放映されるならそれで満足だ。奇しくも1月から
MEZZOをケーブル・パッケージに入れることにしていたのだ。

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by didoregina | 2011-12-28 13:16 | オペラ映像 | Comments(6)

コレギウム・ヴォカーレ・ヘントとフライブルク・バロック・オーケストラのクリスマス

先週聴いたオランダ・バッハ協会による『ロ短調ミサ曲』コンサートが、非常に心地よく体と心に
効き、師走ストレスを洗い流してくれたので、温泉やエステに行って心身リフレッシュするかわりに
今週もクリスマス・コンサートに出かけようと思った。
ベルギーのハッセルトでのコレギウム・ヴォカーレ・ヘントとフライブルク・バロック・オーケストラの
コラボ・コンサート、題してバッハとドレスデン(バッハとゼレンカ!)で、ハッセルト以外では、
フライブルク、リヨン、シュトゥッツガルト、ベルリン、フローニンヘン、アントワープでツアーが
行われる。

だが、まず、チケット・ゲットからしてトラブル続きであった。
ハッセルト文化センターではシステムの不備で、オンラインでチケットを買おうと何度もトライしても
上手く行かないのである。
外国からでも業務時間帯以外でも簡単に買えるというのが、オンライン・チケット・システムの存在
価値であるのに、それが上手く行かないと困る。業務時間帯に電話して買う、というのは結構面倒
なのである。なんとか電話予約が出来たのは、コンサートの一日前であった。

しかし、チケットが取れたからといって安心するのは早計であった。
クリスマス直前の12月22日木曜日である。去年もその頃、エイントホーフェンでのサヴァール指揮
ル・コンセール・ナシオンのコンサートに出かけたが、開演時間に間に合わなかったという苦い経験を
した。
ハッセルトでは、もしや木曜夜は商店が夜遅くまで営業しているのではあるまいかと思い、ネットで
検索してみた。しかし、ベルギーでは特にクリスマス直前であっても、夜の商店営業はなさそうで
あった。
しこうして、マーストリヒトでは一年を通して木曜夜はショッピング・イブニングと称して、通常なら午後
6時に閉まる商店が夜9時まで営業する日である。しかも、クリスマス商戦真っ盛りでもあり、すでに
バーゲンも始まっているから、プレゼントを買うために客も押し寄せる魔の木曜日と化していた。

我が家からはA2という高速道路にすぐ乗れるので、北のエイントホーフェンや南に国境を越えて
すぐのリエージュや東のドイツ方面へは楽に行くことが出来る。
ベルギー中西部のブリュッセルやアントワープに行くのも比較的簡単だ。しかし、距離的にはずっと
近いのに、ベルギーのハッセルトへは高速が直接通じていないので時間がかかる。

まず、マーストリヒト市内を横断しないといけない。そこから国境を越えてベルギーの村々を通って
から高速に乗る。
マーストリヒトの旧市街は我が家の川向こうにあり、市内でマース川にかかる橋の5つうち、自動車
通行可能なのは2つだけなのだ。木曜の晩は、皆ショッピングに押し寄せるので旧市街の駐車場は
どこも満杯になる人出である。すなわち、橋も渋滞する。

夜8時開演のコンサートで、通常45分の道のりだから、余裕を持って1時間15分前に家を出た。
しかし、まず、第一の関門である橋に乗るための道路が渋滞していた。橋に至るまでの信号一つを
超えるのに10分かかった。しかし、橋にはまだ乗れていないし、それから川を渡るのにどれだけ
時間がかかるのかもわからない。
それで、別の橋を通るべく迂回路を行った。しかし、そちらでも状況は同じだった。家を出てから
30分経つのに、まだ旧市街に到達できないのであった。何度も挫折しかけたが、とにか諦めずに
進めるだけ進もう、と思った。だが、すごいストレスである。なんとかマーストリヒト市内を横断し、
国境を越えた。でも次の村が道路工事のため迂回になっていた。この村を過ぎたら高速に乗れる、
7時半までに高速に乗れたら、コンサートに間に合う、と自分に言い聞かせた。
結局、高速に乗れたのは7時35分頃だった。
そこからハッセルトまでは16キロで高速に乗っている時間は10分もない。ハッセルト市内に入って
からも渋滞はなかったので、なんとか開演数分前にホールに到着した。

2011年12月22日@Cultuurcentrum Hasselt

Johann Sebastian Bach: Brandenburgs Concerto nr. 1,
BWV 1046 & Cantate BWV 62 Nun komm der Heiden Heiland
Jan Dismas Zelenka: Missa Dei Filii (Kerst in Dresden)

Collegium Vocale Gent & Freiburger Barockorchester
dirigent  Marcus Creed
sopraan Christina Landshamer
contratenor Damien Guillon
tenor Tomas Hobbs
bas Peter Kooij
bariton Sebastian Myrus

ベルギーでのコンサート料金は、同じ内容のコンサートであってもオランダに比べると非常に安い。
ハッセルト文化ホールの場合、ほとんど全て20ユーロ以下である。今回のコンサートは、22ユー
ロと破格の高値であったが、平日夜なのに結構席は埋まっていた。クリスマス・シーズンである。

座席は、一列目右から4番目。舞台は半円状に張り出しているので、隅のほうのこの席からは
指揮者をほぼ真横から見る位置で、上手に配置された第二ヴァイオリン奏者も後ろから見る感じで
楽譜が覗け追えるほどだった。

