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ハネス・ミナーのリサイタル@マーストリヒト音大

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         元は13世紀創建のドミニコ会修道院の教会。
         マーストリヒト(ということは多分オランダ中)で一番古い
         ゴシックの教会建築。
         フランス革命で没収されて以来、多目的に使用されている。
         現在は、、、

2010年のエリザベート王妃コンクール(ピアノ部門)でオランダ人としては初めて3位入賞
した、ハネス・ミナー(1984年生まれ)のリサイタルに出かけた。
今年は、コンクールをTV放送で追っていなかったので、なぜか、彼が優勝したんだと思い込
んでいた。そのくらい、オランダでは快挙ということで話題になったのだ。
会場は、上記写真の場所ではなくて、またフレイトホフ劇場でもなくて、マーストリヒト音大の
ホールであったのが残念。

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         長いこと、倉庫・自転車置き場・展覧会およびコンサート施設と         
         して使われてきた、この元教会、数年前から本屋になっている。
         確かに、ベネルクスで一番美しい本屋、と自慢するだけのことは
         あり、写真を撮ってる観光客が多い。
         祭壇だった所は、Coffee Loversという喫茶店がテナントに。


Hannes Minnaar (Pf) @ Conservatorium Maastricht 2010年11月28日

c0188818_16404169.jpgL. van Beethoven (1770 - 1827)
Sonate nr. 26 in Es majeur, Op. 81a "Les Adieux"
I. Das Lebewohl. Adagio - Allegro
II. Abwesenheit. Andante espressivo
III. Das Wiedersehen. Vivacissimamente

F. Chopin (1818 - 1849)
4 Impromptus
Nr. 1 in As majeur, Op. 29
Nr. 2 in Fis majeur, Op. 36
Nr. 3 in Ges majeur, Op. 51
Nr. 4 in cis mineur, Op. Posth. 66 "Fantasie-Impromptu"

K. Szymanowski (1882 - 1937)
Variaties op een eigen thema in bes mineur, Op 3

Pauze

M. Ravel (1875 - 1937)
Miroirs
I. Noctuelles
II. Oiseaux tristes
III. Une barque sur l'ocean
IV. Alborada del gracioso
V. La vallee des cloches

最初のベートーヴェンは、懸命に眠気をこらえるも、うとうとしてしまって、ほとんど記憶にない。
そのくらい迫力がなくて退屈だったのだ。ところどころに若々しい躍動感は感じられるものの、
この曲を特徴付けるはずの全体を通してのキラメキがない。もやもやと曖昧模糊としていて、
歯切れもイマイチ。噴出するはずのエネルギーは閉じ込められたまま。情念のうねりみたいな
ものも表出されない。
これが彼のベートーヴェン解釈だとしたら、それはそれである意味ユニークだ。
リサイタルには行かなかったピアノの師匠ペーターにそのことを話すと、「ああ、わかるような気が
する。アムステルダム音大で彼が師事した先生は、そういう指導をしそうなタイプだから」とのこと。

ショパンになって、少し持ち直した。わたしの体調も。でも、やっぱり、まだそれほど入り込めない。
しかし、ベートーベンよりは大分マシ。というか、彼のキャラクターには合っている。体格に似合わず、
軽みを身上とするようなタッチなのだ。だから、ポロネーズとかバラードとかではない、この選曲は
間違っていない。

シマノフスキーという、少々マイナーな作曲家の作品を入れるというのは、新人がレパートリー
お披露目という意味では効果的である。得意な曲で聴衆にピアニストのキャラクター・イメージを
植えつけなければならないのだから。ショパンの終わりごろから、だんだん上り調子になってきた。

本領を発揮したのは、ラヴェルの『鏡』だった。水を得た魚とは、まさにこのこと。ラン・ラン顔負け
アクションの演奏スタイルになって、縦横無尽に音を紡ぎ出す。しかし、若さや情熱だけにまかせたり
せず抑制が効いて、いかにもフランス的な洒脱さが漂う。不思議にも円熟してるような余裕で弾く
から、こちらもようやく音楽に身を任せる愉しみに浸れた。リズムの切れが信じられないほどいい。
ちょっとスペイン風の味付けの曲だから、スペイン舞踊のリズムの独特の間の感覚を掌中にして
いないと駄目である。そのノリを嫌味なく演奏している。メロディーもたっぷりと歌っている。

彼のピアノ演奏の真髄はエスプリ溢れる軽い洒落味だから、フランスものこそ骨頂、と確信した。
コンクール入賞の決め手となったコンチェルトもサン・サーンスを選んで印象づけたようだし。
ドビュッシーなど聴いてみたいものだ、と思ったが、彼のサイトでレパートリーを確かめると、意外や、
ドビュッシーは漏れている。そのかわり、フランクやフォーレなどがやはり入っていた。

こんなに上等なラヴェル演奏なら、スペインものもきっと素敵に弾くに違いない、と思えた。すると、
なんとアンコールに、ファリャの『火祭りの踊り』を弾いてくれた。おもわず膝を打った。

終演後、HとTが待っていた。わたしは彼らには気がつかなかったが、帽子姿でわたしがいるのが
わかったという。スペイン舞踊を始めたTも、このピアニストのラヴェル演奏で見せたリズム感に
唸ったという。


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        コンサートとビールは、切り離せない。
        今回は、行く前に飲んでしまった。それが眠気の原因。
        ピアニストには申し訳ない。
        地元リンブルフの醸造所、ブランドのダブル・ボック。
        50くらいあるボック・ビールの中でも逸品。
        甘くなく、苦味と酸味と炭酸のバランスが絶妙。
        PINT品評会で、今年のボック・ビール1位に選ばれたの
        も納得。

ボック・ビールとは、10月終わりから2月まで期間限定の季節スペシャル・ビールである。
なぜかというと、8月の終わりから9月始めに収穫された大麦(および小麦)を、発芽させてから
芽と根を取り除いて1ヶ月休ませ、酵母を分解させないといけないのだ。そうして10月に1週間かけて
液状麦芽にしてから、また1ヶ月濁りを沈めるために寝かせる。ようやく11月頃醸造になる。
液状麦芽とは麦芽に湯を加えたもので、そのマイシェンと呼ばれる過程で出来る酵母がでんぷんを
分解して糖分になる。その状態での糖度含有率(プラーテン度)が最低でも15.5度であることが、
ボック・ビールの基準条件である。でんぷんの糖分を発酵させアルコールに変容させるが、最終的に
アルコール度数が6%前後のビールになる。
色はルビーからアンバーの濃いめで、焙煎の加減にもよるがほのかな甘みがポイント。ヘタな醸造所
のだとべたべたと甘いだけ。(オランダ北部のメーカーには注意。HやAやGといった有名メーカー
のは、甘いだけで味に深みがなく美味しくない)

