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ORWの「椿姫」

今年に入って、毎月観ている王立ワロン歌劇場のオペラ、今回は「椿姫」である。
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ヴェルディのオペラには好きなものは少ないのだが、「椿姫」だけは別格だ。甘美な音楽、分かりやすく冗長でないストーリー展開、有名なアリア、お涙頂戴、とイタリア・オペラのいいところだけをてんこ盛りにしている、とてもよくできた作品だからだ。お話に無理がないため、音楽上も無駄がないのも好きな理由だ。

だからこそ、いい歌手を揃えてトータルでいい舞台を作り上げないことには、上質の素材が生かされないまま、下手な田舎芝居になってしまう危険性もある。

Direction musicale   Paolo ARRIVABENI
Mise en scène   Stefano MAZZONIS DI PRALAFERA
Décors   Edoardo SANCHI
Costumes   Kaat TILLEY
Lumières   Franco MARRI
Nouvelle production    OPÉRA ROYAL DE WALLONIE


Violetta Valéry   Cinzia FORTE
Flora Bervoix   Tineke VAN INGELGEM
Annina   Federica CARNEVALE
Alfredo Germont   Antonio GANDIA
Giorgio Germont   Giovanni MEONI
Gastone di Letorières   Cristiano CREMONINI
Barone Douphol   Chris DE MOOR
Dottor Grenvil   Lorenzo MUZZI
Marchese d'Obigny   Patrick DELCOUR
Giuseppe   Marcel ARPOTS
Un commissionario   Marc TISSONS
Un domestico di Flora   Youri LEL
Orchestre et Choeurs  OPÉRA ROYAL DE WALLONIE
Chef des Choeurs   Marcel SEMINARA

イタリア人とスペイン人で主役を固めた今回のキャストでは、主役二人は、視覚的にも音楽的にもよくマッチしたカップルだった。
ヴィオレッタ役のチンツィア・フォルテは、ふくよかで温か味のある清楚な声質で、好きなタイプである。(2年前にアムステルダムのDNOで「ルチア」を歌っている。)



ただ、一幕目はどうもパワーをセーブ気味で、声量を抑えていただけでなく、高音に精彩が感じられなかった。大好きな「不思議だわ ~ ああ、そはかの人か ~ 花から花へ」で、気分を高揚させてもらいたかったのに全然盛り上がらなかったのは、マイナス点である。しかし、徐々に本来の力を発揮していったようで、2幕目後半以降はヴォリューム満点であった。特に死の前の最期のアリアには迫力があった。

アルフレードは、スペイン人のアントニオ・ガンディア。主役二人は小柄で身長も声量も同じくらい、甘い感じの声質も合っている。だから2人だけのときはいい。
それが、パパ・ジェルモンが登場するといただけない。主役二人を食ってしまうほどのオーラと朗々たる声の艶、そして声量は2倍くらいある。彼の一人舞台になってしまうのだった。今回はジョヴァンニ・メオーニ。(写真は別キャスト)
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この二人の場面の後ろには、空から花びらもしくは木の葉のようなものが、はらはらと舞い落ちていた。

演出は、小難しい読み替えなどない正統的なものだ。舞台セットも、華やかな場面では赤が基調で、悲しい場面では白、とはっきりしている。コスチュームは、ベルギーのデザイナー、カート・ティリーによるもので、パパの着ているものなどとってもかっこいい。ヴィオレッタの田舎での衣装は、前から見るとトップとパンタロン、後ろから見るとドレスという凝ったものだった。

だいたい、「椿姫」では、お涙頂戴の場面よりも華やかなシーンが好きなので、2幕目のフローラ主催のパーティーには期待して臨んだ。
これがカジノや劇場付きの豪華な風俗店みたいな感じのパーティーで、レッド・カーペットをランウェイに見立てて、モデルの女の子たちによるファッション・ショー、実は風俗嬢のお目見得といった風であった。そこへお出ましのヴィオレッタも、ハリウッド・スターをパロディにしたようなラス・ヴェガス調のお下品で華やかな、裾を引きずるドレス姿だったので、もし私が蜷川幸雄だったら(ありえない仮定だが)、ここは江戸時代の吉原にして、花魁道中に見立てるのに、と想像してしまったが、それはそれなりになかなか楽しい設定で気に入った。

