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La Fanfarinette 夏のヴァカンスの帽子

夏のヴァカンス用に、いつもとは大層イメージの異なる帽子を作った。
オペラ・ピンクでつば広のストロー・ハットである。町なかではとても被れない。

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      幅広のストライプのリボンを後で結んだ。


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      クロアチアの射すような日ざしから顔を守るには、
      ブリムはこのくらいの幅が必要。

ラ・ファンファリネットと命名した。ラモーのクラブサン曲集から、特に明るい曲調の
この曲がイメージになっている。



     この動画では、モンドリアンの絵をデザイン化しているが、
     こういう原色イメージを湧かせる音楽だ。

本当は、アレクサンドル・タローがピアノで弾いているのが好きなのだが、動画が見つから
なかった。
それで、作曲家がもともとそのために作った(当時はピアノがなかったから)クラブサン
(チェンバロ)演奏で。


A.タロー君が弾くラモーは、とてもモダンで都会的な陰影に富み、ああ、これぞフランスの
エスプリ!と感激してしまう。
CDには、ラモーのクラブサン組曲と最後にドビュッシーのピアノ曲「ラモーへのオマージュ」が
収められているのもニクイ選曲だ。

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クロアチアといえば、このピアニストを忘れるわけにはいかない。
イーヴォ・ポゴレーリッチだ。
彼の弾くD.スカルラッティのソナタもいい。



今、ペド・ゴシップで話題になっている某ロシア人指揮者兼ピアニストの弾くスカルラッティの
ソナタは、いかにも彼らしい独創的な演奏だが、それに比べると、ポゴレリッチの演奏は、
意外とオーソドックスで、恣意的でない。

オール・ドビュッシー・コンサートを終え、ひとまず、ドビュッシーからは少し離れたいのだが、
フランスの作曲家には、結構ピンとくるものを感じるので、ラモーのクラブサン曲をタロー君の
様に弾こうと思って練習している。ラヴェルもいっしょに。

バロック期の鍵盤曲をピアノで弾くと、慣れない装飾音の処理が難しい。
でも、スカルラッティのソナタにしろ、一曲が短いのがうれしい。

明日から2週間、クロアチアでヨットのヴァカンス。オランダもこのところ、南欧並みに暑いが。
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by didoregina | 2010-07-15 16:25 | 帽子 | Comments(0)

ヨットの構造を彫金テクニックに応用

彫金を習い始めた年には、様々なテクニックを次から次へと習った。
金属板を長方形に切って、チューブ状に丸めてロウ付け、そのチューブを金属圧延ローラーの
穴に通して引っ張り、穴を徐々に小さくして引っ張るという作業を繰り返して、針金がようやく通る
くらいの細い管にする、というテクニックがあった。
出来上がった細い管を使って蝶番(ちょうつがい)を作る。そして、蝶番をデザインに盛り込んだ
ペンダントかブローチを作る、というのが課題だった。

蝶番を作るテクニックは、なかなか勉強になるが、デザインに盛り込むのは、結構難しい。
というより、アクセサリーに蝶番を使うという必然性のあるデザインを考えるのは、至難の技である。

当時は寝ても覚めても彫金のデザインを考えていたから、何か意味のあるデザインに応用しよう、
と考えに考えを重ねた。
デザインと、初心者が実現可能のテクニックとの格差もある。
親しんでいたヨットの帆の構造を蝶番で表現してみた。

ヨットの帆の構造は名古屋大学体育会ヨット部による解説にリンクを張ったので参照されたい。

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          出来上がったヨットのブローチ。
          キールと一体化した船体の真ん中にマストを立て、メイン・セイルを張る。
          前方に張り出すジブは、中央のマストとは直接交渉はない。
          船体のみならず、帆にも風が孕んだような丸みを叩き出した。

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          左のジブと右のメイン・セイルを、各々蝶番式に動くようにした。
          その日の気分でセイルの向きが変えられる。風向きしだいというわけ。
          マストの裏側にブローチの留め具をつけた。

初心者にしては凄いデザインだ、よく作品に出来た、日本人ならではだ、などと先生たちから
言われた。
それはそうだ、一体どれだけ時間をかけて考えて、制作にあたったことか。

