カテゴリ:着物( 40 )

帯を主役に

義妹の50歳バースデー・パーティに出掛けた。
かなり広い彼女の家のサロンと食堂と玄関ホールから家具を取っ払い、テラスにパーティー用テントも立てて空間を繋げた。自宅に大人数を招いてのパーティーの場合、こういう風に広いスペースを確保し、レンタルした立食用のテーブルをいくつか設置するというのがよくあるパターンだ。

50歳という節目は非常に大切なもので、盛大に祝うのが通例である。ここ1、2年この手のパーティに招かれる機会が多い。友人も皆大体そういう年齢になっているからだ。
義妹は、仕事関係、大学時代からの友人、ご近所、兄弟など総勢80人ほどを招き、飲食は全てケータリング会社に任せた。入り口でコートなどを預かったり、シャンペンその他の飲み物サーヴィスから、つまみや食事など、雇った給仕3人くらいがどんどん捌いていく。ケータリングのコックもキッチンに待機しているから、お誕生日の本人は気兼ねなく招待客と歓談、飲食し踊りまくれる。

何を着ていくかに悩むのが、毎度ながら楽しい。
あまり派手な着物で浮いてしまうのは困るから、葡萄の蔦葉とほんのり色がついた葡萄の房を細かく織り出した、秋らしく渋い泥大島にした。

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この着物は、日本で秋に着たら、とっても映えると思う。控えめなよさが分かってもらえるからだ。
しかしヨーロッパでは、この色の大島は地味すぎる。これは、帯で華美を補わなければならない。
そこで、光る素材の洒落袋帯にすることにした。塩瀬や縮緬やざっくりした織の帯では、普段着っぽく見えて、きらびやかな場には不釣合いである。
泥茶色の地の着物柄に、ほんの少しグリーンと淡い柿の色が入っているから、鮮やかな鶯色とミント・グリーンの中間のような光る帯にした。帯揚げも薄い柿色で、抹茶色の帯締めにも一部パステルカラーが入っているものにした。

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     お太鼓に、北斎の富嶽三十六景から「駿州江尻」を写した刺繍。

この帯は、はっきり言って、パーティの雰囲気にしっくりキマッタ。控えめな刺繍だが、描き出される柄がグラフィックな浮世絵の写しである。アーティであり、ジャパネスクでもある。

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            刺繍の元絵の版画

この帯は、先月日本から持ち帰ったものだ。例によって母の箪笥の中から。渋派手(死語か?)で、趣味性が高く、ヨーロッパでは絶対に見栄えがいい、と思った通りだった。
しかし、帯には一度も締めた形跡がないので、着付けるのが大変だった。しかも、関西巻きで、普段とは逆向きに回さなければならないので、四苦八苦。

以前、やはり母の箪笥の中から、昭和初期のものと思しいアンティークの黒い繻子の帯を見つけた。黒地に原色の色鮮やかな刺繍で、御所車や蔦葉が縫い出されている。
まだ着物を着始めたばかりで、目が肥えていなかったので、これは面白いと思い、即貰った。母は、インテリアに利用するつもりだったのだが、わたしが着るなら譲ってくれると言う。
アンティーク風の色柄のポリエステル着物(わたしが初めて自分で買った着物。見る目がなかったと今では後悔している)に合わせた。昔の帯なので巾も長さも短く、普通には着られないので、着付けの先生に教わった器具とテクニックで何とか着てみた。しかし、地厚で重く、着ていてくたびれた。
それ以後、一度も着ていない。
その帯は、インテリア向けで、今時着るものではないのだと悟った。それなら、バッグに作り変えよう。
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       まずは、タレ先部分を利用して、クラッチバッグを作った。

そのままだと、純和風でダサい。和装バッグは本当に垢抜けないものが多くて、持つ気がしないので、普段は着物を着てもカクテル・バッグを持つ。
ちょっとポップな雰囲気を強調するために、組紐状のシルク・コードで回りを囲みそのまま持ち手にした。これで、カクテル・バッグらしくなった。
お太鼓部分は、そっくり残っているので、また別の大きめバッグに作り変えようと思う。
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by didoregina | 2009-10-19 12:26 | 着物 | Comments(16)

吉原つなぎでパーティに

ピアノの師匠ペーターのご両親の結婚40周年パーティに招かれた。
一人っ子のペーターが全て密かに企画したもので、昼は親戚総勢20人ほどの昼食会、夜は80人招待してのコンサート兼パーティである。