その他の登場人物は、メイクも髪型も衣装もドラッグ・クィーンのようで化け物じみていた。上に揚げたパパ・ジェルモンの写真を見ていただきたい。妙に顔が青白い。悪者やその他大勢は、こんな幽霊メイクなのだった。
それに対して、やさしい人間の代表、アンニーナや医者は普通のナチュラル・メイクで、こんな風にシロクロつけて善玉悪玉を区別していた。そして、最後に後悔して駆けつけたパパも人間性を取り戻した象徴として、ナチュラルな顔色になっていた。

そしてもう一つ、いつも舞台にあって、ヴィオレッタを象徴していたものとしての、ベッドの存在が忘れられない。
最初のパーティーでは特大キングサイズ、アルフレードとの生活では普通サイズ、死の床ではほとんど赤ちゃん用かと思えるほど、その大きさがだんだん小さくなっていくのだった。彼女の生気をこれで表現しているのだろうか。

ひさしぶりのイタリア・オペラで、ストレートにオペラの愉しさを満喫できた夜だった。

2009年 2月28日 at Parkstad Limburg Theater in Heerlen


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by didoregina | 2009-03-30 00:14 | オペラ実演 | Comments(6)

速報:モネの来シーズン・プログラム

ブリュッセルのモネ劇場の来シーズン・プラグラムが発表された。

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これは、一口で言うと、すごい偏りのある、というのかこだわりのあるプログラムである。今回のラインナップを見ると、アムステルダムだって腰を抜かしそうな、トンガリ具合である。

セメレ やはり今年は1つくらいヘンデルのオペラをやらないと世間が許さない、というわけだろうが、なんとこれが北京国立芸術中心との共同プロで、演出はもちろんのこと出演者はほとんど中国人。
指揮はなぜか、クリストフ・ルセ。すごいミス・マッチになるのか、とてつもないファンタジーに溢れたものになるのか、想像の埒外である。

放蕩者の成り行き マーク・パドモアのタイトル・ロール

トーリードのイフゲニー

オーリードのイフゲニー この二つを2ヶ月続けて公演し、事件の発端と結末を見せる。またもや指揮はルセ。彼は好きな指揮者だから私的には問題ないが、モネのバロック・レパートリーの指揮には欠かせないルネ・ヤーコブスはどこに行ってしまったのだろう。

エレクトラ  エヴァ・マリア・ウェストブルックがクリソテーミス

イスメーネ  モノローグ・オペラ、たまたま先月見逃したから一度観たい。

イドメネオ  出ました!マレーナ様のイダマンテ。だんだんレパートリーが同郷の先達フォン・オッターに似てくるようだ。3月中旬からだから、皆様、カレンダーにチェックを入れておくように。
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メディア 今年のホランド・フェスティヴァルと同じ、サシャ・ヴァルツのダンスと振り付け。

ドン・キーショット ラルモアとファン・ダム!

マクベス

その他コンサート形式のオペラでは、グルベローヴァの「ノルマ」がある!さすがに1回だけ。

それから、ベルギーの誇るファン・ダム芸能活動50周年記念コンサートも、ぜひ聴きたいものである。
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by didoregina | 2009-03-27 21:30 | オペラ実演 | Comments(4)

Heimat Trilogy

ドイツ人のEdgar Reitzによる長編大河TV映画Heimatは、3部から成るのだが、それぞれが17時間以上の長さで合計52時間の超大作である。30年代からミレニアムまでのドイツの歴史をシモンという一族の各ジェネレーションを追うことで描いたもので、80年代、90年代初め、2000年代初めの3回に分けて製作され、それぞれ10回くらいのエピソードでTV放映されたが、たちまちカルト・ステータスを獲得して、各部ごとにまとめてマラソン放映されたことも何回かある。アート系映画館で上映されることもあるしもちろん全部DVDになっている。

私が1番好きなのは、そして多分ヨーロッパ中が熱中したのはそのうちの第二部Die Zweite Heimat だ。意外にも本国ドイツでは、イタリア、イギリス、オランダ、ベルギーに比べて、それほど人気を博さなかったようだ。丁度16年前、各国のTVで放映されたので、オランダ、ベルギー、イギリスの放送を追って3回くらいは観た。