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        ボック・ビールの育ての親、バイエルン公ヴィルヘルム5世

ボックという名前の由来には、楽しい説がある。
ニーダーザクセンのEinbecherというところのビールは中世から美味しいと評判だった。バイエルン
公ヴィルヘルム5世(1548-1626)は、ことのほかそのビールを好んだが、領地外からの輸入
ということで関税・酒税がかさむ。それで、1591年からホーフブロイハウスで独自に作り始めるが
あまり美味しく出来なかった。それで、アインベッヒャーからエリアス・ピルヒャーというビール親方を
1612年に連れてきた。そうしたら、ようやく納得のいく味のビールが出来た。
Einbecher bierというのは、バイエルンの方言でAinpochisch Bierと呼ばれた。その発音が
Einbockに近いため、Ein Bockに変化し、ボック・ビールになったのだという。
ボックというのは牡山羊という意味なので、ラベルには山羊の絵が描いてあることが多いが、上記の
説に従うと、本来、山羊とは関連がない。

オランダで最初のボック・ビールが工場生産されたのは1982年だから、まだ比較的新しい味だ。
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by didoregina | 2010-11-30 10:23 | コンサート | Comments(2)

フレイバー・ティーは生活アート

最近、フレイバー・ティーづいている。
立て続けに、新しい味の紅茶をいただいたり、新しいティー・ルームを教えてもらったり、出会ったり。

昨日、デン・ハーグでBetjeman&Bartonのお店を見つけた。可愛い看板もさることながら、
お店の中に入ると、さまざまな香りが立ち込めて、ポットやカップその他お茶の道具が山のようで、
紅茶党なら正気を失ってしまいそうだ。
まず、一体どれを選んだらいいのかわからなくなる。
フレイバー・ティーのネイミングは、勝手気ままというかお店がセンスを競ってるためか、イメージ
重視だから、名前だけではお味の想像がつかない。説明だけでもよくわからないから、缶の蓋を
開けてもらって香りを嗅ぐ。

選んだのはこれ。
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     C'est une Belle Histoireという、秘密のお話みたいな名前もいいし、
     いろいろ付いてる香りも色もいい。これを選んだのにはワケがある。
     125g缶入り6ユーロ50セントというプロモーション価格だったのだ。
     何10種類も匂いを嗅ぐのは無理だから、これに即決めた。
     後で、パリ本店のサイトを覗くと、同じものが17ユーロほどで、
     缶だけでも10ユーロすることがわかり、思わず快哉を叫んだ。


明日、友人のCを訪問することになっている。
胃が機能しない彼女だが、お茶なら飲んでもいいので、お土産はフレイバー・ティーが定番。

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        クスミ・ティーのプリンス・ウラディミール。  
        中国茶のロシアン・ブレンドにベルガモット、レモン、
        グレープフルーツ、ヴァニラ、スパイスの香り。


今日は日曜日だが、行楽地・観光地であるマーストリヒトでは、11月と12月の商戦シーズンには
毎日曜日午後からお店が開いている。先日教えてもらったティー・ルーム兼紅茶屋さんで、クスミ・
ティーをプレゼント用に包んでもらい、自家用に何10種類も並んでいる大きな缶の中からこれを
選んだ。名前に惹かれたのだ。

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        やはりパリが本店のTheodorという紅茶屋さんのオリジナル。
        Carpe Diemという名前がよろしい。わたしのモットーでもある、
        「この日をつかめ =今日を楽しめ」というのは、古代ローマの
        詩人ホラティウスの詩が原典。
        ルイボス・ティーにイチゴとラズベリーの砂糖漬けが入ってて、ロースト・
        アーモンドの香りもする。
        これのオリジナル缶もなんともいえない桃色が、名前のイメージに
        ぴったりの可愛さだが、やはり缶だけで10ユーロするのでパス。
        紅茶の空き缶ならイギリス土産のが家にいくらでもある。
        でも、やっぱり欲しくなった。自分用のクリスマス・プレゼントにしようか。


紅茶にはそれ自体で香りがあるのに、別の香りをつけるというのは、邪道といえば邪道である。
紅茶好きを自認するイギリス人だったら、眉をひそめるかもしれない。
フレイバー・ティーが、紅茶の国とは言いがたいフランスの専売特許のようになっているのは、
香水の伝統と関係があるかもしれない。
香りを生活芸術の域に高める努力は厭わないフランス人の作り出すフレイバー・ティーは、だから、
突拍子もない香りの組み合わせとそのイメージにあったネイミングの妙が売りだ。想像力を駆使
して、鍛えた鼻も使ってクリエイトしたものだから、これもやはりアートと呼びたい。
 
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        12月に入ると、町の中心フレイトホフ広場はウインター・ワンダー・ランド。
        観覧車、スケート・リンク、ポニー乗り場などのほか、揚げスィーツの
        店やビヤ・ホールなど、いろいろな屋台が出る。今はまだ準備中。
       
        
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by didoregina | 2010-11-28 21:13 | Comments(8)

デン・ハーグで新発見

11月には毎週末、各大学のオープン・キャンパス・デイが開催される。
高2の次男といっしょに巡る大学の見学会も、今日の土曜日で3回目である。
マーストリヒト、アムステルダムに続いて、デン・ハーグに行ってきた。できたてほやほやの
LUC(Leiden University College)の見学だ。オランダ最古の大学であるライデン大学だが、
今年からデン・ハーグにユニヴァーシティ・カレッジを新設したのだ。

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        デン・ハーグのキャンパスは、町の中心地。
        大使館に囲まれた閑静な通り。国会にも程近い。

ユニヴァーシティ・カレッジとは、英米の大学教育に倣い、専門課程に特化しないで幅広い分野の
カリキュラムを揃え、国際的・少数精鋭・英語教育によるエリート養成を謳っている3年制の学部だ。
取得学位はB.A.もしくはB.Sc.
ユトレヒト、ミドルブルフ、マーストリヒト、アムステルダムに続いて、LUCはオランダで5つめ。
いずれも既存の国立大学の学部であり、大学入学資格試験を兼ねる高校卒業試験(VWO)
もしくはそれに相当するIBかAレベルが最低の入学基準であるので、アメリカの高校を卒業しただけ
では基準に満たない。その他、審査および選考はかなり厳しそうだ。
学部在学中に世界各国の協定大学に半年の留学、卒業後はオランダおよび英米の一流大学の
大学院に進むのが通例のようだ。

