真夏日のデルフトでランデブー

ブログ友のgalahadさんと、ヨーロッパ遠征中のとある一日デルフトでお会いした。

c0188818_180690.jpg

         新教会脇にある、『牛乳を注ぐ女』の彫刻

駅前が大工事の最中で、迂回路がわかりづらく、なかなか駅から出られなくてあせる。
町の中心にある市庁舎と新教会が向かい合って建つマルクト広場に向かう。
丁度、市の立つ日で広場は大賑わいである。

c0188818_16565494.jpg

         新教会前に建つ国際法の父グロチウスの像。頭に鴎、足元に鳩。

そこから、まずは、フェルメール・センターへ。
デルフトといえば、日本人にはフェルメールの町であろう。しかし、彼の作品はこの町
には、全く残っていない。でも、センター内にはかなり安っぽいが全作品のコピーが
並べられている。これらを観ると、世界の美術館に散らばる全作品を観て回る行脚をして
いつか制覇したいものだという意欲が湧いてくるのが不思議だ。

c0188818_1753778.jpg

         光の加減も絵(ダブリンにある手紙を書く女と召使)そっくりの
         写真が撮れるコーナーで。

ヨーロッパの主要美術館にあるものは、実物を何点かすでに見ているが、今回、特に観て
みたいと思ったのは、NYにある『眠る女』とワシントンDCにある『赤い帽子の女』だ。
どちらも、妙にモダンな印象派風の作品である。

デン・ハーグにあるマウリッツハイスは現在、修築のため閉館中で、主だった作品は
ハーグ市立美術館に移されているのだが、『真珠の耳飾の少女』は日本へ出張中。
『デルフトの眺望』は、かろうじてデン・ハーグに居残っている。

c0188818_17141327.jpg

        センターの窓からスクリーン越しにマルクト広場を望む。
        カメラ・オブスクラ風のイメージ。

センターのあとは、フェルメールの記念墓石のある旧教会へ。教会に足を一歩踏み入れると
涼しくてほっとする。ほとんど真夏日である。
この教会には、フェルメール以外にもオランダ黄金時代の国士・名士たちのきらびやかな記念墓
がある。

c0188818_17221717.jpg

        海軍提督マールテン・トロンプ(1598-1653)
        スペインとの80年戦争や英蘭戦争で活躍。大砲の上に横たわる像。

c0188818_17285191.jpg

        海軍提督およびオランダ西インド会社長官ピート・ハイン(1577-1629)
        彼もまた80年戦争で活躍。像はマットのようなものの上に横たわっている。

c0188818_17454194.jpg

        デルフト出身の微生物学者アントニー・ファン・レーウェンフック(1632-1723)
        顕微鏡による観察で微生物を発見。フェルメールの『地理学者』および
        『天体学者』のモデルの男性らしい。

外に出ると兎に角暑い。
水の上ならば、堀のような運河でもまずまず涼しいので、ランチは水上で。

c0188818_17504441.jpg

        浮き橋のような船のような水上テラスがデルフトには何軒かある。
        暑い日には、まるでオアシスだ。

c0188818_175342100.jpg

        デルフトの地ビール2種。右は白ビール。左のスタウトはコーヒーで
        味付けされており、盛時の東インド会社・西インド会社の残り香を偲ぶ。



 
[PR]
by didoregina | 2012-05-27 11:01 | 旅行 | Comments(10)
Commented by ロンドンの椿姫 at 2012-05-28 06:20 x
galahadさんとは初対面でしょうか? 私はレイネさんとgalahadさん両方に2度つつお会いしたことがあるのですが、お二人は雰囲気がとても似てらっしゃると実は思っているんです。きっと話が弾んで楽しい時を過ごされたと思います。ブログ友ってすぐに打ち解けることができるし、ブログやっててよかったと思いますよね。
Commented by レイネ at 2012-05-28 09:29 x
ロンドンの椿姫さま、galahadさんとは昨年4月に日本でお会いするはずだったんですが、震災直後だったので里帰り中止で、ランデブーも1年お預けでした。