第2部全体としては、シモン家のヘルマンが主人公で、田舎から出てミュンヘンの音大に入学した彼の学生生活を描いたものであるが、毎回それ自体完結するエピソードでは、それぞれ個性溢れる友人たちが主人公になった。
60年代の希望と挫折、夢と現実、恋愛とすれ違い、出会いと別れに満ちた学生生活を、まるでスタイル・カウンシルのクリップみたいに、とにかくカッコよく映しだしている映像の洗練度には舌を巻く。エピソード自体の面白さもさることながら、監督の映像美学が徹底しているため、観る人は否応なくその世界に取り込まれてしまうのだ。

一例を挙げよう。基本的にモノクロの映像なのだが、カラーも効果的に挿入される。最初にハッとさせられたのは、電灯スイッチを入れた瞬間、つまり夜になった時点で画面がカラーに変わったシーンだ。街灯が一斉に点いたのがキュー・サインで、カラーになったりするのだ。

また、路面電車車掌の友人が事故に巻き込まれるシーンも、映像の切り口として印象に残る。電車に轢かれた彼の視点から、心配して走ってくるガール・フレンドの表情を下から映して追うのである。

そして、チェロを専攻するクラリッサの体は、まるでマン・レイの写真の楽器のように美しく、嘗めるように撮影されている。
クラリッサを演じる女優は、監督のパートナーで、後にプロの歌手にもなった、ザロメ・カンマーである。彼女のリサイタルをアムステルダムに聴きに行ったことがある。クルターグの歌曲を、最初に朗読してそれから歌うという、女優であり歌手であるメリットを生かし、詩の楽しさも味わうことができる構成だった。

全体を貫くのは、ヘルマンとクラリッサのすれ違いの恋愛である。(冬ソナか?)
「冬のソナタ」は未見だが、きっとこの映画とは全く違う世界だと思う。だが、視聴者のヘルマンとクラリッサへの感情移入は汎ヨーロッパ的な現象だったようで、二人の再会場面に使われたアムステルダムのホテルには、ハイマート・ファンが押し寄せた、といっては大げさだが、コアなファンは追体験しに行ったようだ。

第3部は、ベルリンの壁崩壊からミレニアムまでが背景となり、大人になって、それぞれ音楽家として成功したヘルマンとクラリッサが再び再会し、すれ違いながらも生活を共にしていくという設定で、故郷に戻ったヘルマンの娘にもハイライトが当っている。大人になっちゃった恋人同士を追ってみても、ストーリーはそれほどエキサイティングにはならない。時代やその他の背景のほうが面白かった。
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by didoregina | 2009-03-27 11:11 | 映画 | Comments(4)

CD価格比較論 

各国のブログ仲間の方による新譜レビューは、実際に聴く前にそのCDの内容、お勧め度などを知ることができる、というありがたさもさることながら、その値段を比較して、購入すべきかどうか検討することができるので、ケチが美徳のオランダに住む者にとっては、実用上かけがえのない情報源である。

いかにモノを安くゲットしたかという話題は、オランダ人との会話では避けて通ることができない。いや、別に避ける必要はなく、堂々と自慢するのが好ましいのである。それは、ほとんど知的スポーツのステータスにまで高められているから、支払った値段でその人がデキル人であるかどうかの勝ち負けがはっきり決まる。

それなのに、オランダでは、アラブの国々のように値段交渉をするという習慣がほとんどない。売る側が一方的に決めた定価か特別ご奉仕の特価しかない。買う側はいつも不利な立場に立たされるのである。


さらに、ここで特記しなければならないことがある。オランダではほとんどのモノの値段が各国と比べて高い。しかもCD価格にそれが顕著に表れていることが、皆様のブログにおけるCD価格コメントで明らかになったのだ。

わたしがCDを買う場所・機会は、以下にほぼ限定される。
1 町のCDショップかデパートのCD売り場
2 オランダのマツキヨKruidevatかオランダのアマゾンBolcomの通販
3 アーチストのコンサート後のサイン会
4 外国か空港