    
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         元法務省の建物。新省舎に移転したから、
         この建物は隣の国会2院の一部になったんだろうか。

オランダでは、日本語や英語で大学と一口にいうのとは、異なる高等教育制度になっているから、
説明を要する。学術研究を目的とするUniversiteit(WO)と、昔のイギリスのポリテクニックの
ように職業訓練を目的とするHogeschool(HBO)は、いまだに厳然と区別されていて、中学から
全然別の教育系統になっている。
WOに入学するためにはVWOという6年制の中・高で学び、卒業試験に合格しないと行けない。
WOは学部が3年制で、院が1年もしくは工学系は2年だが、医学・薬学はもっと長い。基本的に
マスター取得まで継続して勉強する。
HBOは、5年制のHAVOという中・高を修了すると入学が出来る。HBOは4年制でバチュラーを
取得し卒業する。
WOは全国で13大学しかなく、小学校からVWOに進学できるのは13%で、今年のVWO卒業
試験(大学入学資格試験)合格率は91%だった。
1999年のボローニャ宣言によって、ヨーロッパの高等教育制度(バチュラー・マスター・システム)
を統一化するボローニャ・プロセスが進められ、国によっては、高等教育機関は全部University
という名称になってしまっているかもしれないが、オランダではUniversiteitというのは、WOにのみ
冠することが許される名称である。(でも日本語では、UniversiteitもHBOも大学とするしかない)


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         キャンパスの裏手はシックなお店が並ぶ通り。
         紅茶専門店ベッチュマン&バートンの可愛い看板は
         紅茶の缶。パリが本店のこの紅茶屋は、なぜか
         日本ではほとんど名前が知られていないようだ。
         マリアージュ・フレールとかクスミは大人気で、
         お土産の定番になってるのに。
         オランダでは、おしゃれな喫茶店や高級レストラン
         では、このブランドの紅茶が定番。
         中国茶とセイロン・ティーにイチジク、ベルガモット、
         レモン、ロータス、ピタンガのフレイバーをつけ、
         色のアクセントに青いコーンフラワーが入ってる
         c'est une Belle Histoireという紅茶を買った。
         オリジナルの青い缶入り125グラム、6ユーロ50セント。
         (プロモーションで缶がついてきた!ラッキー)


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         国会の手前の広場に立つ伊達男は、若きオラニエ公ウィレム1世。
         反対側の宮殿前に立つ騎馬像は、建国の父となってからの姿だが、
         こちらの若い時の銅像のほうが好きだ。
         1848年 ルイ・ロイエル(1793-1868)作。
         このロイエルという人、オランダ中の主だった人の記念像を作ってる。
         ダム広場の記念塔から、フォンデル公園のフォンデル、レンブラント
         広場のレンブラントにフリッシンゲンのミヒール・デ・ロイター像まで!
         先週行ったアントワープのグルン広場に立っていたルーベンス像と 
         雰囲気が似ている。制作年代がほぼ同じだからだ。
         ルーベンス像の作者はウィレム・ヘーフト(1805-1883)で、
         ロイエルと同じくベルギー人だ。へーフトは、リエージュ歌劇場前に
         立つグレトリの像も作ってる。
         これらは全て、わたしにとって新発見だ。
 
         
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by didoregina | 2010-11-27 23:16 | 旅行 | Comments(4)

グランツーリスモ5のオープニング音楽は、なんと、、、!

日本では11月25日発売だったらしい、プレステ3向けグランツーリスモ5を、次男は24日に
ゲットした。ヨーロッパのほうが早いのかどうなのかよく知らないが、予約しておいたのをわざわざ
学校の帰りに店まで取りに行った。
今朝、「いままでになくかっこいい」と次男が太鼓判を押すオープニング・ムーヴィーを見た。
そして、わたしも唸った。動画のかっこよさもさることながら、選曲の異例さにである。
なんと、使われているのは、プロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番第3楽章!(前半の3分半まで)



鉄を高炉で溶錬するところから順に自動車工場での製造過程を見せるCGもしくは実写をバックに、
かなり無機質的に響くピアノ演奏がかぶさるのだ。
プロコのピアノ・ソナタは、リヒテルによる演奏のが一番好きだが、この映像と妙にマッチしたかなり
メカニックな演奏が気になる。いったい誰が弾いてるんだろう?
youtubeや手持ちCDを片っ端から聴くが、どのピアニストの演奏も全然違う。感情を込めないで
機械的に弾いてるという点とテンポで一番印象が近いのは、グレン・グールドなのだが、やっぱり違う。
もしかしたら、コンピュータ処理した音なのか。

グランツーリスモのサイトで、その答えが見つかった。
なんと、ラン・ランが、グランツーリスモ5オープニングのために弾いてくれたのだそうだ。
ラン・ランとコンピューター・ゲームの音楽という取り合わせは、すごくぴったりで、おもわず納得。
こういうコラボ(プロコフィエフとコンピューター・ゲームとラン・ラン)は、適材適所の最たるものだ。

これで、やっぱりプロコフィエフは、誰の耳にも普遍的にかっこよく聞こえる音楽を作る、究極の
20世紀の作曲家なんだ、と再認識できた。
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by didoregina | 2010-11-25 21:47 | 20世紀の音楽 | Comments(12)

ロベルタ・インヴェルニッツィ&ファビオ・ボニッツォーニ

ロベルタ・インヴェルニッツィのコンサートに行った。チェンバロ演奏はファビオ・ボニッツォーニ。
アントワープで日曜マチネーだったので、スティーブン・ジョーンズの展覧会と組み合わせた。

実は、ロベルタお姉様の歌声は、3ヶ月前にユトレヒトで聴いている。

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      清々しい8月の朝のユトレヒト市内の運河

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      同上。3ヶ月たってようやく使えたこの2枚の写真、、、

その時も、指揮はファビオ兄さんだった。(楽器演奏はラ・リゾナンツァ)
その時のプログラムは、リュリとカンプラであったようだ。(<-すごく、いい加減)
曲目が皆目わからないのは、ユトレヒト古楽祭では、詳細プログラムはコンサート会場でも販売・
配布してなくて、2週間以上にわたる全コンサートのプログラム・ブックという分厚くて重い本の
ような形式になっているものを買うしかないからだ。それが10ユーロ以上する。そこには、曲目・
演奏家はもちろん、歌詞や対訳も載っているようだが、お金出してまで欲しいとは思わなかった。
今年の古楽祭のテーマはルイ14世だったので、コンサートはLe gout Italienというタイトルで、
ルイ14世の宮廷で活躍したイタリア出身の作曲家によるイタリア風味のフランス語歌曲、という観点
から選ばれたようだった。