第一曲目のブランデンブルク協奏曲第一番では、ホルンが活躍するのだが、古楽器の狩猟ホルン
演奏では出だしのチューニングが合ってない様に聞こえてしまうのだ。でも、ホルンのリードするリズ
ムがノリノリのシンコペーションなのと、フライブルク・バロック・オーケストラ(FBO)の各パートの
個々の奏者のアンサンブルのバランス感覚が非常に優れているため、とても楽しい音楽世界が展開
された。
今回のプログラムでは、器楽演奏はこの曲だけであったが、指揮者なしで全員立ったまま演奏し、
奏者は皆自由闊達に音楽を奏でる。目配せの様子もよく見える位置に座っていたので、時折交わす
奏者同士の目線すら愛情溢れて楽しそうに見えた。

バッハのカンタータBWV62『いざ来ませ、異邦人の救い主』では、ペーター・コーイによるバス
のアリアが力強く印象に残った。

休憩後は、マーカス・クリード指揮による、ゼレンカの『神の御子のミサ曲』だ。
「キリエ」と「グロリア」のみから構成されるミサ曲だが、ゼレンカらしい意表を突いた曲調の展開に
なっている。
歌詞だけ読むと、非常に短い単純な繰り返しだけなのに、音楽は目くるめくように変幻しリズムも変化
に富んでいるのだ。

「グロリア」は、迫力ある合唱とソロの各パートで交互に歌われるので、変化に富み飽きさせない。
ソプラノとCTは、わたしの座席から見ると、丁度指揮者の後ろになってしまってよく見えないので、
イマイチ印象に残らないのが残念であったが、ソプラノのクリスティナ・ランズハマーの発声がどうも
好きになれなかった。O以外の母音では、特にEの発音では妙にいきむような感じで汚く不快な声に
聴こえるのだ。発声で非常に損していると思う。
期待していたCTのダミアン・ギヨンは、今回のプログラムではあまり活躍しないのが残念だった。
明瞭な発声と発音で声質もきらいなタイプではないが、ソロ部分が少なすぎたので、あまり訴えて
来るものがなかった。

バッハのカンタータでバスを担当したコーイは、後半になると登場しなかった。若手バリトンが私の
目の前の位置であるコーイの椅子に座ったのでびっくり。
テノールは、あまり宗教曲向けではないオペラチックなタイプだったので、少々違和感があった。
指揮のクリードは、いかにも合唱の指揮者という感じで、自ら歌いながらしかし器楽奏者へも的確に
指示を与えていた。

ゼレンカのミサ曲での功労者は、なんといっても合唱団のコレギウム・ヴォカーレ・ヘントだ。
下手にソプラノとアルト(多分全部で7人)、上手にテノールとバスが7人並ぶ配置であったが、
特に上手の男声がびんびんと響く位置に座っていたため、その迫力には度肝を抜かれた。
「ラウダムス・テ」や「ミゼレレ」といった単純な歌詞を、多重録音のような層の厚さでかぶせて
歌いまくるのが、耳に心地よくずんずんと迫る。

シュトゥッツガルト室内合唱団とターフェル・ミュージック・バロック・オーケストラによる
ゼレンカ『神の御子のミサ曲』↓


コレギウム・ヴォカーレ・ヘントによる合唱に圧倒されたのが私だけでなかった証拠には、ベルギー
でのコンサートには珍しくスタンディング・オヴェーションになり、しかも合唱団がソリストよりもオケ
よりも誰よりも大きな拍手とブラヴォーを貰っていたのからも覗える。地元贔屓だけとは思えない。


フライブルク・バロック・オーケストラは、同日ウィーンでも『オルフェオ』@アン・デア・ウィーン劇場
で演奏していたし、1月からは日本ツアーも行うので忙しい。
常任指揮者を持たず、コンマスである二人のリーダー、ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツとペトラ・
ミュリヤンスによって協議制で運営されているというFBOだが、今回のコンマスはまた別の人だった。
2月のPJのコンサート@コンセルトヘボウでもFBOが演奏を担当するし、4月に行こうと思っている
キャロリン・サンプソンのコンサートもFBOとのコラボだ。売れっ子バロック・アンサンブルだけに世界
各地で様々なコンサートを行うのだが、プログラムを見るといずれも魅力的で、そそられるものがある。

また、コレギウム・ヴォカーレ・ヘントは、ヘルウェーヘ(日本ではヘレベッヘ)指揮のCDでお馴染み
なのだが、生で聴くのは今回が初めてだった。溌剌いきいきとした合唱団の迫力には驚かされた。
かなり気に入ったので、この合唱団も追ってみたくなった。
1月にブリュージュでバッハ・アカデミーという3日間のフェスティヴァルが開催される。ヘルウェーヘ
指揮コレギウム・ヴォカーレ・ヘントの『ロ短調ミサ』公演があるではないか!ソリストは、ハナ・ブラシ
コヴァ、ドロテー・ミールズ、ダミアン・ギヨン、トマス・ホッブス、ペーター・コーイとなっていて、前回
のオランダ・バッハ協会と今回のコンサートのソリストとも重なり興味深い。1月20日(金)夜の公演で
あるから、ブルージュまで行くのは難しい。。。。
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by didoregina | 2011-12-24 22:56 | コンサート | Comments(10)