しかし、実を言うと、このブローチでは、厳密な蝶番にはなっていない。
手近にあるドアなどの蝶番を見てもらいたい。
日本語の蝶番という言葉は、言い得て妙である。つまり、真ん中に通る芯に対して、二つ
(つがい)の羽のように分かれる部分が別個に付いているはずだ。
だから、蝶番式にセイルをマストに付けるなら、ジブもメイン・セイルも真ん中のマストを
中心に左右に広がるべきである。

ヨットの構造を知らない人や子供にヨットの絵を描かせると、一本のマストの左右にに帆が二枚
付いているという風になる。彫金の先生もそう思ったらしい。
しかし、実際のヨットでは、メイン・セイルは中心のマストに付いているが、ジブは船体の前方に
張り出しているから、別のラインがいるのだ。
ヨットの構造を簡略化したデザインでも、マストの左右に帆を二枚、というのでは、子供っぽ過ぎる。
だから、実際のヨットの構造を重視した結局、ブローチのヨットの帆の付け方は、厳密な蝶番とは
呼べないデザインになった。
でも、蝶番の構造を知っている人も少ないかもしれないから、これはこれでよいのだと思うことにする。
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by didoregina | 2010-07-14 00:00 | 彫金 | Comments(8)

ゼーランドの週末

友人Rのヨットでセイリングの週末を過ごした。
Rがフランスのベネトー社製の24フィートのクルーザーを所有して、かれこれ15年ほどになる。
最初は、ユトレヒト郊外の湖、次にゼーランドのフェーレ、そして今は同じゼーランドの
南ベーフェランドという半島にあるウェーメルディングという小さな町のヨット・ハーバーを
拠点としている。
ヨット・ハーバーも、だいたい、数年毎に引っ越したくなるものだ。その辺りをセイリング
しつくしてしまうと。
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          ブラウの1643年の地図に描かれたゼーランド


ウェーメルディングなんて地名は、初めて聞いたが、行ってみるとゼーランドらしくて可愛い
家の並ぶ小さな町で、100年位前に東スヘルデと西スヘルデを結ぶ運河ができた時、水門の
宿場町として発展した。
ヨット・ハーバーからは、風車が2機臨め、ヨットのマストと高さを競っているように見える。
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ここのヨット・ハーバーから海(東スヘルデ)へは、運河や水門を通らずにすぐに出られる。

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         海とハーバーを見下ろす堤防上の素敵な家

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         Rのヨットはキティー号。昔のGFの名前とか。
         ヨット内には3人寝られるスペースがある。
         キチネットはごくごくシンプルで、電気冷蔵庫はない。

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ハーバーを出ると航行範囲の広い東スヘルデ。すぐに帆を張る。
東スヘルデも、西スヘルデ(アントワープと北海を繋ぐ)ほどではないが、大型商業船が沢山
行き来する。そのために真ん中が掘り下げられ、赤と緑のブイに挟まれた水路になっている。
それ以外の水域も水深があるから、セイリング可能範囲が広いのがうれしい。

風力が少ない時には、ジブのかわりにスピナーカーという、ナイロン製のパラシュート
みたいな素材の軽くて薄い大きな帆をマスト前方に張る。
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         スピナーカー(青い袋の中)を張る準備。

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    風を孕むスピナーカーはカラフルで、目を楽しませてくれる。

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    スピナーカーと同色のタンカーが通過。
    何とスイス船籍で、アルプスの山の名前が船名。
    たしかに、ライン川を遡ればスイスのバーゼル迄航行可能。

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    土曜日も日曜日も陸は37℃位にもなった。
    水上は快適だった。陽光さんさんでも、風が心地よいため、
    体感温度は低いのだ。
    しかし、風が強くなったと思ったら、だんだん雲行きが怪しくなり、
    皆急遽ハーバーに戻ったようで、広い東スヘルデには、帆影がほとんど
    見えなくなった。
    遠くの陸地で稲光が走り雷が鳴った。そして大粒の雨。
    海に出ると天気がめまぐるしく変化するので、
    一日で全ての天候を経験することになる。