昼食会は、サミットでよく使われるお城シャトー・シント・ゲルラッハで、ゴージャスなものだったようだ。夜の会場は、毎度おなじみ、ペーター主催のコンサート会場でわたしがピアノのレッスンも受けているライクハルト城だ。
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この時期は、暑くなったり寒くなったりで、着ていくものに悩む。当日は、夕方から日が照りだして妙に暑くなったので、浴衣を着物風に着ていくことにした。お酒やおつまみが出る立食パーティだから、絹の着物は避けたいところなので、丁度よかった。
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        吉原つなぎの浴衣にパープル系の博多献上帯。
        パーティの終わる頃には、衿がはだけてしまった。 


こういうパーティ(結婚何周年記念とか50歳の誕生パーティとか)では、まず入り口付近に祝われる側が立ち、招待客は、キスして挨拶しプレゼント(もしくはお金)を渡す。
オランダらしいというのか、ちゃっかりしているというのか、この15年くらいは、結婚式やこの手のパーティ招待状には、大抵の場合、封筒マークが印刷されているのが興を殺ぐ。封筒にお金を入れたものをプレゼントしてくださいと、アピールしているのだ。
ペーターからの招待状には、そんなはしたないマークは印刷してなかった。そうするとまた、プレゼントに悩むのである。ご両親には事前に何も知らせないサプライズ・パーティなので、ペーターに問い合わせると、「お金よりは、心のこもった物のほうがいい」とのことなので、オペラのDVDにした。彼ら一家はオペラ好きで、リエージュのオペラ座で20年くらい定期会員になっていたのだ。
しかし、当日、目にした限りでは、皆ほとんど封筒を手渡していた。うーむ、やはり、難しい。どうでもいいようなものをもらっても困るから、お金のほうが誰だってうれしいだろう。

お客は、そのままお城の玄関ホールで、飲み物を飲んでおしゃべりしながら全員集まるのを待つ。
招待客が全員揃ってから、ピアノのあるサロンに移り、コンサートが始まった。
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Schubert   Landler D790
A. Dietrich/Brahms/Schumann
FAE-Sonate
Kreisler Liebesleid, Liebesfreud
Liszt Reminiscences de Norma

最初のシューベルトと最後のリストは、母親Eが大好きな曲で、ピアノによる独奏。
真ん中の3曲はヴァイオリン・ソナタである。
ペーターと長くコンビを組んでいるヴァイオリニストのハンスが、登場。
これもご両親には秘密にしていた。
クライスラーの曲は、結婚40周年にふさわしいタイトルだ。


いつもコンサートでは、入り口のドア付近の補助席みたいなところに座っているご両親だが、今晩は主役だから、ピアノを真正面に見るいい位置が用意された。
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ほとんど普通のリサイタルの半分くらいの量のコンサートの後、一旦玄関ホールに出てまた飲んでるうちに、サロンからはピアノと椅子がのけられ、シャンペンとケーキの用意ができた。
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      いつもは殺風景な鏡の前や窓際にもフラワーアレンジメント。
      ペーターが密かにフロリストに頼んだものだ。
      ウエディング・ケーキはラズベリーとアーモンドで美味。

ここでようやく、乾杯して、その後は夜が更けるまで招待客同士歓談する。お酒はふんだんに振舞われるし、つまみもどんどん運ばれて来るし、自分でとって来てもいい。久しぶりに会う古い友や遠くから来た知人とのおしゃべりで、居心地がよかったので、わたしは招待客全員が帰ってから、ようやく御輿を上げた。

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          桐草履を脱いで、見せているところ。

吉原つなぎは、江戸っぽくていかにも母好みの模様だ。ちく仙(ちくは竹冠にニ)のだと思う。
去年、わたしのために誂えてくれたのだが、この柄を見て、一瞬ぎょっとした。日本では素人女性には、ちょっと着にくい。
もともと、吉原の引き手茶屋の暖簾に使われたという柄だから、粋な歌舞伎役者なんかが好む。
この柄の由来をガイジンに説明する時には、少し汗をかく。
旅館の浴衣なんかによくある白地に細かい柄とは、色も雰囲気も異なるので、この浴衣は着物として着るのが好きだ。

ビートルズ来日時に、飛行機から降りたとき着ていた半纏の模様も、吉原つなぎだったと、いせ辰のHPに書いてあった。
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by didoregina | 2009-09-07 15:09 | 着物 | Comments(6)