『裏切りのサーカス』 ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ

これは、絶対にネタバレなしである。
今年観た映画の個人的ベスト作品は『メランコリア』なのだが、この映画もかなりの線で上位に
食い込んだ。僅差で暫定2位としておこう。今年残り一週間のうちに他に見る予定もあり、それが
リュミエールのベスト・ワンに選ばれたものだから、状況は予断を許さない。(A Separation の
邦題は『別離』で日本公開予定は2012年春らしい、しかし、Tinker, Tailor, Sodier, Spyの
邦題が『裏切りのサーカス』とは。ジョン・ル・カレ原作の日本語タイトルは『ティンカー、テイラー、
ソルジャー、スパイ』のままだが、語呂も悪くないしリズムに緊迫感があってとてもいいと思うのに。)

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Tinker, Tailor, Sodier, Spy
監督: Tomas Alfredson
スマイリー: Gary Oldman,
ビル・ヘイドン: Colin Firth,
リック・ター:Tom Hardy,
コントロール:John Hurt,
パーシー・オールライン:Toby Jones,
ジム・プリドー:Mark Strong
2011年 イギリス、フランス、ドイツ


この映画のどこがすごいかというと、かっこいいスパイは登場せずアドレナリン放出アクションも
皆無なのに、知的好奇心をくすぐるスリリングな仕上がりになっていて、観終わってからの満足度・
充実感が高いことだ。高三の次男も、すごくいい映画だ、と感心したくらいだから、若者にもウケル
要素があるし、大人の観賞に堪える重厚な映画なのだ。
スーパーヒーローが1人もいないばかりか、渋すぎるほど渋い登場人物ばかりで、行動もかなり
写実的・現実的なので、観客は謎解きに参加する気持ちで画面に見入りつつ、いつの間にか手の
平はじっとり汗ばむことになるのである。

スパイ映画というよりは、探偵・推理ものに近い。イギリス諜報部上層部に潜む2重スパイを探す
というストーリーだから、謎解きのための伏線もたっぷり用意してあるのだが、それは最後近くに
なってようやくわかる、という高度に知的な仕上がりなのだ。(映画を一緒に観た主人には途中で
わかったから、いまいちスリル感に乏しかったらしい)

皆、一癖も二癖もありそうな諜報部高官たちであり、部下たちの忠誠心溢れる仕事振りにも感心する。
冷戦時代真っ盛りの話であるから、情報もアナログだし収集方法もフィールド・ワークに近いものがあり、
それもかえってスリリングである。ハイテク機器使いまくりの現代のスパイよりも、地に足が付いた感じ
なのに、どこかスマートであるのは、パブリック・スクール出身で名門大学を出ているような登場人物
ばかりだからかもしれない。
そして、そういう人たちの集まりであるから、同性愛の香りも漂うのである。『アナザー・カントリー』
の数十年後の話ともいえる。だから、豪華なキャストの中にルパート・エヴァレットが入っていない
のが残念である。往年の美青年パロディーに成り果てた彼がカメオ出演してたら面白かったのに。

唯一のセクシーな役どころ(すなわち女が絡む)は、トム・ハーディが演じている。姿ははっきり
見えないが公衆電話からの電話の声の主が、彼だ、とすぐにわかるほど、声もセクシーである。
スパイらしいスマートさはあまりなく、どちらかというとテロリストに見えるような彼だが、独特の魅力
いっぱいだから今後の活躍にも期待したい。

この映画の続編が作られたらスゴイことだが、それはないものねだりだろう。
ハリウッド映画から真っ向に対抗する方法と内容で、上質のスパイ映画を作ることが出来ることを
証明した、という点でもスゴイ映画なのだ。
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by didoregina | 2011-12-23 14:04 | 映画 | Comments(0)

The Turin Horse『ニーチェの馬』

ハンガリーのタル・ベーラ監督がこれをもって最後の作品と自ら宣言したこの映画では、様々の
原点が白黒で表現されていた。

c0188818_433554.jpgDirected by Béla Tarr
Produced by Gábor Téni
Written by Béla Tarr László Krasznahorkai
Starring János Derzsi
Erika Bók
Mihály Kormos
Music by Mihály Víg
Cinematography Fred Kelemen
Editing by Ágnes Hranitzky
StudioT. T. Filmműhely
Release date(s)15 February 2011 (Berlinale)
31 March 2011
Running time 146 minutes
Country Hungary
Language Hungarian



モノクロームの画面では、茫漠とした大地に、歩くのも困難なほどの暴風が吹き荒れている。
人里離れた平原に建つ石造りだがまるで掘っ立て小屋のような貧しい佇まいの農家には、年老いた
父親と婚期を逃したような中年に近い娘と一頭の馬が暮らしている。
彼らの単調な1週間が映し出されるのだが、ほとんど一日ワン・カットに近いような極端な長回しで
追って見せる。

朝起きて、服を着て、顔を洗って、気付け薬代わりの強い酒を飲んで、仕事をして、家に戻って、
着替えて、ジャガイモを茹でて、塩をつけただけのジャガイモを手で食べて、寝る、という繰り返しだ。
通常、こういう単調さは映画でも文学でも作品として認められにくい。小学校でも教えるだろう、
こういう風な日記を書いてはだめですよ、と。しかし、あえて、人間の存在の原点を見せたいかの
ように執拗に単調な日常をカメラで追う事で、他の作品との比較を拒んだような孤高の作品に仕上
がっている。

赤貧洗うが如しとは、まさに彼らの生活のことである。井戸水と、かまどの火と、ジャガイモと、
雨露と風から身を守ってくれる一間の家と、生活の糧であるばん馬が、彼らの生活の礎である。
そして、それ以外の所有物もほとんど持たない。それでも大地に根付いて生活していて放浪の民
ではないことを一種の誇りにしているかのようだ。いや、誇りとか人間の尊厳などという観念とは
無縁の生活である。