夕方、ハーバーに戻ると雨。
隣町のイールセケに食事に出かけた。ここは、ムール貝の養殖で名高い町なので、港の周りには
魚介・ムール貝のレストランが多い。
ベルギーに出回るムール貝も最高級のはここが産地。レストランの客にベルギー人が目立った。
産地までわざわざ食べに来るという発想が、日本人と似ていて、さすが食にはこだわりがある
国民だ。
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by didoregina | 2010-07-13 09:11 | セイリング | Comments(2)

桜桃の実る頃 Kriek Lambic

庭の桜桃がたわわに実った。
木が立派に育ちすぎて、木登りは怖いし、梯子でもあまり上には行けないから、
下のほうの実しか取れないのが悔しい。

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自分の庭に育つ果実や木の実は、宝石のようにいとおしい。

採った桜桃は、そのまま食べるには多すぎるから、ひとつひとつ種を出す。
種抜き器できれいにくりぬくのだ。
そして、タルトに利用する。ジャムよりもずっと生に近い食感が楽しめるからだ。
簡単なのは、タルト台にサクランボを並べて、卵黄と生クリームと砂糖を混ぜたものを流して
いっしょにオーブンで焼く。
凝った味にしたかったら、タルト台に粉砕したピスタチオに砂糖を混ぜたものを敷いて
サクランボを並べその上からもピスタチオと砂糖のミックスをかけてオーブンで焼く。
簡単な割りに、見かけも味も立派なタルトになる。
タルト台は、かなりバターの多いサブレ状のものを作る。
いずれもパッとできて、見栄えがよく、デザートにもなるタルトだ。

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種をくりぬいたサクランボをごろごろと入れたマフィンも豪快で美味しい。
上にクランブル(バターと同量の小麦粉を手の平ですり合わせたもの)を
かけてから焼く。

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庭のぶどう棚の下で、ホーム・メイド・アフタヌーン・ティー。
(オランダではハイ・ティーと呼ぶ)

桜桃の実る頃、飲みたくなるビールがある。
一年中手に入るのだが、暑さの増すこの季節にはなぜか飲みたくなる。
ベルギー・ビールのクリック・ランビックというヤツだ。

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酸味のあるサクランボを味付けに使用して自然発酵させたものが正式だ。
ランビック・ビールの発酵過程の樽の中にクリック(すっぱいサクランボ)を入れる。
サクランボの量はビール1リットルに対して200グラム。砂糖は加えない。
9ヶ月間樽で熟成させた後、濾過してボトリング。
瓶の中でも熟成させるので、伝統的なクリック・ランビックの瓶は、内圧に耐えるよう
75clのシャンペンボトルにシャンペンのようなコルクをしたものだ。
サクランボの自然でほのかな甘酸っぱさとビールの苦味が上手くマッチしている。

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商業的に大量に出回るものは、25clの普通の小瓶で王冠がしてある。
これには砂糖が加えられているから、かなり甘めのビールだ。

クリック・ランビックのアルコール度数は5%前後で、5,6度に冷やして飲むのがよい。
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by didoregina | 2010-07-12 17:54 | ベルギー・ビール | Comments(4)

The Anjou Bible 展は、彩色写本フェチ必見

ベルギーのルーヴァンにある美術館Mが、この秋、また魅力的な展覧会を行うという通知が来た。
ルーヴァン大学神学部図書館所蔵の「アンジュー家の聖書」(1340年)のページをばらして一般公開するのは、これが最初で最後とのことである。期間は、9月17日から12月5日まで(月曜休館)
詳しくは、展覧会サイトをご参照あれ。
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去年、同様に写本をばらして展示してくれた「クレーブのカトリーヌの時祷書」を大雪のため見逃した。こういう機会にめぐり会うことは、まずめったにないから、悔しいこと夥しい。

