ストロンボリ島とサリーナ島   チレント海岸とエオリア諸島をセイリング  その5

ストロンボリ島北側の湾に投錨してから、フロティッラ参加者全員で島の中腹、大きな教会の
向かいにあるピッツェリッアに夕食に出かけることになった。

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岸まで遠いのに、ディンギーボートの空気が足りなかったり、船外機が上手く作動しなかったりして、
なかなか行きつけない。

フロティッラ・リーダーによると、エオリア諸島で一番美味しいピザが食べられると評判の店らしい。
確かに、最初の2口3口までは、「おお、本当に美味しい!」と思ったのだが、とにかくでかい
ので、だんだん飽きてくる。ピザ台の組成は、よく伸びるチューイーな感じで、薄いのにモチモチして
いるのが新鮮な食感で悪くないのだが。ちょっと焼きが足りないのが問題だったのかもしれない。


投錨した島の北側からは、手前の山が火口よりも高いため、活火山のストロンボリが火を噴く活動が
見えない。
それで、真夜中、リーダーが、彼のヨットにフロティッラ参加者全員を乗せて島の西南側まで行って
噴火見物するというサーヴィスをしてくれた。オランダでヨット・スクールを経営するヴェテラン・スキッ
パーのRが今回のリーダーなので、深夜の航行も大船に乗った気分だ。
リーダー船は、フロティッラ期間は客を乗せずに彼と奥さん2人だけなのに、52フィートもある。
「この晩の私達のために、52フィートのヨットにしたのね」と思わず口走ったが、実際、16人乗っても
コックピットは余裕のスペースだ。ヨットは、花火見物の屋形船のような観光船と化した。

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                    翌朝、島の西南側に回ると、噴煙を上げる火山が見えた。

夜空を焦がすように、ストロンボリ火山が数分に一度、間欠的に赤い炎を上げて噴火しているのが
よく見え、皆、歓声を上げた。
昼間だと、明るすぎて炎は見えず噴煙が上がっているのしかわからないし、夜中だと暗くて赤い炎の
写真撮影は難しい。
これは実際に見ないと、そのすごさが実感できないものだ。

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                    噴出した溶岩が、須走のような斜面を海まで落ちてくる。


しかも、その晩は、流れ星がとても多く、4,5回の噴火の合間や噴火と同時に同じ回数の流れ星が
火山の傍に眺められた。
この組み合わせは、なかなかめったに経験できないのではないだろうか。
「Rのサーヴィスはすごいね。舵の下に火山噴火スイッチと流れ星スイッチが付いてるんでしょ」という
感想が飛び出すほどだった。

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                     間欠的に噴火するストロンボリ


前夜は睡眠不足で早朝出航、そして12時間の航行のあと真夜中の火山見学で、クタクタになった。

その翌朝は、エオリア諸島のサリーナ島を目指すことになった。前日と比べたら短い距離である。

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                     ヨットの後ろにストロンボリ島が見える。

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                     島の南側斜面にも家が建っているのにびっくり。
                     噴火した溶岩がすぐ近くを流れ落ちてるのに。


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                      エオリア諸島は、大小7つの島からなる。(岩のような
                      島は含まない。) そのうち5つの島に行った。

サリーナ島というと、映画『イル・ポスティーノ』の舞台になったので、今回、上陸することを心待ちに
していた。

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                      どんな島だろうか、ワクワク。

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                      サリーナ島でも、港の外の湾に投錨。

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                       上陸するため、ディンギーをヨットから海に下ろす。

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                       買い出しのため、3人でディンギーに乗りこむ。

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                       サリーナ島の港に向かう。


ストロンボリ島でも思ったのだが、平らな屋根の家の作りと白く塗られた壁とで、とてもギリシア的
印象を与えるのが、ここサリーナ島だ。
ポンペイでもすでにギリシアの残り香を感じたのだが、シチリアに近いエオリア諸島に来ると、それが
より一層顕著に感じられるのだった。
サリーナ島で見かけた別荘案内は、イタリア語・英語・ギリシア語で書いてあった。

島は、メインストリートを歩いただけだが、こぎれいでお洒落なお店が多い。今までチレント海岸の
町々で目にしたような、いわゆる海水浴場的土産物屋ではなく、こじゃれたブティックやギャラリー
みたいな店が目につく。いかにもちょっと高級っぽく、ヴァカンス客用に夏だけ開いてるような感じ。
でも、我が家のメンバーは、そういうのには興味がなく、それよりも庶民的で下町の生活の匂いが
ふんぷんのオーセンティックな町の方が好きだから、「ふ~ん」と冷たく眺めるだけだった。
映画『イル・ポスティーノ』の面影の片りんも見つけられなかった。
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by didoregina | 2013-08-27 14:20 | セイリング | Comments(2)
Commented by Mev at 2013-09-01 20:50 x
続きをようやく拝読させていただいております。
写真、ご主人さまが撮ってくださったのかしら。よかったですね!ちゃんと素敵な景色満載で。でも、夜空の赤い噴火とか、流れ星はその目で直にご覧になってきっとそれは忘れられない景色でしょうね。 どこかの映画監督なんかが聞きつけたら絶対映画に撮りたいとか思うでしょうねえ。ストロンボリ。その島に住んでいる人のインタビューを見たことあります。昔から代々漁師をしているから噴火して危険だから移住しろと言われても全くピンとこない、とのことでした。
Commented by レイネ at 2013-09-02 03:47 x
Mevさま、シーズン開幕したのでお忙しそうですね。
ヴァカンスの写真は主人が撮ったものが沢山あるのでネタには事欠かないのですが、今後、カーテンコールの写真撮れないわ。。。
孤島・離島フェチとかオタクとかだったら、絶対にエオリア諸島は外せませんね。5つの島それぞれ異なった味で印象に残ってます。火山噴火と流れ星の組み合わせは特に。
危険を承知で住んでるのは、日本人も同じですよね。別の土地に移り住むなんて考えられないことでしょう。
エオリア諸島を舞台にした映画は、結構多いんですよ。タビアーニ兄弟の『カオス』とか。


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


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名前:レイネ
別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem

オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
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音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


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