そういう極端かつぎりぎりの生を映像として詳細に見せるのだが、会話というものはほとんどなく、
風の音以外に流れるのはミニマルもミニマル、ほとんど4音の繰り返しの音楽だ。
観客は、だんだんとその音楽と風の音に頭の中が支配され、まるで催眠術にかかったかのように
呆けてしまう。一種のトリックまたはマジックともいえる。吹き荒れる風の映像描写もリアルであるが、
SFXの合成だ。

生活を支える馬は動かなくなり、食事も拒む。井戸水は枯れ、かまどの火も消え、ランプの油も
切れる。生活の根本が断ち切られ、存在自体が消し去られてしまいそうになるのだが、それでも
父と娘は家に残る。しかし、辛抱強く父に奉仕してきた娘も最後には全てを拒絶するようになり、
映画は終わる。

抽象的な映像ではなく、リアリズムに徹しているかのように見せかけてはいるが、実は想像力の
結晶で出来上がっていることが理解できないと、この映画は全く面白くもなんともない、変な映画、
で終わってしまうだろう。

人間の生の営み、存在の意味とは何だろう、と根源の問いを突きつける映画である。
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by didoregina | 2011-12-18 20:56 | 映画 | Comments(4)

オランダ・バッハ協会のバッハ『ロ短調ミサ曲』@フレイトホフ劇場

オランダ・バッハ協会は、日本ツアーから日を空けずに帰国後すぐ、日本公演と同メンバーで
同じ曲のオランダ・ツアーを行っている。
日本へ行く直前の11月29日にアムステルダムのコンセルトヘボウでまずコンサートをしてから、
日本から戻って12月13日のミドルブルクを皮切りに、ほぼ連日または一日おきのコンサートが
全部で8回だ。
オランダ帰国後の2回目のコンサートは、昨晩、マーストリヒトのフレイトホフ劇場で行われた。

Hohe Messe 2011年12月15日 @ Theater aan het Vrijthof

De Nederlandse Bachvereniging orkest en ripienisten
Jos van Veldhoven dirigent

Solisten:
Dorothee Mields, Johannette Zomer sopraan
Margot Oitzinger alt
Charles Daniëls tenor
Peter Harvey bas

Johann Sebastian Bach (1685-1750)
- Mis in b 'Hohe Messe'

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        マーストリヒトの町の中心にあるフレイトホフ広場に面した
        フレイトホフ劇場(写真中央奥)。 手前はカーニバルの
        仮装した人々をモチーフにしたカラフルな像。

オランダ各地でのコンサート会場は、6箇所のコンサート・ホールおよび市民会館と、3箇所の
教会となっている。日本ツアーでも、大部分のコンサートはコンサート・ホールで行われたと思う。
なぜ、そんなことにこだわるのかというと、音響問題にどう対処するのか気になったからだ。

バッハをはじめとする宗教曲のコンサートは、なるべくなら教会で聴きたいが、あまりに残響の
長すぎる大聖堂などはいけない。私的には絶対に避けたい。しかしながら、市民会館みたいな
会場というのも、反響が少なすぎて味気ないものである。
フレイトホフ劇場は、中規模の多目的ホール兼劇場で、音響的にさほど優れているわけではない。
それで、オランダ・バッハ協会が好んでコンサートを行う聖母マリア教会と比べてどちらがいいか、
と問われると、答えに窮するほど微妙なものがある。

しかし、今回のコンサートでは、私が危惧していた音響問題は、絶妙に処理されていた。

オケの配置は、下手に高音弦楽器その後方一段上にチェンバロ、上手に管楽器と打楽器、
中央にオルガンとその後方一段上に低音弦楽器という具合だった。
合唱団はオケの後ろの一段高いところに一列で左右5人ずつ立ち、間に低音弦楽器を挟んで
下手にアルト2人とバス・バリトン1人バス2人、上手にテノール2人とソプラノ3人に分かれていた。

わたしの座席は平土間6列目中央よりやや右よりだった。
そして、音響的には大事な要素でもある観客数だが、ホールはほぼ満員だった。

まず、冒頭の「キリエ」で合唱のソプラノがやたらと声高に主張しているように聴こえ、あれっ
と思った。
それから、各パートが霧のように混じりあうことがなく、はっきりすぎるくらい分離しているのにも
驚いた。合唱の人数が少ないから、ほとんど個人の声が聞き分けられるくらいだった。

器楽演奏も、くっきりと輪郭が見えるような具合で、音が明瞭である。そして、どの奏者も全く
力んだりしたところがない演奏で、軽やかでひそやかでいて音量は心地よく、過不足なく耳に届く
のだった。

う~む、これは、予想外であった。しかし、考えてみたら、当然とも思えるのだ。
多分、オランダ・バッハ協会は、今回のツアー会場には教会が少ないことを考慮に入れ、合唱団
およびオケの構成と配置を決め、まずコンセルトヘボウで納得できる理想の音を作り出し、それを
準拠にした音を日本およびオランダ各地のホールで再現しようとしたのではないか。
そうして練り上げられた音は軽さのあるクリアーなもので、押し付けがましさや威圧的なところが
全くない。上から轟々と降り注ぐような神々しさはないが、しみじみとして親しみの溢れるものだった。
それは『ロ短調ミサ』には、まことにふさわしい。悲しみや畏怖とはほぼ無縁の音楽だからだ。