この秋の展覧会は、彩色写本フェチ、細密画マニア、中世・ルネッサンス音楽オタクの諸兄・諸姉には、必見のイヴェントであるから、手抜かりないよう、早目にお知らせしておく。ご近所にお住まいの方、日本からヨーロッパに遠征予定の方は、この機会をお見逃しなく。(多分、拙ブログ読者の中で、3,4人くらいは、この分野にかなり興味をお持ちではないかと思う)

この写本のことは、はっきり言って、美術館Mからのお知らせが来るまで知らなかった。
しかし、ちょっと調べてみると、大変興味深いものであることがわかった。

アンジュー家の起こりは、13世紀中葉、フランス王ルイ9世(聖ルイ)が弟のシャルル1世(アンジュー伯)にアンジュー領を分与したのが始まりで、アンジュー伯はベアトリスとの結婚でプロヴァンス領も得る。そして、1266年にナポリを征服・統合し、息子シャルル2世はハンガリー王女マリアと結婚。その息子シャルル・ロベールは1309年にナポリ王になった。その息子ルイ1世(ルイ大王)は、ポーランド王に。シャルル・ロベールの孫娘アンジュー伯家のジャンヌ(ジョアンナ)がナポリおよびシシリアの王位を継いだ。その結婚祝いとして、シャルル・ロベールが作らせたのが、「アンジュー家の聖書」と呼ばれる彩色写本である。

婚姻関係を結ぶことによって中欧と南欧に領地を増やし勢力範囲を拡大したアンジュー家は、二世紀にわたってそれらの地方を支配した、華麗なる一族である。その時代は、ジオット、シモーネ・マルティーニ、ボッカチオ、ペトラルカが活躍したルネッサンス期に重なる。(上記の彩色画をご覧になれば、ジオットやシモーネ・マルティーニ風の人物に目が奪われるはず)
それはまた、吟遊詩人の時代でもある。華麗なる音楽がナポリの宮廷でも花開いた。そのため、この写本には音楽演奏シーンや楽器がよく描かれているという。

当時ナポリで活躍した音楽家で有名なのは、アダン・ド・ラ・アルである。
彼の田園詩劇「ロバンとマリオンの劇」は、史上最初のオペレッタ、とも呼ばれる。


なぜか、この作品名はいつからか頭の片隅にこびりついていて、聴きたいという思いが強いものである。それが、なんと、11月初旬に行われる学会での、講演や討論会のあと、この曲のコンサートも企画されているのだ。その日のセミナーには、ぜひとも参加しなければ。
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by didoregina | 2010-07-09 17:14 | 美術 | Comments(4)

デルフトの眺望

このところ毎週、デルフトに出かけている。長男の部屋探しのためである。
デルフトは、隣のデン・ハーグやロッテルダムに比べ、町自体が小さい。
しかし、世界中から学生が集まる工科大学があるから、学生数が人口の割に多い。
貸し部屋の供給に対して需要が大幅に上回るから、なかなか気に入ったものは見つからない。

デルフトでは、部屋探しに関して、学生の自治権が非常に強いのが、第一の困った点だ。
つまり、キッチンやバスルームやリビングをシェアするタイプの学生アパートの場合、空き部屋ができても次の住人を決めるのは、現在そこに住んでいる学生なのだ。大家は基本的に関知しない場合が大部分である。
ネットの空き部屋広告に対して、自分を売り込むメール(写真つき)を送り、そこに住む学生達のお眼鏡に適うと面接に呼ばれる。そこでまた自己アピールして、うまくいけば、部屋に住まわせてもらえるという仕組みである。
これが、まるで就活と同じくらい大変だ。20以上応募しても、面接にこぎつけたのは2つだけだった。

次に極少数だが、不動産周旋屋の物件で出ているものもある。この場合なら、借り手が気に入ったものを選ぶことができるが、絶対数が少ない。しかも、基本的に専用のキッチンやバスルームが付くから、値段は高めになる。
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第一の方法では、全く埒が明かないので、第二の方法に切り替えた。
2週間前に見せてもらった部屋はまあまあだったが、他に比べようがないので即決しなかったが、そんな悠長なことをしている間にすぐに売れてしまうのだと、後になって知った。