つなぎ糸の帯

このところ、着物を着る機会が減っている。オランダの電車はあまりきれいとはいえないので、着物は車で出かけるときのみ限定になるからだ。それに、これからだんだん暑いのか寒いのか、雨なのか晴れなのかはっきりしない天候になるので、二の足を踏むことが多い。でも、明日は久しぶりに着物でディナーの予定。なにしろ、トルコ旅行以来、おなか回りが太って、着ていける洋服がないのだ。着物ならごまかせる、という消極的理由なのが情けないが。

母が昔、色糸をつないで長い糸にし(つなぎ糸と呼ぶ)、帯に織ってもらったものが2本ある。

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象牙色の縦糸に様々な色の横糸のつなぎ糸を織り込んだもので、さりげない光沢といろいろな色が入っているため、何にでも組み合わせ万能の帯。2部式なので着付けも楽。軽いし、出番が多い。
母曰く、「どうゆう順番の色の組み合わせにするか考えるのが一苦労だった」


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これは地色が朱色で、糸の結び目もちょっとごつごつして民芸調だ。葛布の帯と写真で見ると似た色調だが、こちらの方は絹らしい光沢と深みがあるので、葛布よりは少しよそいき風になる。藍絣の信州紬に一番合う。
母曰く、「帯が2本できたから、次はつなぎ糸で着物の反物に挑戦なさっては?と呉服屋さんに言われたけど、もうこれで十分。しんどかった。」

明日のディナーは40人ほどの集まりで、ドレス・コードにフォーマルの指定は特にないので、あまり華美にならず浮かない泥藍大島にしようと思う。
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by didoregina | 2009-05-15 20:31 | 着物 | Comments(10)

Silk Stories「大正キモノ」展@Kunsthal

ロッテルダムのクンストハルで、Silk Stories 大正キモノ 1900 - 1940 という展覧会をやっているので、出かけてみた。もちろんあまり期待しないで。

クンストハルというのは、ボイマンス美術館などのあるミュージアム・パークの中に立つモダンな建物で、常設コレクションはなく、主にモダン・アートの特別展を専門に行う。この前観に来たのは、パティ・スミスのグラフィック展だったと思う。

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          カフェの前に広がる芝生には巨大なウサギの像が。

1900年から1940年くらいまでのキモノ約120点を集めたものだが、さすがに大正時代のセンスでポップさが横溢している。
普段着から晴れ着まで一応ほとんど全ての人生行事に関わるキモノが展示されている。
女性用ののキモノにはそれほどいいなあと思えるものはなかったが、男性用の羽織の裏がすごく凝っていて、数も多い。それからポップでモダンな柄の子供用のキモノがいい。

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           絣模様に野球のバッターが織り出されている!

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           野球の早慶戦を描いた羽裏。

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           海老蔵改め団十郎襲名記念。

古典柄よりも、いかにも当時の社会風潮が現れたプロパガンダ模様、というのもいまどきのキモノにはないパターンで新鮮だった。

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           満州事変を具象モチーフにしているキモノ。

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           ジョージ6世戴冠記念柄の子供用キモノ。

写真撮影はフラッシュさえたかなければOKとのことなので、みんな我も我もと写真を撮っていた。
会場には、英語の着付けヴィデオが流れていて、すごく丁寧に着付けを教えるものだったが、真剣に見入る人が多くて、一時は入場客全員が見てるんじゃないかというくらいの盛況だった。わたしもじっくり見てポイントをつかんだ。
着付けがこんなに手間がかかるものだとは知らなかっただろうから、皆感心していた。
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by didoregina | 2009-04-21 09:28 | 着物 | Comments(8)

琉球絣柄の信州紬

冬にはほっこりした感触の真綿紬に手が伸びる。
すこし厚手でざらっとした手触りでいて、発色がよく光沢のある信州紬が、マチネ・コン
サートにはぴったりなので、ブラウティガムのリサイタルに着ていく着物はこれに決めた。
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繭を真綿にしてから、手で紡ぎだした糸を草木染にして、琉球絣の模様に織り出した信州紬
である。

これを着ていたら、会場を出るとき、初老の男性が近づいてきて「やっぱり、絣模様を織り
出してある。たてよこしっかり、糸で模様を出しているから、染めのものとは違う。」と
わたしの着物に手を触れながら言う。
「ええ、沖縄の模様なんですよ。鳥が織り出されているのがわかります?日本の織物がお好
きですか?」と聞くと、
「ベルギーで染色と織物を勉強し、卒業製作で日本の絣模様を着物1反分織り上げました。」
と、思いがけないことを言う。
「ロッテルダムに久保田一竹の作品展を観にいったこともあります。独自のテクニックで
富士山の四季を染色してある美術工芸品で、その美しさにうたれました。」とも。