1での新譜の値段は、もう、比較論にもならない、論外、とでもいうべき設定である。
例えば、J様の新譜「オピウム」は、オランダのCDショップでは22ユーロの定価が付いている。
これは、わたしには手が出せない値段である。
サラ様の「ダイドー」はベルギーで20ユーロ、オランダで23ユーロという馬鹿げた値段だったにも関わらず買ってしまったが、それは惚れた弱みで頭に血が上り冷静な判断が下せなかったのか、熟考ののちその価値を認めざるをえないという結論に達したのか、今となってははっきりしない。

2のKruidevatから毎週届くメールニュースはなかなか利用価値がある。
オランダの怪しいレーベルBrilliantのCD新譜および特価情報はここから得ることが多く、ベートーベン全集CD69枚が38ユーロとか、バッハ全集80枚だったか180枚だったか、とにかく一人の作曲家の全てを一度に知りたい、と言う場合には非常に安価にその欲求が満たされる。またはマイナーだが、ピアノのお勉強・練習に必要な作曲家のピアノ曲全集などはこうして手に入れたものが多い。アルカンしかり、プーランクしかり、ヤナーチェクしかりである。
Bolcomは、イマイチ、クラシックに弱いため欲しいCDはなかなか見つからないし、割引率もそう高くない。

3では、アーチストへの御祝儀というか、記念のために買うわけだから、値段を気にしていたら始まらないが、オランダではやっぱりべらぼうに高い。レーピン様の新譜はコンサート会場でも20ユーロだったと思う。サイン付きだからといって、のちのち価値が上がるというものでもない。

4は、要チェックポイントである。
このあたりは、ドイツとベルギーの国境が近い。あまりに値段の格差が大きいものを買う場合には越境してでも買出しに行く価値はある。
ベルギーにはfnacがあるが、そこでのCD価格は、オランダより1,2ユーロ安い程度なので、わざわざ行くほどのものではない。
それでは、ドイツはどうだろうか。これが安いのである。そのおかげで、マーストリヒト市内には以前とてもクラシックの充実したCDショップとヴァージン・メガ・ストアもあったのだが、採算が取れずに廃業および撤退した。みんなドイツのアーヘンに買いに行くからだ。バスで3ユーロくらいで行ける距離だし、車で行っても駐車料金も安い。アーヘン中央駅脇の駐車場は1時間60セントで、マーストリヒトの2ユーロ70セントに比べて4分の1以下の値段である。ついでにドイツでガソリンも入れてくれば、十分以上に元が取れる。

オランダにはアマゾンがないので、通常ドイツかイギリスかアメリカのを利用することになるのだが、送料が高いのではないかとしり込みして実際に利用したことがない。
しかし、先ほどbonnjourさんのブログにコメントされていた、オランダ在住の方のお勧めするイギリスのオンラインCDショップPresto Classicalをのぞいて、その安さに驚愕し、いっぺんに5枚も注文してしまった。それでも送料込みで58ユーロであった。(そのうち2枚は超新譜で、サラ様の「コルンゴルト歌曲集」なんて3月30日発売予定のがもう買える。発送は31日になるが)



来週はロンドンに詣でるので、そこでのCDの価格はどうなっているだろうかと興味は尽きない。
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by didoregina | 2009-03-27 00:08 | CD | Comments(11)

Severin von Eckardstein @ Kasteel Rijckholt

今シーズン3度目のゼフェリン・フォン・エッカルトシュタインである。これはレーピン様とタイ記録になるので、追っかけしているかと思われる向きも多いだろうが、彼のほうから3回もマーストリヒトにお出でくださったのだ。鴨がネギ背負ってやって来た、というのは不適切な表現だろうが、ジビエ好きのわたしにとっては、これが実感である。

演奏会場は、我が師ペーターが、レッスンとコンサートのために借りているお城、ライクハルト城の別館であった。
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このお城の広間でわたしも土曜日にレッスンを受けている。室内楽コンサートも普段はこちらで行う。客席とステージの境がなく、インティメイトな雰囲気が室内楽にふさわしいのだが、せいぜい100人までしか入れない。
フォン・エッカルトシュタインくらいのクラスのピアニストとなると、何百人でもお客は集まるが、彼のご希望は200人限定であった。これは、主催者のペーターにとって、芸術とソロバン勘定のせめぎあいになるところである。結局、ピアニストの意見は尊重された。城の敷地内だが堀の外側にある、もと御者と馬車のための館が会場となった。
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ここでは、週末などに、結婚披露宴など各種パーティが開かれる。
今回は、演奏会の後、ハイ・ティーも利用できるようになっていた。