今回一番聴きたいと思っていたのは、ヨハネット・ゾマーの歌う「ラウダムス・テ」だ。
手持ちのヘルウェーゲ(日本ではヘレベッヘの表記が一般的だが、ベルギーのクラシック・ラジオ
局のアナウンサーによる発音では、ヘルウェーゲまたはヘルウェーヘという表記が一番合うと思う)
指揮のCDでは、ゾマーはソプラノ・パート1で、これはソプラノ・パート2担当のヴェロニク・ジャン
スが歌っているのだが、メリスマがなんだか頼りないというか曖昧な感じで、ヴァイオリン・オブリ
ガートとの絶妙なやり取りも、ジャンスではなんだか物足りなく思っていたのだ。

ゾマーが歌う動画は、ダニエル・ロイス指揮ベルリン古楽アカデミーのヴェズレーでのコンサート。
聖マドレーヌ聖堂でのライブだろうか。。。



フレイトホフ劇場でも、ゾマーは余裕たっぷりで熟成しかつ甘美さある歌声を披露してくれた。
ヴァイオリン・オブリガートにも軽妙さがありながら、丁々発止で、聴いていて楽しい。

今回のソプラノ・パート1は、ドロテー・ミールズだ。ゾマーよりももっとストレートな直球を投げる
タイプで、若さゆえか豪腕のなせる業か、カマトトっぽい外見から想像するよりもずっと彼女の
歌声は力強い。
しかし、ルックス、ヘア・メイクおよび衣装は、まるで4半世紀前のエマ・カークビーそっくりだ。
同じ曲を歌う動画が見つからなかったが、昨晩とほぼ同じヘア・メイクと衣装のがあったので貼る。

ヘルウェーゲ指揮コレギウムヴォカーレ・ヘントによる『マタイ受難曲』より「我が心汝に捧げん」


       一体実年齢は何歳?、ナードの多そうな古楽界だが、
       ここまでくるとかなり時代錯誤のヘアと衣装だ。
       

ついでに、御大エマ・カークビーの大昔の動画を貼るので、上のミールズと見比べてみて欲しい。
なるべくヘア・メイクが似ているのを選んだので、曲目はまた全く異なるがご勘弁を。

 
         彼女こそ、元祖・本家カマトトかもしれない。
         どうもあまり好きになれない声と歌唱なのだ。

だんだん、本題から外れていってしまったが、熱気のある満員盛況の会場で、熱気とは無縁に
インティームな音楽を作り出したオランダ・バッハ協会の『ロ短調ミサ』は、予想以上に癒し効果の
高いものだった。マッサージや温泉に行くのよりずっと心身リラックスができるから、このコンサー
トは、お勧めだ。


      
     
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by didoregina | 2011-12-16 17:24 | コンサート | Comments(6)

リュミエールの2011年映画ベスト・テン

年末恒例、アートハウス・ミニシアターのリュミエール観客および従業員が選んだ2011年
映画のベスト・テンが発表された。
個人が投票したベスト・テンを、1位10点、2位9点、3位8点、、、という風に換算して採点
したものが点数になっているので、投票に参加した人が少ないのとあいまって、いずれも伯仲
する結果となっているのはいたしかたない。(括弧内は点数)

1. A SEPARATION – Asghar Farhadi (152p)
2. PINA – Wim Wenders (73p)
3. LE GAMIN AU VÉLO – Jean-Pierre & Luc Dardenne (72p)
4. THE TREE OF LIFE – Terrence Malick (67p)
5. RUNDSKOP – Michaël R. Roskam (61p)
6. STAND VAN DE STERREN – Leonard Retel Helmrich (56p)
7. MELANCHOLIA – Lars von Trier (54p)
8. THE KING’S SPEECH – Tom Hooper (53p)
9. BLACK SWAN – Darren Aronofsky (50p)
10. THE TURIN HORSE – Béla Tarr (43p)

上位3作品は、年末にもう一回だけリバイバル上映される。1位作品は未見なので、日程が
合えば観たい。
ちなみに、わたしは投票に参加していないが、上記作品のうち見たのは、2位の『ピナ』、
3位の『少年と自転車』、4位の『ツリー・オブ・ライフ』、7位の『メランコリア』、8位の
『英国王のスピーチ』。10位の『ニーチェの馬』は今日、観に行く予定だ。

また、観客動員数別トップ・テンは、以下の通り。(カッコ内は動員数)

1. THE KING’S SPEECH – Tom Hooper (6392 bezoekers)
2. BLACK SWAN – Darren Aronofsky (5156 bezoekers)
3. THE TREE OF LIFE – Terrence Malick (5131 bezoekers)
4. PINA – Wim Wenders (4592 bezoekers)
5. MIDNIGHT IN PARIS – Woody Allen (4485 bezoekers)
6. BLACK BUTTERFLIES – Paula van der Oest (3004 bezoekers)
7. POTICHE – François Ozon (2820 bezoekers)
8. HAAR NAAM WAS SARAH *– Gilles Paquet-Brenner (2474 bezoekers)
9. BIUTIFUL - Alejandro González Iñárritu (2219 bezoekers)
10. LES FEMMES DU 6ÈME ETAGE – Philippe Le Guay (2215 bezoekers)

ベスト・テンとかち合わない作品で私が見たものは、5位の『ミッドナイト・イン・パリ』、6位の
『ブラック・バタフライ』、9位の『サラの鍵』。
ただし、『サラの鍵』は、2010年10月封切なので、2011年のベスト・テンにはノミネートされ
なかった、ということである。