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その日のコンサートに来ていた客にはピアノ教師やセミ・プロが多そう、という雰囲気が
漂っていて、興味の対象も広いようだった。だから、休憩中に示される着物への関心も
「着物=芸者の着るもの」みたいな、こちらでの一般的解釈とは異なっていて、突っ込んだ
ことを訊ねてくる。織のテクニックや材質などについて話すのを感心して聞いてくれる人が
何人かいた。
へんな着物を着ていかなくてよかった、とつくづく思った。
しかし、こんな風に悪目立ちでなく注目を浴び、会話が弾むこともめずらしい。
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by didoregina | 2009-02-17 14:30 | 着物 | Comments(12)

葛布の帯

今晩、急にコンサートに行くことになった。またも教会でパーセルである。作曲家イヤーの催しとしては今のところ最多回数を誇っているパーセルのコンサートには、わたしのブログタイトル曲も作ってるしわたしのurlのDidoも作曲していることもあり、キモノで出かけて敬意を表すべきなのだが、急でもあり、暖房がない教会内部は外と温度があまり変わらないくらい寒いので、キモノの代わりに帽子でお出かけすることにした。きちんとした服装で教会に行こうと思ったら帽子は欠かせないものなのだ。

キモノは着なかったが、合わせようと思った帯の写真を撮ってみた。
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葛布で織られた2部式しかもリバーシブルの帯。
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葛布と書いて、昔は「かっぷ」と読んだ。今は「くずふ」というらしい。母が昔買った当時はかっぷといったのでそう呼びたい。
芭蕉布、科布と並んで日本3大原始布のひとつであるらしい。

葛は秋の七草の一つで、根っこは葛のでん粉になり、葛湯や葛きりでおなじみだ。
初秋に藤に似た赤紫の花をつけるが、下から上に向かって咲くので、別名のぼり藤ともいう。
その葛の茎から繊維を取り出し、撚りをかけずに糸にして、縦糸は綿・絹・麻を用い、横糸として織り上げる。

葛布は、静岡県の大井川以西の遠州地方で昔から織られていて、江戸時代には掛川が日本で唯一の産地だったという。以前、母と伯母といっしょにヤマハ・リゾートの葛城・北の丸に行ったとき、お土産に葛布を売っていて「まあ、まだ作っている人がいるのね。最近は作る人も減っていて珍しいものになっているから大事にしたほうがいいわ」と言っていたのを思い出した。

帯の箱に入っていた古びた説明書によると「700年の伝統手織り民芸品」「手織りの素朴さと優雅な光沢を持つ、野趣に富む葛布帯」「軽くて結びよい趣味の帯です。浴衣にウールのお着物、冬の羽織下などによくマッチいたします」とある。実際わたしもウールや浴衣に合わせているが、だんだん織る人が減っていて最近ではお値段もかなりのものになっている。気取りがないざっくりした紬に合わせてもいいのではないだろうか。
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by didoregina | 2009-02-08 23:04 | 着物 | Comments(2)

睦月最後の着物

着物でおでかけするのは、やっぱり胸がときめく。
特に、昨晩のようになぜだかおしゃれして来ている人が多かった場合は、「ハマリ」感が強く、一人だけ浮いているんじゃないかという居心地の悪さがない分、悦しさはひとしおだ。

昨晩の出し物は、プーランクのモノローグ・オペラ「人間の声」とラヴェルの「子供と魔法」だった。
「人間の声」は、ジャン・コクトーの脚本に基づいたもので、ある女性が昔の恋人に電話をしているその内容が歌詞になった一人芝居である。
電話、といっても現代のケータイやデジタル電話のような無機的なモノではなく、ダイヤル式で交換手を通して通話する、とても人間くさい道具なのだ。もちろん、受話器はグルグルの線で電話本体と繋がっている。

それで、電話線をイメージした着物にしようと決めた。
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           泥藍大島に赤い幾何学線模様の着物
           スカーフみたいなモダンな模様の塩瀬帯
           帯揚げは朱色
           帯締めは帯の模様の色から取った紫の地に四角が並ぶ

こういう楽しみ方ができるのが、着物遊びの醍醐味だ。

着物師匠であるロンドンの椿姫さまから励ましとアドヴァイスをいただいたので、今年はなるべく頻繁に着物でお出かけをしたい。
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by didoregina | 2009-02-01 12:07 | 着物 | Comments(2)