演奏曲目は
シューベルトのソナタ ハ長調 D840
ブラームスのバラード 作品10
アルカンのスケッチ集から12曲(!)
プロコフィエフのソナタ2番 作品14
で、自分のピアノ世界を全開陳します!、とでもいう意欲的なものであった。
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まあ、1曲目のシューベルトは、ソナタでも大曲ではないので軽い手ならしだろう。
別にイチャモンつけるようなところはみつからなかった。

2曲目、これはなかなかに骨太で重厚。ブラームスにしてはとっつきやすくて、唯一好きな曲なのが、ファン・エッカルトシュタインらしいひたむきで純粋な音作りが、圧巻だった。ペーターの意見では、これが今回のリサイタル中の白眉だった。彼の音楽性とマッチしていたのだろう。異論はない。

休憩の後、アルカンのミニアチュール作品集から、極短い曲を抜粋して聴かせてくれた。
こういうレアな曲はなかなかナマで聴く機会がないので、選曲としてはいいセンスだと思う。しかも、彼は全部暗譜で弾いた。こういう短い曲ばっかり12曲も暗譜というのは、しんどい作業だ。順番からして忘れそうなものなのに。しかし、アルカンなど聴いたことないという人が多いので、間違えても誰にも分からない、という利点もあるだろう。
実はわたしはアルカンのピアノ全集を持っているが、こういう曲は聴き込むというタイプのものではない。大曲の間の余技とまでは言わないが、たまに誰かが演奏してくれたらラッキー、と思うに留まる曲だが、彼の演奏はそんなレベルではない。真剣勝負である。ほとんど、新たな音楽世界に目を開かされた思いがしたほどだった。


            アルカンのスケッチ集より1番

そして、フィナーレを飾るのは、待ってました、プロコフィエフのソナタ2番。
プロコフィエフはわたしにとって、聴くのも弾くのも好きな作曲家だ。特に体力のある若手ピアニストには好まれる曲が多い。技術上難しいので、聴くほうも弾くほうもそれなりの心構えがいるし、若いピアニストとしてはそれを上手く演奏することで満足感と爽快感も得られるのだろう。だから、どうしても機械のように無機的でアクロバティックな演奏になるか、腕力と指回りの勝負、というだけで終わってしまうことが多いのだ。
それが、フォン・エッカルトシュタインの場合、全く違うプロコフィエフだった。いかな難曲であっても、エリザベト王妃コンクールで優勝した彼にとっては技術上の問題はないから、いかに彼らしい音楽性を表現するかに尽きるのだが、それが意外なことにも、自然で流麗な印象のプロコフィエフだったのだ。例えば、スイスのベルンで街中を流れる川の水が軽快なリズムを清冽に奏でているかのような。プロコフィエフと川の流れという組み合わせで意表を突かれたが、アルプスから直接流れ出る水しぶきの透明な水色が、音楽として聞こえてきたのだった。

今回も満足の行く演奏会だった。
そのあとに控えたハイ・ティーでは、私服に着替えたピアニストといっしょにケーキを食べたりすることができたのは、ペーターの主催するコンサートならではのうれしいおまけである。メトネルのCDを買ってサインも貰った。
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by didoregina | 2009-03-23 17:56 | コンサート | Comments(4)

Shinkichi Tajiri を悼む

オランダ、バールロ在住の日系2世アメリカ人芸術家、シンキチ・タジリが3月15日に85歳で亡くなった。
名前を漢字で書いてもピンと来ないが、彼のサインと花押入りの作品集(私の宝物)を見ると、田尻慎吉と書いてある。

ロスアンゼルス生まれのアメリカ人で、他の日系人同様、第二次大戦中は敵性人と見なされ収容所に入れられた。そこから逃げ出すため志願兵になり、ヨーロッパの戦場に送られたが、負傷しアメリカに送還された。それで得た奨学金を元にシカゴで美術を勉強。しかし、戦後もアメリカに残る偏見に嫌気がさし、ヨーロッパへ。
パリで彫刻家のザトキンに師事した。