ついでに、リュミエールの備忘録として、2005年からの観客投票ベスト・スリーも発表された。

2005:
1. L’ENFANT - Jean-Pierre en Luc Dardenne
2. THE 3 ROOMS OF MELANCHOLIA - Pirjo Honkasalo
3. UN LONG DIMANCHE DE FIANÇAILLES - Jean-Pierre Jeunet

2006:
1. UNITED 93 - Paul Greengrass
2. CACHÉ - Michael Haneke
3. THE NEW WORLD - Terrence Malick

2007:
1. DAS LEBEN DER ANDEREN - Florian Henckel von Donnersmarck
2. 4 MAANDEN, 3 WEKEN & 2 DAGEN - Cristian Mungiu
3. THE DIVING BELL AND THE BUTTERFLY - Julian Schnabel

2008:
1. IL Y A LONGTEMPS QUE JE T’AIME – Philippe Claudel
2. NO COUNTRY FOR OLD MEN – Joel & Ethan Coen
3. LA GRAINE ET LE MULET – Abdellatif Kechiche

2009:
1. DAS WEISSE BAND - Michael Haneke
2. VICKY CRISTINA BARCELONA - Woody Allen
3. THE WRESTLER - Darren Aronofsky

2010:
1. UN PROPHÈTE – Jacques Audiard
2. A SINGLE MAN – Tom Ford
3. DES HOMMES ET DES DIEUX – Xavier Beauvois

このうち、観たことがあるのは、2005年1位の『ある子供』、2006年2位の『隠された記憶』、
2007年1位の『善き人のためのソナタ』、同年3位の『潜水服は蝶の夢を見る』、2008年
1位の『ずっとあなたを愛してる』、2010年3位の『神々と男たち』である。

こう書き出してみると、邦題には、大変な苦労の末につけたんだろうなと偲ばれるものがある。
勘弁してくれ、という酷い邦題もたまにあるが。

原語主義のオランダだが、『サラの鍵』の映画のタイトルがフランス語からオランダ語に訳されて
いるのは、原作が超ベストセラーになっていてそのタイトルの社会的認知力が大きかったため。
また、イランやトルコやモロッコやフィンランドやタイや中国や韓国や日本などの映画で、原題の
ままだと意味の理解が難しい場合は、世界への配給上の配慮で英語タイトルになっていることが多い。
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by didoregina | 2011-12-14 09:29 | 映画 | Comments(4)

DNOの『シチリア島の夕べの祈り』はクールなグラントペラ

DNOの2010年新シーズン開幕演目だった。しかし、当初から全くノーマークで実演観賞
しなかった。まず、わたしはヴェルディのオペラ自体にそれほど愛着が湧かないタチだし、
上演機会が多くないのには何か理由があるのだろう、とうがったせいだ。イタリア愛国精神
全開で、外国人にはわかりにくいというか地味なオペラなんだろうと、勝手に思い込んでいた。

c0188818_16504152.jpgLes vêpres siciliennes
Giuseppe Verdi (1813 1901)

muzikale leiding   Paolo Carignani
regie  Christof Loy
decor  Johannes Leiacker
kostuums  Ursula Renzenbrink
licht  Bernd Purkrabek
choreografie  Thomas Wilhelm
balletlibretto  Thomas Jonigk
dramaturgie  Yvonne Gebauer
video  Evita Galanou/Thomas Wollenberger

Hélène  Barbara Haveman
Ninetta  Lívia Ághová
Henri  Burkhard Fritz
Guy de Montfort  Alejandro Marco-Buhrmester
Jean Procida  Balint Szabo
Thibault  Hubert Francis
Danieli  Fabrice Farina
Mainfroid  Rudi de Vries
Robert  Roger Smeets
Le Sire de Béthune  Jeremy White
Le Comte de Vaudemont  Christophe Fel

orkest  Nederlands Philharmonisch Orkest
koor  Koor van De Nederlandse Opera
instudering  Martin Wright

見始めるとぐんぐんと惹きこまれた。様々な要素とエネルギーが全力投入されていて、絢爛な
モネ劇場の『ユグノー教徒』とは全く異なるアプローチだが、グラントペラとして並び称される
べきで、アムステルダム歌劇場の面目躍如と言える素晴らしいプロダクションだった。
聴かず嫌いは損だなあ、と改めて自戒の念を持った。

すでにDVD化され、日本でも発売されているから、興味のある方にはぜひとお勧めしたい。
多分DVDにもボーナスで付いてると思うが、DNOのはインタビューやメイキング・ヴィデオが
面白い。
合唱団の一人に焦点を当ててリハーサルの様子を追ったもので、その他大勢の中の一人
からの視点でオペラ・プロダクションの出来上がる課程を垣間見ることができる。着目点がいい。
おキマリの、指揮者や演出家や振付師や主役歌手のインタビューでは、音楽性についてとか
どういう解釈で役作りしたとかの語り口は大概紋切り型であり、面白い話が引き出されることは
めったにないものである。



今回のオペラは、フランスで初演された時と同じフランス語版上演で、カットされることが多い
バレエ『四季』もしっかり入っている。これは、なんと約30分もかかるのに合唱団員もびっくり。
しかし、その振付が素晴らしく、見ていて全く飽きなかった。マイムのような具象表現と優美で
クラシックな動きがいっしょになって、ドラマ性もあるものだ。

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       トマス・ヴィルヘルム振付のダンスは、優美さとコミカルさがミックス。
       主要登場人物の相関図や子供時代を具体的に説明している。
       鍋や鍋蓋その他のキッチン用具やテーブルなども上手く使われて
       わかりやすく楽しいし、ダンサーのしなやかな動きがなにより美しい。