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      ユトレヒトのGeerte教会は、質素なインテリア

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              ファビオとロベルタ

今回は、前日にこのふたりによる古楽声楽およびチェンバロの公開レッスンもあり、ちょっと聴きに
行きたかったが、無理なのであきらめた。
そして、今回は、CDを買って事前勉強も怠りなくライブに臨んだのである。

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      インヴェルニッツィが歌う、バロック時代の女性作曲家による曲を集めたCD

CDにも何曲か収められているバルバラ・ストロッツィの曲が、Giro d'Italiaというタイトルのコンサート
ではアミューズでありメインのご馳走である。(しかし、CD収録曲は、結局歌われなかった。。。)

Roberta Invernizzi &Fabio Bonizzoni @Amuz  2010年11月21日

Barbara Strozzi (1619 - 1677)
Lagrime mie
Tradimento

Girolamo Frescobaldi (1583 - 1643)
Aria detta Balletto

Claudio Monteverdi (1567 - 1643)
Lamento d'Arianna

Girolamo Frescobaldi
Toccatta

Diovanni Cesare Netti (1649 - 1686)
Nella notte piu fosca

Girolamo Frescobaldi
Cento Partite sopra Pssacagli

Barbara Strozzi
Sino alla morte
Mi fa rider la speranza

会場のAmuzというのは、バロック様式の教会で、Augustinus Muziekcentrumというのが
元々の名前らしいが、略称が正式名になっている。MoMuからは、通り一本先ではしごに便利だ。
MoMuというのもMode Museumの略だが、どうもこれが正式名であるようだ。
ベルギーでは、文化施設にこういう略称をつけるのがなぜか好きというか、流行っている。
ルーヴァンに昨年リニューアル・オープンした美術館もMという名前。Museumの略。。。
ついでに、ブリュッセルの音楽ホールもBozarという略名になっている。Palais des Beaux-Arts
なんて綴りは長くて間違えやすいからか。。。

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        アントワープのAmuzは、ごてごてと装飾過多の元教会。
        いかにもルーベンスの町らしい濃さである。
        チェンバロの来歴はどこにも書いてないので不詳。
        蓋の内側にはアルカディアに遊ぶ人物たちの絵。

ロベルタお姉様は、ストロッツィ、モンテヴェルディおよびネッティの歌を歌い、合間にファビオ兄さん
がフレスコバルディの曲をチェンバロ演奏する、という形式だった。

いずれも嘆きの歌で、ほとんど演歌のように粘っこい情念あふれる内容なのだが、ロベルタお姉様の
歌唱は、まさにそれにふさわしく、あくまでも濃い。
これがもし、ヨハネット・ゾマーだったら、もう少し優しく可憐な歌い方で、思わず肩を抱きしめて慰め
てやりたくなる風情なのだが、さすがイタリア人のロベルタお姉様には、激しいものがある。
実際、2月に聴いたゾマーが歌うモンテヴェルディの「アリアンナのラメント」には、哀しみは自己内部
に向かうので、哀れな境遇を切々と訴える悲劇のヒロインらしさが漂っていた。同情と憐憫を誘った。
それが、インヴェルニッツィが歌うと、もう、嘆きというより恨み節である。
こういう女と関わりあいになると後が怖い、と思えるような、末代まで呪われそうなすさまじさだった。
それは、確かに、バロック初期のほとばしる情熱をストレートに表現する歌唱なのだった。一人芝居を
演じているような。
音に色を付けていく、ということを究極に追求しているようで、聴いていて少しくたびれてしまった。

それに対して、歌の合間に演奏されるチェンバロ・ソロは、肩を揉み解してくれるような柔らかさが漂い、
ほっと一息つかせてくれ、いかにも間奏曲にふさわしいのだった。
ファビオ兄さんには、怨念・情念などという単語ほど不似合いなものはない。

この教会の音響は、残響がわんわんと反響してきて、歌を聞き取るには最悪。

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       ひどい写真で、アーチストにはすまない。


コンサート終了後は、お約束のビールで、緊張を解きほぐした。

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       アントワープといえば、地ビールはデ・コーニンク。
       通は、ボレケと言って注文する。このグラスの形を指す。
       地元で飲むボレケは、どうも色・コクともに足りないような気が。
       不思議だ。。。
       
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by didoregina | 2010-11-25 15:48 | コンサート | Comments(8)

スティーブン・ジョーンズの帽子展@MOMU

アントワープのモード・ミュージアム(MOMU)で、2010年9月8日から2011年2月13日まで
開催のスティーブン・ジョーンズの帽子展 Stephen Jones & the accent of fashionは、
帽子に興味があってもなくても、ファッションをアートもしくは美としてとらえたい人には必見である。

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アントワープ出身のファッション・デザイナーが注目され、独自の世界を築いて久しい。
ベルギー人には、フランス人同様、衣食に享楽を求め楽しむというガリアの血が流れているから、
ファッションを楽しむ素地は昔からあった。
血を分けた兄弟分のオランダが宗教改革でプロテスタントを選び、禁欲主義に染まって以来、
南北ネーデルラント(ベルギーとオランダ)の対比は今でも鮮やかである。
質実剛健を尊ぶオランダでは、衣食に関しては住に対するほどの情熱もお金もかけない。
わかりやすい比較をするなら、同時代・同じ言語を話す画家でありながら、北のレンブラントと
南のルーベンスとの違いは誰の目にも明らかであろう。

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      MOMUの目と鼻の先にある広場に立つルーベンス像。
      同行の帽子の師匠Pとは、図らずも似たようなコーディネート。
      オフ・ホワイトのショート・コートにレギンス、フリーハンドで
      仕上げた手作りのベレー・タイプの帽子も、似てしまった。


展示されている帽子は、アントワープの収集家ヘールト・ブルロートとエディ・ミヒルスのプライベート・
コレクション(スティーブン・ジョーンズの帽子だけでも120個を超える)から選ばれたもの。
昨年春に、ロンドンのヴィクトリア&アルバート・ミュージアムで、スティーブン・ジョーンズが選んだ
帽子の展覧会があったが、今回は、メゾン創立30周年を記念して、彼の作品のみの展覧会である。
この規模の展示は、世界初で最大。

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       グラフィックがテーマの帽子たち

会場は、冒険、科学、ロココ、グラマーと題した4つの大枠に分けられ、また細かいテーマ別に
集められた帽子の数々が、ガラス越しではなく触れられるほど近くで見られる。しかも、フラッシュ
なしなら撮影も可、という大盤振る舞いだ。