40年代後半に起こった芸術運動CoBrA(コペンハーゲン、ブリュッセル、アムステルダムの頭文字を取った)のオランダ人芸術家たち、カレル・アップル、コルネイユ、コンスタントらとアムステルダムの市立近代美術館で合同展をしたことから、コブラのメンバーともみなされ、アムステルフェーンにあるコブラ美術館にはタジリの設計した日本庭園がある。
50年代中ごろからオランダに住んだ。(途中ベルリンで教鞭をとっていた時期もある。)

彼の作品は、写真、彫刻、コンピューターグラフィック、絵画と多岐にわたるが、特に、結び目シリーズと呼ばれる巨大モニュメント彫刻には、オランダ各地でお目にかかる。ベルリンでも見た覚えがある。帯締めを結んだような形のヴァリエーションだが、金属、プラスチック、石材等様々な材質で作られていて、考え抜かれた端正な形が非常に日本的である。
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その形状をみただけでも、彼の芸術が他のコブラ・グループのものとは全く異質であることが明らかだ。
アップルやコルネイユは現在でもポピュラーな芸術家だが、原色の明るい子供の描いたような単純な線の絵が多く、版画やポスターからさまざまなグッズにもそのデザインが応用されている。非常に万人受けする、分かりやすい芸術運動を成功させたオランダのコブラ・アーチストと、タジリはだから同一には語れない。
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                コルネイユとその作品

タジリはオランダに愛され、タジリもオランダを愛した。
バールロの城をアトリエとして、モニュメント製作の緻密な仕事をしてきた彼だが、以前に見たドキュメンタリーの中の彼は、性格に驚くほどの幼児性を保持していた。遊びに来た孫と本気でちゃんばらごっこをして、孫を泣かせてしまう場面には思わず笑みが漏れた。

近年製作のテーマは侍をモチーフにしたウォリアー・シリーズだが、どちらかというとスター・ウォーズの戦士たちを髣髴とさせる形状だ。

フェンローのマース川にかかる橋上に設置されたウォリアー。




新聞に載った死亡告知にそえられたエピグラフは、彼らしさに溢れているので、全文引用する。

"Instead of an old man in his latter years
with the wrinkles and scars of time and wear,
which is often thought of as character,
I would like to be remembered
as the six month infant
with the astonished look
of innocent optimism
facing forward to an unknown future"

S. Tajiri

そこに掲載された写真は、母親に抱かれた赤ちゃんの頃のタジリだった。思わず涙がこぼれた。
冥福を祈りたい。
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by didoregina | 2009-03-20 17:50 | 美術 | Comments(4)

Pilobolus Dance Theater in Sittard

招待券をいただいたので、ニューヨークのダンス集団ピロボラスの公演を観にいった。モダン・ダンスだということ以外、全く予備知識のないまま、である。

2008年の新しい2作品と、70年代初めおよび80年代初めの作品3つを、年代ごちゃ混ぜで見せてくれたのだが、作られた時代が歴然とわかる。
振り付けが格段古臭いわけではない。使われている音楽と動きのせいだ。

全体的な印象は、ピラティスの動きが基本になっているようだ。筋肉を緊張させて体の隅々まで神経を張りめぐらせ、完璧に肉体をコントロールした動きのことだ。跳躍は少なく、すこし機械的に床上を数人で回転する動きが多い。ゆっくりでありながらアクロバティックなダンスは、どこか瞑想的でもある。

新作の映像が見つからなかったので、数年前のオスカー授賞式で披露した影絵ダンスを紹介したい。


オスカー像はすぐにわかると思う。ペンギンも。ピストルは「デパーティッド」、ハイヒールは「プラダを着た悪魔」、(ここには映っていないがバベルの塔を模って「バベル」)、等々の映画を肉体の影絵で表現している。直接的で分かりやすい。