クリストフ・ロイの演出は、クールすぎて賛否両論。DNOのアーカイブで様々な批評を読む
ことができるが、オランダの各紙・誌での批評自体も観客の反応も両極端だったのに対して、
ロイに代表されるレギー系演出のお膝元であるドイツの新聞やオペラ誌の批評は鷹揚なもので、
「ピエール・オーディの美術造形的舞台演出に慣れてるアムステルダムの観客には理解しにくい
ものがあるのだろう」という見方に、たしかにそうかも、と思った。

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        エレーヌとアンリは、幼馴染で恋人同士。しかし、
        アンリには出生の秘密があり、愛国と個人の愛
        の択一をお互い迫られる。

幕開きというものがなく、最初から幕の上がったままの舞台では、群集が動めいている。
フランスによる占領・統治下のシチリアなのだが、時代設定は定かではない。
フランス軍はスモーキング姿の男たちで、シチリア人は田舎っぽい日常着だ。そして、レジス
タンスの旗頭であるエレーヌは男装。

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        オランダ人ソプラノのバーバラ・ハーヴェマンがエレーヌ。
        リハーサル開始後に当初キャスティングされていたエミリー・
        マギーが降板したので、急遽代役に起用された。
        レパートリーではない役なので1ヶ月で譜読みとリハーサルを
        同時進行してこなしたという。

ハーヴェマンというソプラノは、自国オランダではほとんど活躍していないし初耳だった。
初めての役でしかも自分のレパートリーにないのに急遽代役に立ったという彼女のインタビューを
読んでびっくりしたが、TVで聴く限り歌唱はほとんど完璧だった。「リリコからリリコ・スピント、
コロラチューラまで要求される役で、1ヶ月で舞台に立つのは無茶かもと思いましたが、指揮者
である夫や指導者やピアニストなど周りの人の応援と支えと猛特訓のおかげで、他のヴェルディ
のレパートリーと同じくらいの仕上がりまで持って行くことができたと自負しています。」という肝の
座った態度が、男装のエレーナの女丈夫ぶりとマッチしている。
どの音域でも無理がない発声と嫌味のない自然な声で、難なくこなしていた。暗さのない軽やか
なリリコがもともとの持ち味のようだが、高音になるとスピントらしい張りも出て、色彩感抜群。
はっきり言ってわたし好みの声だ。ウィーンで小澤指揮・カーセン演出のマノン・レスコーとか、
オランダ以外のヨーロッパ各地で結構活躍している。今後も、注目したい。

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           中盤からはワンピース姿で、レジスタンスというより
           かわいい婚約者らしい格好だ。ちょっとだけクリスティン・
           スコット=トーマスに似たルックスなのもわたし好み。
           亡くなった弟やレジスタンス仲間の死亡告知ポスターの
           前で、愛国心を燃やすエレーヌ。

ヴェルデイのこのオペラの筋は複雑だ。フランスの圧制からのシチリア人の蜂起がメイン・テーマで、
そこに愛国派のエレーヌとアンリの愛情物語、そして残忍なフランス人総督ギイ・ド・モンフォールが
シチリア人の人妻に産ませた息子アンリとの愛憎が絡む、壮大な歴史ロマンである。

人物の相関関係が複雑なのを補足説明しよう、というわけなのか、ロイは大胆な演出でオペラを
寸断してしまった。なんと、序曲をオペラ冒頭から第一幕の終わりに移動させたのだ。
だから、いきなり幕が上がったままの舞台で始まったし、第一幕をプロローグのようにして見せた後、
長い序曲の間(まるで間奏曲になってしまったが)、下ろした幕に主要登場人物のパスポートのような
写真を投影して、ヴィデオでそれぞれの写真をモンタージュして子供時代まで遡らせて見せた。

その写真の下には生年月日があるので、時代設定がわかる。アンリやエレーヌたちは1940年代初め
第二次大戦中に生まれたということになっていて、だから、オペラの出来事は、60年代初め頃という
わけである。その時代設定が微妙だから、実際の歴史上の事件とは結びつきにくいのがミソである。

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          フランス人たちは、バロックっぽい衣装になったりする。
          黒いワンピース姿は、フランス人に略奪されたシチリア人の
          花嫁達。

クールでスタイリッシュな演出が得意なロイらしく、サディスティックなシーンも沢山流れる血も
ショッキングではなくさらりとして美しい。
シチリア人花嫁の略奪場面は静的で、ワイングラスを粉々に割って砕いた上をスリップ姿の
シチリア人花嫁たちを四つんばいで這わせる場面すら、全くグロにならずに美的でさえあった。
これが、例えばコンビチュニー演出だったら、エロ・グロ満載になってしまって目を覆いたくなったろう。

サディストの総督モンフォールだが、自分の血を分けた息子はかわいいから、鷹揚な振る舞いに
出たりもする。それがかえって有難迷惑で、息子アンリは父の愛憎に振り回される。
そして、エレーヌも愛国とフランス人とのハーフであるアンリへの愛との葛藤に悩む。
後半は、事件が絶え間なく起こり、悲劇のクライマックスへと突き進むテンポも速い。

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          最後には教会の鐘の音を合図に、蜂起したシチリア
          人たちがフランス人総督を殺す。