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       各大枠ごとに、実物を拡大して作られた帽子も展示されている。
       ディテールがよく見えて、面白い。
       ラテン語でハンド・メイド・イン・ブリテンと刺繍のあるシルク・ハット型の
       ストロー・ハットの、後ろにはパスポートのビザとスタンプ・ページが
       なぜか、何枚かくっついている。
       ボーイ・ジョージがミューズ(?)だった、ごく初期の作品。

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       マネキンが着ているスカートのプリントは、新聞のグラフィックで、
       わたしの帽子の柄とそっくり。この帽体は、Pがアントワープで
       仕入れたものだから、里帰りの意味で今日被ってきた。
       そしたら、この出会い。

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       写真を撮ってもきりがないほど沢山の、素敵な帽子ばかり。
       このコーナーは、秋の自然がテーマ。

100点を超える展示作品は、いずれも、モード性が非常に高く、意外なほど小ぶりである。
ファッションのアクセントというコンセプトが展覧会のタイトルにもなっているから、当然ながら、
その時代のファッションとは切り離せず、帽子だけが浮いてしまってはいない。
また、個人の顧客のためというよりクチュール・ファッション・デザイナーのために作られた作品が
多いため、個人の客の体型やスタイルや被る目的などの要求に合わせる必要がなく、純粋な
美を追求しているから、完成した帽子は究極・理想的なデザインだ。
そのアプローチは、さりげなさという形で現れている。アーティなのに主張しすぎない帽子である。
これを一言でいうと、センスがいい、ということに尽きる。
アスコット競馬場での目立つだけが重要で、ドッ派手で下品でモード性もアート性もゼロな帽子の
数々とは、雲泥の差だ。

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      さりげなく究極におしゃれなデザインの80年代の帽子。

     
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by didoregina | 2010-11-21 22:13 | 帽子 | Comments(2)

『ルーチョ・シッラ』@ザルツブルクでは、カンジェミを追え!

c0188818_188927.jpg指揮:Tomas Netopil,
Chor des Teatro la Fenice Vene,
ルーチョ・シッラ:Roberto Sacca,
ジューニア:Annick Massis,
チェチーリオ:Monica Bacelli,
チンナ:Véronica Cangemi,
チェーリア:Julia Kleiter










『ルーチョ・シッラ』とは、独裁官スッラのことである。
モーツアルトによる古代ローマを舞台にしたオペラだから、『ポントの王ミトリダーテ』に続いて鑑賞
するのは、時代的流れにぴったり。Bravaの選択にも理由があるのだ。

このオペラにも、繰り返しの多いアリアやコロラチューラなどバロックの残り香が紛々とたちこめている。
しかし、イタリア系歌手の多いキャスト(コーラスも)だから、イタリア・オペラっぽさが感じられる
響きである。
シッラ役のテノール以外は、主要男性役のチェチーリオがメゾ、チンナがソプラノと女声で歌われ、
ジューニアとチェーリアは女性なのではソプラノだ。
登場人物の名前が似ているので、最初、人物の相関関係がわからないうちは混乱する。

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       photo by Clarchen Baus-Mattar & Matthias Baus
       シッラの政敵チンナ(カンジェミ)は、ローマから追放された
       チェチーリオの親友でシッラ打倒の旗頭。
               
冒頭からただならぬオーラを放つのは、チンナ役のカンジェミだ。
イタリア系アルゼンチン人だから、チェ・ゲバラとオランダの皇太子妃マキシマとを足して二で割った
ような情熱的なルックスで、歌声も力強いから、ソプラノなのに男性役であるという説得力も圧倒的。
チンナは、ジューニアに横恋慕するシッラによって追放されたチェチーリオを叱咤激励してなんとか
ローマに再び戻らせるよう画策を練る。
チェチーリオ役のバチェッリは、タメルラーノ役の時も感じたが、体格が貧弱なのと、おばさん顔なので
どうも迫力に欠ける。しかし、頼りない男という設定の今回の役柄には合っている。

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        photo by Clarchen Baus-Mattar & Matthias Baus
         シッラに監禁されてる人妻ジューニア(マッシス)と
        シッラの妹でチンナに惚れているチェーリア(クライター)

ジューニアは暴君に横恋慕される美貌の人妻なので、マッシスのしとやかな歌声も楚々として気品
あるルックスも役柄にぴったり。
ただ、この二人のソプラノの声質がとても似ているから、映像なしで聴いただけだったら、きっと
混乱しただろう。
チェーリア(クライター)の表情による演技が、なかなか含みを感じさせる進行となっている。
彼女は、ジューニアにチェチーリオのことをあきらめるよう、シッラから説得の役を申しつかっている。
優しそうなそぶりと歌で懐柔しようと躍起なのは、上手くいったら褒美にチンナとの結婚を約束された
からだ。

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        photo by Clarchen Baus-Mattar & Matthias Baus
        シッラ打倒に失敗して牢に繋がれるチェチーリオ(バチェッリ)
        とその妻ジューニア。女性のほうが堂々たるノミの夫婦である。

チェチーリオは、妻を救い出して再びローマで一緒に暮らしたいと願うだけの弱弱しい男である。
それに対して、影のようにつきまとう親友チンナのほうがずっと存在感が強い。
もう、チンナ(カンジェミ)が登場すると、目が釘付けになってしまう。
彼女の、語尾にアクセントを強く置く歌い方(楽譜上そういう指示になってるのか、役作りの工夫と
してのそういう歌い方なのかわからない)が大変力強くて凛々しい。とにかく信念の男であるという
押しの強さがよく表現できている。


        暴君に対する民衆蜂起を促すチンナのアリア

チンナがどれほど重要な役であるかを示す伏線のようなものは、冒頭から綿々と続いている。
以下の動画は、男性的で頼りがいのあるチンナに惚れているチェーリアのアリアなのだが、なぜか
チンナが大写しになる場面が多い。その動作と小道具に注目してもらいたい。



ラストシーンで、シッラは自らの非を認め、政敵(恋敵)に恩赦をほどこす。
それがオペラのエンディングとしては唐突で、モーツアルトがパトロンの王族・貴族におもねった結果
なんだろうと推測されているが、この演出では、すごくラディカルに辻褄を合わせてしまっている。
なんと、赦しはシッラ自らの意思からではなく、チンナの脅しによって読み上げさせられたもので、
しかも、最後にはシッラは殺され、チンナが権力を握るのだ。
この演出・解釈は、ストーリーの流れから見て、当然の帰結みたいに思え納得してしまう。
なるほど、それで、チンナが影の黒幕みたいな思わせぶりな演技と登場の仕方をしていたのだと、
最後にわかる仕掛けである。野心家チンナの一人勝ちという、ユルゲン・フリムによる解釈が痛快だ。
そんな重要な鍵を握る役のカンジェミの歌も演技も素晴らしかった。
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by didoregina | 2010-11-19 11:39 | オペラ映像 | Comments(0)