先週の木曜日に、周旋屋とのアポを4時に取りつけた。2時に学生住人が新人住人を決める部屋の面接があるから、組み合わせるにはいい、と思ったのは、甘かった。
マーストリヒトからデルフトには電車で3時間近くかかる。昼前、電車に乗っていると、周旋屋から「今日お見せする予定だった部屋は、今、借り手が決まりました」と電話があった。
「それでは困るから他にないのか」と問うと、空きそうなのがあるから、翌日連絡するという。
翌日金曜日に、部屋が空くことがはっきりしたので、月曜日に見学アポを取った。その際、わたしたちが一番最初に見る権利(すなわち最初に決定できる)を主張した。
そして、今日、またデルフトに行ってきた。

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マリア・ファン・イェセ教会のある並木の通りで、マルクト広場から程近く、お店も多い一等地だ。駅にも徒歩10分。
前回、たまたま見つけて入ったこの教会は、デルフトには数少ないカトリックの教会で、祭壇など装飾が多く、ロウソクも灯されて、普段見慣れた作り。入場料も取らず、「この教会の維持には1日に127ユーロかかります。皆様の浄財で賄いたく、よろしくお願いします」という、清廉な姿勢に心打たれ、財布の中の小銭を全部寄付してきた。
その心意気が神に通じたのだと思った。

今日案内された部屋は、割と立派なキチネットがあるストゥディオで、広告のよりずっと広い。
値段も思っていたのより160ユーロも高い。目をつけた広告の部屋の隣の部屋だった。
目をつけた広告のは、既に借り手が付いていたのだという。またしても無駄足か、とがっかり。

わたしたちが探しているのは、こんな立派なものではない、キッチンもバスルームもシェアでいいのだ、と強調しても、そういうのは、なかなかない。しかし、今日という日は絶対に無駄にしたくないから、食い下がった。
すると、実は、凄く変わった作りの部屋が空く予定だという。
どこが変わっているのかと問うと、トータルは15平米だが、7,5平米の部屋が二つで間に専用トイレとシャワーがある。しかし、その2部屋は廊下の端と端に位置しているから不便なため、格安だという。
まだ人が住んでいるが、とにかく粘って、今日中に見せてもらうことにした。どんなにヘンな部屋でも覚悟が出来ていた。どんな部屋でもいいから、何か確保してからヴァカンスに行きたい。デルフトに基盤さえできれば、新学期が始まってから、またゆっくりと時間をかけて気に入った部屋を探せばいいのだ。

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    マリア・ファン・イェセ教会の天井には、ゴシック窓の絵があって可愛い。

そのヘンな部屋というのは、思ったほど変な部屋ではなく、道路に面した表側にキチネットのある部屋、裏側に寝室、その間がバスルームで、それぞれが廊下で繋がっているが、離れているというだけだった。
しかし、そのロケーションは抜群!キチネットのある部屋の割りと大きな窓から、フェルメールの「デルフトの眺望」をすこし東にずらした風景が広がるのだ。眼下に小さな公園と運河と跳ね橋と、絵にも描かれた東門がほぼ正面にさえぎるものなく見える。
息子は、「デルフト随一の眺めのいい部屋だ」と、大乗り気である。即決した。

「しかし、最初の部屋のどこが気に入らなかったんです?」と周旋屋が聞くから、
「立派過ぎるのが気に入らないの」と答えた。
「学生には苦労させろ、というお考えなんですね」と言うから、
「でないと、親が苦労するはめになるから」と言うと、「もっとも至極の名言です」と。

デルフト随一の眺めのいい部屋の家賃は、月額245ユーロと超破格値で、予算を大幅に下回り、今日最初に見た部屋の半額である。
親子ともども満足だ。これで、ようやく安眠できる。

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     今日はカメラを持っていかなかったので、「デルフトの眺望」の写真なし。
     前回撮った、ベーステン広場に真ん中に立つカラフルな牛の像。
     広場には大きなプラタナスが15本ほど。その周りはカフェのテラス。
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by didoregina | 2010-07-06 01:09 | 旅行 | Comments(11)


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


by didoregina

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名前:レイネ
別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem

オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
ハレのおでかけには着物、を実践しています。
音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


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