アンリ役のブルカード・フリッツは、ガタイがでかい割には声は軽そうなリリック・テノールで、
センシティブな役柄に合う声質だった。出ずっぱりで疲れが出たのか、後半のエレーヌとの
デュエットでちょっと高音があやふやな感じになったが。
モンフォール役のバリトンもやはり軽い感じの声だったので、3人の絡みはアンサンブル的にも
バランスが取れていてよかったと思うが、映像用に音声も処理しているだろうから、実際のところは
不明である。


ドラマチックな素材がヴェルディのドラマチックな(愛国心の高揚とロマンチシズム溢れる甘い
メロディー)に乗って、劇的効果満点の作品だ。もしも、どこかでこのオペラが上演される
なら、次の機会は逃したくないと思った。

リブレット作者のウジェーヌ・スクリーブは、様々なグラントペラの作詞をしているのだが、この
作品は元々、ドニゼッティの『アルバ公爵』のためのものだったということを知り、驚いた。
アルバ公といえば、残忍なスペイン人総督でスペイン統治下ネーデルラントの圧制者として
名を残しているから、ベルギー人、オランダ人なら誰でも知っている。
その歴史的題材を基にしたスクリーブのリブレットをドニゼッティがオペラ化したが未完に終わり、
同じリブレットで場所をシチリアに置き換えたものが、このヴェルディの『シチリア島の夕べの
祈り』だということを初めて知った。
というのは、来年5月にアントワープのフラームス・オペラが『アルバ公爵』を上演し、ご当地
歴史ものだし、主役が去年DNOでロメオ役だったイスマエル・ホルディなので、期待していた
から、その思わぬ偶然にびっくりしたのである。フラームス・オペラのサイトにあるあらすじを
読むと、登場人物の名前は少し違うが、果たして同じストーリーである。
ドニゼッティのオペラは未完に終わったから、ラストは現代の作曲家による補筆で初演される。

そして、今回の指揮者パオロ・カリニャーニも、初めて聴くので気になっていたが、なんと、
フラームス・オペラの『アルバ公爵』も彼が指揮するではないか。
イタリア人だがドイツで活躍してる人だから、感情を先立てて押しまくるタイプではなく、ちょっと
淡々とした醒めたようなしかし疾走感のある演奏に好感が持てた。

ロイが演出したほかのオペラも観たいなあと思ったら、なんと灯台下暗しで、8月のマレーナ様
主演、ロッシーニ『湖上の美人』@アン・デア・ウィーン劇場は、ロイ演出である。期待が一層
高まった。
う~む、興味をひくものは色んなところで繋がっているのだなあ、とうれしくなった。


        
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by didoregina | 2011-12-13 11:55 | オペラ映像 | Comments(2)

12月は恒例TVオペラ月間

師走はTVでオペラ見るのも忙しい。毎年恒例、ネーデルランド・オペラ(DNO)が毎週
日曜日に先シーズンのプロダクションを選りすぐって、TV放映するのである。

先週12月7日には、ミラノ・スカラ座からシーズン開幕初日演目の『ドン・ジョヴァンニ』も
Arteがライブ放映した。居間でワイン片手にTVでオペラ鑑賞なんてお気楽だし、タダで見ら
れるのがうれしい。しかもオール・スター・キャストだから実演のチケット・ゲットなんて考えも
及ばないから、うれしさは2倍以上だった。

今日12月11日は、オランダ第二放送局からDNOの『シチリア島の夕べの祈り』が放映
された。
しかし、なんと、ベルギーの放送局だって負けてはいられない!とばかりに、同時間帯に
『リゴレット』@マントヴァをぶつけてきた。全世界ライブ放映されたのを見逃したので観たい。
12時から『リゴレット』で13時から『シチリア島』放映なので、まずは『リゴレット』を観て
もっと続けて見たい!と思ったらそうしよう、でも、きっと『シチリア島』の方が見たくなるだろう
と思った通りになった。だって、『リゴレット』の実地ロケ・ライブの映像は美しいし、キャストも
いいけど、結局は映画になってしまっていて、イマイチ、スリルに乏しい。安全路線すぎて、
展開が見えてしまうから、どうしても続きを見たい!とは思わせないのだ。

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        日曜だからといって正午からワイン片手にTVでオペラと
        いうわけにはいかない。やはり、ここは、パリのお土産の
        チョコレートに紅茶がベスト。これは、極小サイズのチョコで
        一辺が1.5cm弱。凝った色んな味が楽しめる。

『シチリア島』の詳しいレポは別の記事にしたい。期待以上に面白かった、とだけ記しておこう。

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              パッケージもパリらしく、おしゃれ。

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        チョコの箱には、チョコレートの薀蓄本も付いていた。


さて、来週の日曜のTV演目は、ヤナーチェクの『賢い女狐』だ。楽しくて家族向けオペラだ
からクリスマス当日に放映したらいいのに。。。
そして、クリスマスには『ばらの騎士』。今年5月に実演を観賞したのだが、オクタヴィアンを
誰が歌った日の放映になるのか、ドキドキ。
うれしいことに、見逃した『オネーギン』を元旦に放映してくれる。


Arteが12月29日にミュンヘンの『ホフマン物語』を放映するらしい。11月に放映予定
だったのが、スカラ座の2009年シーズン開幕初日演目『カルメン』に急に替わってしまった。
『カルメン』もいいプロダクションで楽しめたから、『ホフマン』が延期になったのも許す。
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by didoregina | 2011-12-11 19:14 | オペラ映像 | Comments(12)


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


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名前:レイネ
別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem

オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
ハレのおでかけには着物、を実践しています。
音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


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