『ポントの王ミトリダーテ』@ザルツブルクは、洒落た半貴石ジュエリー

Bravaの放送で、モーツアルトのマイナーなオペラをいくつか見て思うのは、2006年ザルツブルク
でのオペラ全22作品上演というのは、歴史に残る画期的な事業だったということだ。
こんな機会でもなければまず上演されることはないような初期の作品の数々を、演奏家と演出チーム
とでトータルな舞台芸術作品に作り上げ、原石のままだったら気がつかなかったであろう美しさと輝きを
引き出し、可視化してくれた。

しこうして、これらDVDを集めたセットは、文字通り磨きぬかれた珠玉の詰まった宝石箱と言えよう。
まだ持ってはいないが、手元に置いて、今日はこの石、次にはあの石と、取り出しては楽しみたくなる。

さて、宝石の王者はダイアモンド、というのは衆目の一致するところだと思う。モーツアルトのオペラ
作品中、ダイアモンドの輝きと位置を占めるものは何だろうか。ずばり、『魔笛』であろう。

次に貴石としてダイアモンドに続くのは、ルビー、サファイア、エメラルドである。いずれも色が美しい
のみならず、硬度と透明度の高さおよび希少価値も高い。個人的には、ダイアモンドよりも色つき貴石
のほうが好きだ。
モーツアルトのオペラなら、さしずめダ・ポンテ3部作がこれに相当しよう。

上記4作品は、だから、市場価値が高く、上演機会も非常に多い。一般ウケしやすく客寄せには
もってこいだから、世界中の歌劇場で取りあげられ、有名歌手や様々な演出家によってあれこれ
工夫も凝らされている。しかし、素材がいいものは、へたなデザインでごてごて飾るより、シンプル
なのがずっと美しいのだ。まあ、独創性も重要だから、文句は言うまい。

硬度が低かったり希少性が少ないため比較的価格も低い石にも、美しいものは色々ある。
オパール、トパーズ、アメジスト、アクアマリン、ヒスイ、ガーネットなど、書き並べているだけでも
涎が出てきそうだ。
マイナーなモーツアルトのオペラは、半貴石に比肩できよう。色が様々で目移りするほどだが、あまり
有難がられないのが残念である。
人目をひきつける華美さと完成度に不備があるためランクは落ちるのが、割れやすかったり産出量が
多いため値段が安い半貴石みたいで、実はどちらも肩肘張らずに楽しめるものなのだ。
そして、こういうものこそ、デザイン(演出)に凝るべきだ。

今日見たオペラは、まさに半貴石を使ったジュエリーの特級品だった。

c0188818_7553410.jpgLes Musiciens du Louvre
指揮:Marc Minkowski.
ミトリダーテ:Richard Croft,
アスパージア:Netta Or,
シーファレ:Miah Persson,
ファルナーチェ:Bejun Mehta,
イズメーネ:Ingela Bohlin

まず、ミンコフスキー指揮のレ・ミュジシャン・ドゥ・ルーブルの演奏の、音の厚みに引き込まれる。
序曲からして、はらはら、どきどき、うきうきさせ、モーツアルトの音楽世界の楽しさが充満し、
レチタティーボの音の層さえ重厚なのだった。


演出も素晴らしい。
一見、現代的でクールすぎるような舞台および人物造形なのだが、そこには、初期モーツアルト・
オペラの成熟度の足りない音楽を補って余りあるほどの深みと工夫が隠されていた。

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photo by Klaus Lefebvre

上下二層の舞台構造。後ろに向かって傾斜する上部の上方には鏡。ミトリダーテは上部から登場し
最後もここから去る。ダンサーたちの抑制の利いたジェスチャーも、鏡と斜面を上手く利用した上部
が舞台。

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                     photo by Klaus Lefebvre

ファルナーチェ(ベジュン・メータ)とシーファレ(ミア・ペルション)の二人の王子は、半ズボンの
イギリスの制服風。暴君ミトリダーテの掌中できりきり舞いする若造という設定が上手く表現されてる。
メータは、まるでジョン・マルコヴィッチみたいな表情の小悪人で、ミトリダーテに愛されない長男役。
一方、ソプラノのミア・ペルションはミトリダーテお気に入りの王子。
CT2人とソプラノ3人、それにテノールという配役にバロックの残り香が感じられる。

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 photo by Klaus Lefebvre

ミトリダーテの許婚アスパージアはファルナーチェに横恋慕され困っている。
立場のないのはファルナーチェの許婚イズメーネ(インゲラ・ボーリン)
全然異なるタイプのソプラノ同士が静かな火花を散らす。

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                      photo by Klaus Lefebvre

疑心暗鬼でサディスティックでどうしようもないミトリダーテ王(リチャード・クロフト)と、
王のお気に入りで、性格温厚なため、かえって陥れられる損なシーファレ。

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                      photo by Klaus Lefebvre

自分の非を最後に認めて自害するミトリダーテ。あわや皆殺しの悲劇から一転ハッピーエンド。


写真を見てわかるとおり、舞台は現代に移し変えてあるが、無茶な読み替えにはなっていない。
というより、この設定には全く違和感がなく、リブレットともモーツアルトの音楽とも同化している。
クールな舞台装置は、このオペラの寒々した人間関係にマッチしている。

もうひとつ感心したのは、合唱団とダンサーたちの使い方で、ドラマに温かみを加えていたことだ。
現代に舞台を移した読み替えが著しいレギー・テアターでわたしが白けてしまうのは、モブの扱い方に
温かみが感じられないというか、性悪観に基づいたようなどいつもこいつも嫌なヤツみたいな脇役や
群衆が登場する場合だ。
それがなかったから、この演出には好感度が高かった。
主要登場人物の愛憎ドラマが重要な筋なんだから、どこかで人肌の暖かさを感じさせるべきなのだ。

歌手も、皆、役柄にぴったりで歌にも満足した。
特に、ベジュン・メータは見直した。役作りが上手く、歌声が役にハマッてる。今までそれほど
感心したことがなかったのは、いつも他のCTやメゾに美味しい役を取られて損してたんだと思えた。
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by didoregina | 2010-11-17 01:04 | オペラ映像 | Comments(14)