2008年作の影絵ダンスDarkness and Lightは、それよりずっと進化し、抽象的だ。そのため、オスカーでのパフォーマンスより、芸術としての完成度の高いダンスになっている。
鳥が空を飛んだり、魚が水の中を遊泳したりの自然描写や、ライティング効果を上手く使ってデフォルメした形で火星人が地球に降り立ったようなイメージを作り上げているのだが、全体としては、極く初期のヴィデオ・アートそっくりなのだ。ナム・ジュン・パイクやヨーゼフ・ボイツが活躍した80年代前半を髣髴とさせるものだ。そして、使われている音楽がブライアン・イーノのアンビアント・ミュージックだったのが、わたしにはうれしいのだが、ローリー・アンダーソンでもぴったりだったと思う。

トリは、1981年作のDay Twoというダンスだった。男女5人がヌードに近い格好で、当時のブライアン・イーノとトーキング・ヘッズの音楽にあわせて、全くエロティックにならずアクロバティックだが、足を地につけたダンスを踊るもので、ああ、これぞ、80年代のニューヨークだなあと、懐かしさにふけってしまった。(80年代はオペラに目覚める前だったので、いまよりずっとダンスを見ていたからだ。)

招待客には、公演の後、貸切ホールでビュッフェの食事が振舞われた。その数を見ると、お客の大半がスポンサーみたいだった。
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by didoregina | 2009-03-19 23:49 | ダンス | Comments(0)

3ヶ国語上演の「トロイアの女たち」

もう1週間前の日曜日の話になるが、息子たちの通う学校で毎年恒例のギリシア悲劇の公演があった。
このあたりはオランダ、ベルギー、ドイツの国境が接している地域なのだが、その3カ国の、ギリシア語とラテン語の授業がある(または必修の)高校が、数校共同で製作・上演するもので、今年で8回目になる。配役は、各校公平に割り当て、台詞はギリシア語ではなく、母国語である。つまり、登場人物がそれぞれ蘭・独・仏語のいずれかで台詞を言い、上演地ごとにその国の言語の字幕が出るのである。こういう風に3カ国にまたがる公演を3ヶ国語で行うことで、EUからの助成金がもらえるというメリットがある。
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中学3年間はギリシア語とラテン語が必修で、高校からはいずれかを選択履修することになるオランダのギムナジウムでは、古典語のほか、古典教養科目として、ギリシア哲学、修辞学もしくはギリシア悲劇の履修も必修である。高2の長男のクラスで哲学を選択したのは5人だけ(なんでそんなの取るの?)、プレゼンに効果的な修辞学の方がまだ人気があるが、それよりずっと楽しいのはなんといってもギリシア悲劇のクラスであろう。そのクラスの生徒達が中心となって毎年公演を行うのである。
今年の演目はエウリピデスの「トロイアの女たち」だった。
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わたしがギリシア悲劇に本格的に出会ったのは、高校1年のとき日生劇場で観た、蜷川幸雄演出、平幹二郎主演(!)の「王女メデイア」であった。感受性の強い若い頃に、古典中の古典を蜷川さんの演出で、出演者は全員男性という特異なプロダクションで、ギリシア悲劇を初体験できたのは幸運だったといえる。これを観てしまったために、それ以後のわたしの舞台芸術への関心・嗜好が決定してしまったくらいインパクトのあるものだった。衣装も豪華で(辻村ジュサブロウだったか)、今から思えば、多分にバロック的に大仰で毒々しくも華やかな舞台だった。

「トロイアの女たち」は、大学時代、英国人劇作家Edward Bondの The Womanを読む授業で、エウリピデスのとサルトルのとを比較しつつ精読した。いずれも、トロイ戦争末期、トロイの陥落を背景にした戯曲で、敗国の女たちの悲しい宿命を描いたものである。

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ギリシア悲劇をよく読み、それを上演するということは、古典理解のための正統的なアプローチだ。そんなことができる高校生がうらやましい。息子たちの高校では、毎年夏休みに2週間ギリシャでキャンプしながらギリシア悲劇を演じるという臨海学校のイニシアティブをとっている。これには、ヨーロッパ在住の17~22歳までの青少年なら誰でも参加できるというのが売り物である。いいなあ、もう少し年齢の上限を上げてくれないかなあ、それとも炊事係として参加してもいいくらいだ。(それとは別に、高3になると修学旅行をかねて2週間ペロポンネソス半島を回る旅をする。)
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今回の公演も、高校生の芝居だからといって馬鹿にしたものではない出来で、公演回数も各国各地を回るので数回あり、ちゃんと入場料も5ユーロ取るのだから、それ相応のレベルに仕上がっている。オリジナルの音楽と高校生による専属楽団による演奏付きである。
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ヘカベやカッサンドラ、ヘレナなどトロイ戦争に巻き込まれた悲劇の女たちの嘆き、という、高校生には演じるのが難しいだろう題材を正統的に料理していた。現代への読み替えなどする必要はない。普遍的なテーマなのだから、おもいっきり古代ギリシアらしい衣装とデコールで演るのがよろしい。演技だけで勝負するのだ。そして、その熱い息吹は観客にもよく伝わったのだった。
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by didoregina | 2009-03-17 23:24 | Comments(10)