>お二人は雰囲気がとても似てらっしゃると実は思っているんです。
と、伺っていたので、どきどきしながら、デルフト駅で自分に似た人を探しちゃいました。彼女も、姉妹と言っても通るかも、とのご感想。
本当に、日本でのオフ会やヨーロッパに遠征してくるブログ友にお会いすると、話が弾んで楽しいことこの上なしです。ある意味、似た者同士ですからね。
Commented by Vermeer at 2012-05-28 10:42 x
ワシントンDCにある『赤い帽子の女』⇒
同じくナショナルギャラリー所蔵の『フルートを持つ女』と共に真贋が疑問視されている作品ですね。達者な筆だけれども雑、構図がいかにも通俗的すぎる、等々。そもそもフェルメール自身、筆力が急速に衰えたのか、画業に専念出来ない事情があったのか、数年前東京に何点か揃った際、一番新しく彼の筆によるもの、とされた『バージナルの前に座る若い女性』は、ショールの質感の悪さに「一体これのどこがフェルメール?」とがっかりしました。

それにしてもベネルクスは、美術館のみならず、作家縁の地はもちろん、教会・聖堂含めて美術愛好家にとっては垂涎の土地ですよね。
Commented by レイネ at 2012-05-28 11:12 x
Vermeerさま、さすがハンドル名にしてらっしゃるだけあってお詳しい。上記2点は、フェルメールでなくてもいいと思えるほど雰囲気が好みなのです。また、真贋が疑問視されてる作品はなおさら実物を見てみたくなります。まだフェルメール追っかけは始めていないのですが、きっと皆さんを惹きつけて止まないものがあるんでしょうね。

画家縁の地といえば、ヒエロニムス・ボッスのデン・ボッスもそうなんですが、やはり彼の作品は全くないのにボッス・アート・センターというものはあります。家から近いベルギーのマーセイクには、ファン・エイク兄弟出身地と言うことで二人の銅像が建ってます。

ところで、カウフマンが『トロイアの人々』@ROHキャンセルですって。これにつられてウェストブルックがキャンセルしないよう祈ります。
Commented by hbrmrs at 2012-05-28 20:37 x
そちらはもう真夏日なんですね。
レイネさんも御存知のとおり私もフェルメールファンですし、残すはダブリンだけですが、最近日本では人気沸騰ですっかりメジャーになってしまったため、にわかファンに思われるのが嫌なので、そろそろ卒業しようと思っています。

次はヒエロニムスにしようかな(笑)。にわかファンと混同されることは決してないでしょう。

それにしても、フェルメール・センターでのレイネさんの記念写真は、絵画と見間違えるほどですね!
Commented by galahad at 2012-05-28 21:41 x
デルフトデート、いろいろありがとうございました。 暑かったけど、ボートカフェも楽しかったですね。 ミュージックシアターが気にいったのでまた行きたいです。 オランダ語はドイツ語と英語の中間みたいで読むのはなんとかなっても、聞きとれないから電車のアナウンスをレイネさんが聞いてくださって助かりました。 radio4をがんばって聞きます。
hb師匠!レイネさんの写真、絵みたいに撮れてるでしょ? 私が撮ったんだよ!
Commented by レイネ at 2012-05-29 00:42 x
hbrmrsさま、先週からずっと暑さが続いてますが、真夏日だったのはデルフト・デートの日だけだったかも。
フェルメールが日本人の好みにハマるってのがどうもナンなんで、天邪鬼としては見て見ぬふりしてましたが、機会があればしっかりと対峙したい魅力ある絵の数々ですよね。木曜日にルーブルに行くので、『天文学者』の顔をじっくり拝んできます。