Arias de zarzuela barroca 超レア・マイナー・バロック

拙ブログに不定期で登場する超レア・マイナー・バロックというシリーズに格好のCDを買ってしまった。
先月初めて聴いて、その摩訶不思議な面白さにハマッた、スペインのバロック期作曲家ブラスコ・
デ・ネブラの別の曲を探していたら、これが見つかったのだ。

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マリア・バーヨの歌うスペイン・バロック・オペラ(バロック・サルスエラ)アリア集。
器楽演奏は、ルセ指揮レ・タラン・リリック。
2003年録音だが、現在Naiveの Baroque Voicesシリーズに入っていて、お買い得。


Jose Melchor de Nebra Blasco (1702 - 1768)
Iphigenia en Tracia, zarzuela (1747)
1. Aria d'Orestes Llegar ninguno intente
2. Recitatif d'Iphigenia Suspéndete tirano
3. Aria Piedad, Señor


Vincente Martin y Soler (1754 - 1806)
La Madrileña, o Tutor burlado, zarzuela (1778)
4. Ouverture
5. Seguidilla de Violante Inocentita y niña

Jose Melchor de Nebra Blasco
Amor aumenta el valor, zarzuela (1728)
6. Récitatif Triste cárcel oscura
7. Aria d'Horacio Ay! amor! Clelia mia

Antonio Rodriguez de Hita (1724 - 1787)
La Briseida, opera (1768)
8. Aria No. 4. Amor, sólo tu encanto

Luigi Boccherini (1743 - 1805)
La Clementina, zarzuela (1786)
9. Ouverture
10. Cavatina de Clementina Almas que amor sujetó

Antonio Rodriguez de Hita
La Briseida, opera
11. Aria No. 13. Deydad que las venganzas

Jose Melchor de Nebra Blasco
Amor aumenta el valor, zarzuela
12. Aria d'Horacio. Adiós, prenda de mi amor
13. Iphigenia en Tracia, zarzuela: Ouverture
14. Amor aumenta el valor, zarzuela:
Aria de Porsena. Más fácil será al viento


しかし、これが、早とちりであることに気がついたのは、CDが届いてからだった。
このCDには、全14曲中、デ・ネブラ・ブラスコの曲が8曲収められている。しかし、その名前を
よく見るとブラスコ・デ・ネブラとは異なるではないか。どちらも生きていたのは18世紀ではあるが、
生年も没年も少しずれている。二人は、全くの別人であった。。。

しかし、気を取り直して聴いてみたら、これが予想以上にいいのであった。

どこがいいのかというと、まず第一に、マリア・バーヨのとろけるような声で歌われるスペイン語
のアリアである。ダイナミック、ヒステリック、エキセントリックという形容詞とは無縁の、澄んで
伸びやかな歌声には、聴いていると耳が洗われるような気がする。

マリア・バーヨは、インゲラ・ボーリン、ソフィー・カルトホイザーらと一組でバロック系ソプラノの
ぶりっこ3人娘を結成している、という認識がわたしにはある。すなわち、可憐で甘い声のソプラノ
で、出演および録音のオペラは、無垢な存在ゆえに悪人に横恋慕されるようなカマトト役ばかり、
という印象なのだ。
どうしてぶりっこなのか、というのは、写真を見てもらえばわかると思う。声とは裏腹に、ルックス
には少々トウが立っているからだ。
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       2009年夏@ブルージュ古楽祭でのマリア・バーヨ

例えば、ヌリア・リアルが同じ役を歌ったとしたら、これは彼女の地のままなんだろうな、と思わせる
ものがあり、ぶりっことは呼ぶのは憚られる。元祖清純派美少女でしかも美声の持ち主という魅力に
は抗し難いものがある。聖にして犯すべからざる清純さそのものであり、ヌリアちゃんなんか嫌いだ、
という人にいまだかつて出会ったことがない。


そして、次に、スペイン語の歌詞を読みながら聴いてみると、バーヨの魅力が少し解明できた。
本人がライナー・ノーツに書いているように、スペイン語の歌詞の発音は恐ろしく難しいようである。
しかし、全くひっかかるところもなく、滑らかに、無理なく喉から発せられているように聴こえる。
会話での現代スペイン語は、イタリア語に比べて、一般的に荒いというか、非音楽的に聴こえる。
(これは、地方や階級による発音の違いもあるから、そうでない場合もまれにある)
それが、ここまで耳に心地よく響く優しい声で歌える、というのは、天性の才能に間違いない。
ぶりっこだなんて失礼しました、もうあなたの声の虜です、と、ひれ伏したくなった。



Jose de Nebra(1702 - 1768) Amour aumenta el valor
ポルセンナのアリア Mas facil sera al viento

       「風が磐石を揺るがすほうが、
        地獄の闇の洞が甘く歌を歌うほうが、
        よほど易かろう、
        我に与えた賜うた命を奪おうとする
        ローマを、我があきらめる(滅ぼす)よりも。

        信じるがよい、
        平和(包囲の陣)を守るのは、
        我の栄誉の礎となろう
        砦を得んがためなのだ。」

ここで歌われているのは、ローマの初期共和制時代に、ローマを包囲したエトルリアの王ポルセンナの
アリアだ。このオペラは、ローマ愛国少女クロエリアとその許婚のローマ兵ホラティウス、クロエリアに
横恋慕するポルセンナ王らが登場する歴史モノらしい。断片的なアリアしか収められていないので、
ストーリーはよくわからないが、なかなかにヘンデルっぽい。
(上記拙訳は、スペイン語の原詩の英訳からのまた訳。CDブックレットの英訳がちょっとわかりにくい
ので、別の英訳も参考にした。両訳が内容的に全然違う。括弧内はブックレットの英語を訳したもの)
びっくりしたのは、このCDには、ホラチオやポルセンナ、オレステスなど男役の歌のほうが女役の歌
よりも多く収録されていることだ。当時は、いったいどういう歌手が男役を歌っていたんだろう。


サルスエラといえば、スペインのオペレッタみたいなものだと思っていた。
19世紀後半に出てきたサルスエラは、確かにそのとおり、軽い喜劇オペラなのだが、実は、
サルスエラはバロック時代(17世紀~18世紀)に創成期を見たのだ。歌詞はスペイン語だが、
当時のバロック・オペラの中心地だったイタリア風の音楽をいいとことりして出来上がっている。
時代的な理由から、デ・ネブラ・ブラスコの曲は、まるで、ヘンデルとヴィヴァルディにグルックと
モーツアルトを加え攪拌した混合物質のようだ。