キモノでオペラ

1年前に突然思い立った。「キモノを着てオペラに行きたい!」と。
去年は、都合30回ほどキモノでお出かけ、が実現できた。そのうち、コンサートやオペラは半分以下だったが。

今年は、まだ始まったばかりだが、ほぼ週1回キモノでお出かけのペースが確保できている。しかし、オペラに着て行ったのは25日が最初である。だって、一人でキモノでお出かけしても楽しくないから。

リエージュのオペラ座は、内装がナポレオン時代風でかなりケバイので、キモノの背景にはぴったりだ。モダンなアムスの歌劇場だったらキモノで行く勇気はない。とっても不釣り合いできっと浮いてしまう。

日曜日のマチネ、しかし初日、という微妙なシチュエーションなので、考えた末に、「粋筋のお姐さんがご贔屓のお客と観劇」というヴァーチャル設定で、黒の泥染め赤ストライプの縞大島に、ひげ紬に素描の牡丹柄の帯にしてみた。ぜんぜん見えないが、帯揚げは白地に赤の飛び絞りで、玄人風に。

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by didoregina | 2009-01-27 23:56 | 着物 | Comments(0)

お城で新年会

先週末に引き続き、今日も着物でお出かけが実現できた。
リンブリヒト城 Kasteel Limbricht での新年会である。
お城という響きはロマンチックだが、王侯貴族の住んでいた立派なお城ではなく、領主館である。日本でいったら、庄屋、豪農の古民家みたいなものだ。

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お城の周りの
堀が凍っている
ので、氷上を
犬を連れて散歩
したりスケート
したりする人たちで賑わう。








主人の仕事関係の新年会だったが、飲んだり食べたり以外にも、テーマに沿ったパネルディスカッションが行われた。
200人ほどの招待客のうち、半分がパートナーなので、討論会に参加したり聴衆になりたくない人向けのプログラムもあり、わたしはアクリル絵の具のお絵かきワークショップに参加した。知人のMと組んで大作を描きあげた。
ゴッホ風の太陽と海にヨットと南欧風の家、というヴァカンスの夢、みたいな絵になった。
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出来上がった絵は、売りに出され(!)収益金はチャリティーとしてどこかに寄付されるという。どうせなら、オークションにかけたらいいのに。



着物は、紬地に雪を散らしたようなロウケツ染め。
八寸帯は、様々な色の糸を母がつなげたものをヨコ糸として象牙色の縦糸に織り込んでもらったもの。
帯締めは伯母が組んでくれたもの。
桜の皮を張った草履型の下駄。
手にしているのは、細かいドット模様の羽織。
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by didoregina | 2009-01-11 23:47 | 着物 | Comments(4)

キモノで新年会

ハレのお出かけには着物、と言いながら、お正月なのになかなか着る機会がなかった。
今日は、所属するヨットクラブの新年会だ。この機会を逃したら、松の内に着物でお出かけが実現できない!とあせった。家族の「ええー、着物で行くの?絶対浮きまくるよ」という非難の声を無視して、ハレのお出かけにはふさわしくないウールの着物を着た。
なぜウールかというと、こういうパーティではワインやビールやシャンペンやコーヒーなど着物の敵が大量に待ち構えているからだ。シルクなどとても着ていけない。c0188818_3132649.jpg

初公開の着物姿。紅型風のプリントウールに、葛布の帯、ローラ・アシュレーのスカーフを帯揚げに。















新年会招待状には「創立100年を祝う、世紀の新年会」とあるから、着物で出向いて礼を尽くしてもまちがいではなかろう。(ウールだなんて言わなきゃ誰にもわからないし)

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クラブハウスからハーバーを臨む。












普段はカフェになっているクラブハウスが会場で、そこに200人近くが集まり、ぎゅう詰めだ。昨年施行になった「飲食店内での禁煙法」のおかげで、タバコの煙がないのが救い。

いつもは会議のときでも飲み物は自分で払わないといけないのに、さすがに今日は全てタダだ。会長その他の挨拶のあと、寒空の外にでて、100年を記念して新しい旗を作ったので、新旧の旗交換と大砲で礼砲を撃つ。そのあとも懇親会は続くのだが、退散してきた。
自分にもクラブにも義理が果せた。

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オランダ名物ストリートオルガンが景気づけにガチャガチャした音楽を流す。










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礼砲を撃って













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旗の交換
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by didoregina | 2009-01-04 19:44 | 着物 | Comments(3)


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


by didoregina

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プロフィール

名前:レイネ
別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem

オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
ハレのおでかけには着物、を実践しています。
音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


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