galahadさんは激写腕前がとってもいいのよ。わたしが同じカメラで同様に彼女を撮った写真は絵画風じゃないという。。。でも、『デルフトの眺望』風の場所には絵画風の彼女が写ってます(非公開)
Commented by レイネ at 2012-05-29 00:47 x
galahadさま、アムスの歌劇場、お気に召していただけたようでご同慶の至り。ヨーロッパの首都にある歌劇場としては、色んな点で他のとは一線を画してるでしょ?また、魅力的な演目や出演者があったら、ぜひいらしてくださいね。
でも、スタンディング・オヴェーションは、オランダでは基本的にいつでもどこでもなんですよ。演奏者への儀礼という感じで。だから、本当に暖かい拍手か、そうでないか嗅ぎ分ける必要があるんです。
でも、ベルギーに行くと、特にモネなんて観客が醒めてて、拍手も冷たい感じだし、皆そそくさと立って帰っちゃう。
Commented by straycat at 2012-06-12 23:58 x
レイネさま
ご無沙汰しております。
仕事が増えて、すっかり着物を着る時間も気持ちの余裕もなくなってしまった最近の私ですが、オペラだけは頑張っています。
先日はアルチーナさんにお会いしてしまいました。
レイネさんもgalahadさんとのご対面、いかがだったでしょう?
雰囲気が似ていらっしゃるんですって?
アルチーナさんもそうですが、galahadさんも自然体でお付き合いできるフレンドリーなお人柄ですから、レイネさんもきっとそうですね。
ビールが美味しそう。
珈琲味のビールなんてあるんですね、さすがビールの国。
Commented by レイネ at 2012-06-16 06:59 x
straycatさま、レスが遅れてごめんなさい。今日、北海セイリングから戻りました。
お仕事がお忙しくてもオペラは欠かさない、というのは、素晴らしい!
わたしも、着物を着る機会がどんどん減ってしまって、これではいけない、と思ってるんですが。。。

9月中旬・下旬に里帰り予定ですので、今年こそ日本でお会いできるといいなあ、と思ってます。アルチーナさんにオフ会を勝手におまかせして。ビール好きの女子会という線がよろしいかも。


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


by didoregina

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

プロフィール

名前:レイネ
別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem

オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
ハレのおでかけには着物、を実践しています。
音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


最新のコメント

Vermeerさま、多分..
by レイネ at 01:38
トマスのソロ・コンサート..
by Vemeer at 01:25
Vermeerさま、この..
by レイネ at 20:56
詳細なレポート、楽しく拝..
by Vermeer at 18:02
ロンドンの椿姫さま、それ..
by レイネ at 17:03
大満足のマスタークラスで..
by ロンドンの椿姫 at 23:41
鍵コメさま、ヴェロニカ・..
by didoregina at 18:57
Mevrouwさま、北海..
by レイネ at 18:46
レイネ様も怒涛の更新で、..
by Mevrouw at 23:33
Mevrouwさま、サー..
by レイネ at 22:10
Mevrouwさま、夏の..
by レイネ at 22:05
新作オペラに挑むのは本当..
by Mevrouw at 20:56
クロアチア~ベネチアを自..
by Mevrouw at 20:27
Mevrouwさま、ご高..
by レイネ at 20:19
ようやく一息つける日なの..
by Mevrouw at 19:57
Mevrouwさま、癒し..
by レイネ at 16:49
このところネットからも音..
by Mevrouw at 16:37
斑猫さま、もうすでにパリ..
by レイネ at 16:57
ロンドンの椿姫さま、まさ..
by レイネ at 16:54
こんにちは CT研究会..
by 斑猫 at 00:16

以前の記事

2016年 11月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 06月
2015年 04月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月

タグ

最新のトラックバック

究極の愛を描いたワーグナ..
from dezire_photo &..
バッハが人類に残したメッ..
from dezire_photo &..
バッハが『ロ短調ミサ曲』..
from dezire_photo &..
ルター派のプロテスタント..
from dezire_photo &..
ダンテの『神曲』 ”地獄..
from dezire_photo &..
ポン=タヴァン派、総合主..
from dezire_photo &..
倉冨亮太さんの繊細な美し..
from dezire_photo &..
ダイナミックで刺激的な多..
from dezire_photo &..
贅沢と快楽に生きる娼婦な..
from dezire_photo &..
バッハとヘンデルの音楽性..
from dezire_photo &..

カテゴリ

全体
バロック
映画
オペラ実演
オペラ映像
オペラ コンサート形式
着物
セイリング
コンサート
美術
帽子
マレーナ・エルンマン
イエスティン・デイヴィス
クイーン
CD
20世紀の音楽
旅行
料理
彫金
ビール醸造所
ベルギー・ビール
ハイ・ティー
サイクリング
ダンス
ハイキング
バッグ
教会建築
カウンターテナー
演劇
未分類

検索

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

音楽
映画

画像一覧