ともあれ、バロック・サルスエラは、今では全く埋もれてしまってスペイン本国ですら省みる人が
ほとんどいず、ごく最近になって研究・発掘が始まった、という状況のようだ。
サルスエラの語源になった、スペイン王家の別荘サルスエラ荘の王室劇場で上演されたバロック・
オペラというジャンルは、だから、宝の詰まった遺跡かもしれない。今後の発掘に期待したい。
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by didoregina | 2010-11-15 15:03 | CD | Comments(8)

ネリー・ミリチョウの公開レッスン

ミリチョウは、一昔前のベルカント・ディーヴァとして、オランダでは「土曜マチネの女王@コンセルト
ヘボー」の別名を持つほど有名なソプラノ歌手だ。
その彼女が、今年9月の新学期から、マーストリヒト音大のオペラおよびソロ歌唱の非常勤講師に
就任し、公開レッスンを行うという情報をキャッチした。月・水の両日の午前と午後である。
月曜日の午後3時からのマスタークラスを聴きにでかけてみた。

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舞台に登場したミリチョウ曰く、
「皆さん、お昼ごはん、しっかり食べられました?わたしは、ステージで歌う前にはほとんど何も
食べないのよ。
おなかにものが入ってると思うと、気分的にコンディションが万全じゃない気がして。でも、本番中に
おなかがぐうぐう鳴ると困るから、ほんの少しだけ食べます。
前回、コヴェント・ガーデンで『トスカ』を歌ったときもリハーサルから、朝からビスケット数枚くらい
しか食べなかったので、皆さんが心配してくれたんですけど、いつもそうなのよ」

午後の部の生徒は、ソプラノとメゾが全部で5名だった。

最初の生徒アニーは、マスネの『マノン』から、マノンが最初に登場するときのアリアを歌った。
3小節目あたりから、やたらと声を張り上げる。だから、フランス語の響きも美しくない。
まずは、全部歌ってもらってから、ミリチョウ先生の感想とレッスンだ。

先生「出だしは、とってもきれい。でも、マノンっていったいどんな人だと思うの?」
生徒「美人で、自分の美貌を自覚していて、華やかな生活に憧れ、でも世間知らずの女の子です」
先生「そう、コケットで、周りに来る男は皆、わたしの魅力に参るのよ、なんて言っちゃうような、
自意識過剰タイプでもあるわね。それをイメージしながら歌ったら、今みたいに声を張り上げるんじゃ
おかしいでしょう。もっと美貌から来る自信をアピールしながらも、可愛く歌わなくちゃ」

もう一度、歌わせるが、出だしから数小節でストップさせる。
「だめだめ。声は張り上げるものじゃないわ。それと、皆さん、これは絶対に頭に入れておいて。
唇はキスするためにあるのよ。だから、大口開けて迫ったらだめ。男の人が逃げていきますよ。
それから、母音の発音は口の開け方で決まるんじゃないのよ。空気を喉を通過させるときの喉の開閉の
仕方で決まるんです」

先生が歌って聞かせてくれる。彼女のフランス語の発音は美しくコケットに聞こえる。
先生「この曲は、誰が歌っているのを参考にしてますか?」
生徒「ナタリー・ドゥセイです」
先生「あのね、勉強する場合は、昔ながらの大物歌手を参考にするものよ。もっと昔の人の
スタンダードな録音を聴きなさい」

そんな具合で、一人一人に助言を与えつつ、手本として先生自身も歌うので、時間がかかる。

その後別の生徒が、モーツアルトの『フィガロの結婚』からスザンナのアリアや、プッチーニ
『ジャンニ・スキッキ』から『わたしのお父さん』、シューマンの歌曲などを歌ったが、いずれも
あまり感心できる歌唱ではなく、声の出し方や伸ばし方など、基本的な技術指導になってしまう。
歌手よりも伴奏のピアノの上手さを先生が褒めたくらいだ。
実際、これにはびっくりするほどで、ピアノは伴奏というより、それ自体がオペラを歌っている。
ピアニストが音楽的にリードしていっているのだ。前奏から情感たっぷりのオペラ世界なのに、
歌手が歌いだすとぶち壊し、という感じ。このロバートというピアニストは、多分教師で、伴奏と
いうより歌唱指導もしているのだと思う。

4人目のライラというラテン系の子だけ、群を抜いて上手く、ステージ度胸が据わっていて、彼女の
音楽世界を作り上げていた。ベッリーニの『夢遊病の女』からアミーナのアリアを歌ったのだが、
途中で客席から思わず「ブラーヴァ」が飛んだ。

しかし、先生は
「ライラ、あなたロバートに恨みでもあるの?そんなに怒ったような顔をして、ずっとにらんで。
このアリアを歌うアミーナは、どういう人だと思うの?」
生徒「病気なんです。夢遊病で徘徊してしまう、かわいそうな女の人」
先生「病気で怒りっぽいの?そうじゃないでしょ。かわいそう、と言ったわね。だったら、怒りじゃ
なくて、哀しみを表現しなきゃ。それから、夢遊病なんだから、現実離れした、浮遊感を出さなくちゃ。
たゆたうような。わかる?」
と、ようやく、本格的に音楽的な指導内容になった。
そして、
「他の人は、真似しなくていいんですけど、とにかく、ライラは、このアリアを微笑みながら歌いなさい。
スマイル、スマイル」
という具合に、生徒をリラックスさせた。その指導は非常に効果的だったので、その後の歌には、
本当にはかなげでたゆたうような情感が現れていたのだった。まあ、ライラの歌唱は、すでに完成度が
高かったから、本来の実力がより多く引き出された、という感じなのかもしれない。
ライラは英語があまり得意でないようなので、先生も慎重に分かりやすい単語を選んでの指導だった。
ライラは、マリア・カラス、ジョーン・サザーランド、アンナ・ネトレプコを参考にしているそうで、それには
先生も満足のようだった。

そんなわけで、1時間半という当初のレッスンを大幅にオーヴァーしたが、聴いているほうにもなかなか
示唆に富んだ内容で楽しかった。

水曜日も丁度予定がなかったから、朝10時からでかけてみた。
ところが講堂には誰もいない。たまたまカンティーンにいたロバートに聞くと、ミリチョウのレッスンは
いつでも2日連続だから、月・火で終わった、と言うではないか。しまった、情報はガセねただった。
がっかりしていると、手帳を引っくり返して、次回の公開レッスンの日時を教えてくれた。
12月2日と3日(木・金)である。10時から11時半と3時から4時半まで。
次回も、他に用事がなかったら、ぜひ来ようと思う。





        
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by didoregina | 2010-11-11 14:47 | オペラ実演 | Comments(6)


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


by didoregina

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別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem

オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
ハレのおでかけには着物、を実践しています。
音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


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