緊急速報!マレーナさまスウェーデン代表に!

予想外の展開というか、恐ろしい事態に発展してしまいました。
われらがマレーナ・エルンマン様が、スウェーデンの国内予選メロディフェスティヴァルで勝ち抜き優勝し、モスクワでのユーロヴィジョン・ソングコンテストの出場権を得たのです。

思えば昨年11月に、ユーロヴィジョンの国内予選にワイルドカードで出場するというニュースを読んで以来、えええっ本当なの?と頭の中に疑問符が浮かんだままでした。それが、あれよあれよという間に勝ち進んでいき(本国審査員、国際審査員および、TV視聴者の投票で決まる)、とうとう昨日スウェーデン代表に決定してしまったのです。

ファンクラブを代表して、ここに、その健闘を称えたいと思います。マレーナ様、おめでとうございます!
ユーロヴィジョンのサイトによると、マレーナ様の勝利は視聴者投票の高得点が決定的なカギだったようです。一般人の受けがいいということは、スター性があるということですね。

ヨーロッパ在住のファンクラブ会員の皆様、5月中旬にモスクワで開催されるユーロヴィジョン本選を固唾を呑んで見守ってください。
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わたしは、いまだ気持ちの整理がつかないままです。。。。
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by didoregina | 2009-03-15 01:33 | マレーナ・エルンマン | Comments(6)

ホランド・フェスティヴァルの気になる演目

毎年6月にアムステルダムで開かれるホランド・フェスティヴァルでは、音楽、演劇、オペラ、映画その他の特別公演が1ヶ月の間、繰り広げられる。今年は財政緊縮を強いられたためか、どうも、これ!という面白そうな演目に欠ける様な気がするが、それでも2,3行きたい!と思わせるものを見つけた。

まず、DNOの「カルメン」
「カルメン」は、普段なら特に観たいと思うオペラではないが、カーセン演出なので怖いもの観たさで興味津々。大々的に募集した(現在も募集中)エキストラ400人が、闘牛場面やカルメンの死に歓声を上げるらしい。6月25日は歌劇場ではなく、オースターパークでの公演である。しかも、その日は入場料がタダ!特に名指しはしないがアムステルダム近郊にお住まいの方、必見である。
19時開演で4時間15分の長丁場であるので、折りたたみ椅子、敷物、毛布はもちろんのこと、夕食もピクニックにして持っていくのが賢いだろう。野外でのオペラ公演は、見るほうも大変である。夏でも夜は冷えるので厚めのコートも必携。

次に日本からは「文楽」
日本に住んでいたって大阪に行かない限り、ナマの文楽に接する機会はまずない。たまに国立劇場でやったりすることはあるが。だから、海外公演こそ実はチャンスである。
アイ川に面したミュージック・シアター・アーン・ヘット・アイは、こじんまりとして音響も悪くない。6月28日にはマチネもあるので、行こうかな。

そして、サシャ・ワルツ&ゲスツの「メデイア」
26、27日の夜しか公演がないのが痛い。現代音楽らしいが、演奏はベルリン古楽アカデミー。
実は、昨年1月のモネでの「ダイドー」は、サラ・コノリーのタイトルロールでサシャ・ワルツのダンス・振り付けの(多分)豪華なものだったのだ。チケットが取れずに行けなかったが、ベルリン公演の映像を貼ってみる。(2006年のホランド・フェスティヴァルでも上演された)。これで歌がサラ様なのを想像してもらいたい。


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by didoregina | 2009-03-13 08:48 | オペラ実演 | Comments(4)


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