リエージュの王立ワロン歌劇場で衣装放出セール

リエージュのORWからのメールによると、来週の日曜24日に衣装放出セールがあるという。
何年かに一度、衣裳部屋やアトリエのスペース確保のために行われる恒例行事だ。
そしてサイトの詳細ページに飛ぶと、そこにある写真を見て腰が抜けそうになった。

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       2005年の『ユグノー教徒』でアニク・マッシスが着用した
       マルグリット・ド・ヴァロワの豪奢な衣装(中央)も放出される!


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        同じく『ユグノー教徒』のもの。こちらは清楚で上品。


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          しかも、ディテールが凝っていて可愛い。

このプロダクションのコスチューム・デザインは、ロザリー・ヴァルダという人が担当。デザイナー兼
女優で、しかも女流映画監督のアニェス・ヴァルダのお嬢さん。

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       ロザリー・ヴァルダ。オランジュでの『ミレイユ』のためにデザインした
       いかにもプロヴァンス風衣装の数々。こちらも可愛い。


帽子や小物も合わせて全部で800点がセール対象になり、値段は5ユーロからという。
ドレスなんかは、一体いくらで出品されるんだろう。わくわく、どきどき。

かねてから、歌劇場の衣装が放出されたら、ぜひ手に入れたいと思っているものがある。
例えば、アムステルダムの歌劇場だったら『ばらの騎士』の元帥夫人のドレスとか、『ポッペアの
戴冠』でマレーナ様着用のネローネの衣装とか、『ダイドー』でもいい。そういうドレスをひとつゲット
して、いつかヴェネツィアのカーニヴァルで着てみたいという夢があるのだ。(仮面つければ大丈夫)

マルグリット・ド・ヴァロワの衣装も、なかなかわたしの好みである。衣装に興味がありそうな、帽子の
師匠Pとともにリエージュまで行って、実物を手にとって見たい。


さて、マルグリット・ド・ヴァロワといえば、『王妃マルゴ』である。
イザベル・アジャーニ主演のマルゴーは、普段はなんだか商売女みたいな下品な格好で、結婚式や
戴冠式では窮屈そうなドレスに身を包んでいて、そそられるコスチュームが登場しない。

しかし、1965年にジャンヌ・モロー主演で映画化された『バルテルミーの大虐殺』でのマルゴーの
衣装はノーブルかつ可憐でいい。

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     ストライプがとってもポップでルネッサンス風デザイン。

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     正統派美人とはいえないが、若い頃のモローは結構キュート。


こうして連想ゲーム風に、またもやたどり着くのはラファエル前派のジョン・エヴァレット・ミレー
による『ユグノー教徒』の絵。
ミレーがマイヤベーアのオペラ『ユグノー教徒』の実演鑑賞の舞台から触発されて描いたものと
いうのも、なんだかやっぱり好みが繋がってる証拠。。。

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       John Everett Millais A Huguenot (1851-52)
                     (The Makins Collection)


個人蔵だから普段はなかなか見れないこの絵も、やはりラファエル前派展のため特別にテートで
展示されてる!さすがというかおそるべきというか、徹底した集め方だ。
だからやっぱり、ロンドンまで行かなくてはならない。
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by didoregina | 2012-11-16 08:03 | オペラ実演 | Comments(4)
Commented by 守屋 at 2012-11-16 07:27 x
こんばんわ。確かに、このような衣装が有れば、自分でつくらなくてもすぐにカーニヴァルに参加できますね。衣装を放出するということは、そのプロダクションの上演は無いということなんでしょうね。

 別方面に書いた記事が出回ったのでここで書いても良いかと思う付属情報は、今回のテイトでの展覧会の準備期間は5年かけたそうです。展示作品のヴァリエイションから察するに、それくらいかかっても不思議ではないです。タペストリーはかなり見応え有りました。2番目の部屋と、最後の神話の部屋の照明はとてもくらいです。
Commented by レイネ at 2012-11-16 15:40 x
守屋さま、地方の歌劇場なので、衣装が場所をとって邪魔になり保管しきれなくなるテンポが速いのです。いつもクリスマスとかカーニヴァルの前に放出セールするのは、パーティ・シーズンとかカーニヴァルの仮装という用途を狙ってのことでしょう。もうそのプロダクション上演はない、ということでもあり、一抹の寂しさも。

さすが、テートのラファエル前派展は、長期の準備期間をかけたしっかしりた集め方なんですね。それならば、さぞかし内容も濃いことでしょう。イギリスの威信をかけてる?
Commented by bonnjour at 2012-11-16 23:59
歌劇場で使わなくなった衣裳を放出するというのは新鮮なオドロキです。あの手の歴史コスチュームは出演者の体型に合わせて細かく寸法を調整していると思いますが、このごろの歌手はみなスリムですから一般人が流用してもサイズ的に問題なさそうですね。下に着けるパニエも付いてくるのか、それは自分で調達するのかとか、色々興味は尽きないのですが、自分が買いにいくわけでもないので今後のレポに期待します。

テートのラファエル前派展、Victorian Avant-Garde という副題に惹かれます。近くに(=欧州内)いたら行きたいのですがね。1月13日までとのことなので完全アウトです(涙)。(私よりは)近くに住んでらっしゃるレイネさん、お見逃しなく!
Commented by レイネ at 2012-11-17 04:27 x
bonnjourさま、リエージュでは結構頻繁(2、3年おきくらい)にやってますよ、オペラ衣装のセール。歌劇場のフランス語のページだと衣装セールの記事があるんですが、英語サイトだとその記事がなくて、その代わりに3年間オペラ上演に使ってたテント施設のセール記事というのが不思議というか。。。

>下に着けるパニエも付いてくるのか、それは自分で調達するのか

なんとなく全部単品で別々に売り出されるような気がします。だから、王妃のドレスをセットで揃えようとすると高くつきそうな予感。ドレスと下着と鬘と靴とアクセサリーという具合に。こういうドレスはバニエなしだとしぼんじゃって見れたものじゃないし。。。

現在テートで開催中のラファエル前派展は、予想以上にすごい集め方なので、急遽、ロンドン遠征を予定に入れました。当初は、イギリス各地の美術館にあるものはほとんど見てるからもういいわ、と思ってたのですが、外国や個人蔵のも集めてあって見逃せないな、と。


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


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