『ベリー公の美わしき時祷書』展とフランドルの細密画展@パリ
装飾写本および細密画フェチにとってはたまらない展覧会が、現在、パリで2つ同時に開催
されている。
ルーブルでの『ベリー公の美わしき時祷書』展(4月5日から6月25日まで)と、フランス
国立図書館でのフランドルの細密画展(3月6日から6月10日まで)である。
フランス国立図書館でのフランドルの細密画展
ルーブルで見られるのは、NYのメトロポリタン美術館所蔵のランブール兄弟による『ベリー公の
美わしき時祷書』より、47枚。これは、なかなか、めったにある機会ではない。
なにしろ、普段は本の形で綴じられているから、一度に見られるのは見開きのページだけだ。
複数のページを一度に拝めるのは、修復のためにページをばらばらにした時のみ。
世紀のご開帳といっても過言ではない。
しかし、『ベリー公の美わしき時祷書』展は、過去にオランダのナイメーヘンでもあった。当地は
作者のランブール(リンブルフ)兄弟の出身地で研究のメッカ(?)でもある。
2005年に一家揃って、展覧会を観に行った。探したら、カタログも出てきた。
その時ご開帳されたのは、17枚であるから、今回のルーブルでは3倍近い。大盤振る舞いである。
ナイメーヘンのランブール兄弟協会サイトで確かめると、2005年の後、2009年にLAのゲッティ
美術館、2010年にNYのメトリポリタンと巡回して、今年のルーブルが本当に最後の機会である、
という。愛好家なら、絶対に見逃すことは許されない。(しかし、虫干しにしてはずいぶん長いこと
かけて巡回しているものだ。)
不思議なのは、この分野の愛好家は日本にも結構いるはずなのに、ルーブル美術館の日本語
サイトには、全く出てこないし案内されていない。フランス語サイトだったらトップの案内に出てくるし、
そこから英語ページに飛ぶことも可能だ。
日本人はどうせモナリザと記念撮影したいだけなんだから、と思われてるんだろうか?
ルーブルのサイトには、フランス語でも英語でもこの展覧会についての説明は少ないが、リンク先
のアメリカ人のブログがすごい。英語だし図版が豊富。
今回の展覧会には、メトロポリタン所蔵の時祷書以外に、Petites HeruresとTres Belles
Heures de Notre Dame(フランス国立図書館所蔵)からの装飾写本・細密画も展示される。
ナイメーヘンでの展覧会でも似たテーマの各地の細密画が展示されていたので、今回は何が
見られるんだろう、とわくわくする。
また、ほぼ同時期に国立図書館(ミッテラン館)に、フランドルの細密画展をぶつけてきたのは
偶然とは思えない。この展覧会は、昨年、ブリュッセルの国立図書館で開催されたもので、なぜか
見逃した。サイトには、だから、その時作られたものと思しいオランダ語(およびフランス語)の
ヴァーチャル展覧会ページがある。歴史的背景説明および様々な細密画が載っていて圧巻。
されている。
ルーブルでの『ベリー公の美わしき時祷書』展(4月5日から6月25日まで)と、フランス
国立図書館でのフランドルの細密画展(3月6日から6月10日まで)である。
フランス国立図書館でのフランドルの細密画展
ルーブルで見られるのは、NYのメトロポリタン美術館所蔵のランブール兄弟による『ベリー公の
美わしき時祷書』より、47枚。これは、なかなか、めったにある機会ではない。
なにしろ、普段は本の形で綴じられているから、一度に見られるのは見開きのページだけだ。
複数のページを一度に拝めるのは、修復のためにページをばらばらにした時のみ。
世紀のご開帳といっても過言ではない。
しかし、『ベリー公の美わしき時祷書』展は、過去にオランダのナイメーヘンでもあった。当地は
作者のランブール(リンブルフ)兄弟の出身地で研究のメッカ(?)でもある。
2005年に一家揃って、展覧会を観に行った。探したら、カタログも出てきた。
その時ご開帳されたのは、17枚であるから、今回のルーブルでは3倍近い。大盤振る舞いである。
ナイメーヘンのランブール兄弟協会サイトで確かめると、2005年の後、2009年にLAのゲッティ
美術館、2010年にNYのメトリポリタンと巡回して、今年のルーブルが本当に最後の機会である、
という。愛好家なら、絶対に見逃すことは許されない。(しかし、虫干しにしてはずいぶん長いこと
かけて巡回しているものだ。)
不思議なのは、この分野の愛好家は日本にも結構いるはずなのに、ルーブル美術館の日本語
サイトには、全く出てこないし案内されていない。フランス語サイトだったらトップの案内に出てくるし、
そこから英語ページに飛ぶことも可能だ。
日本人はどうせモナリザと記念撮影したいだけなんだから、と思われてるんだろうか?
ルーブルのサイトには、フランス語でも英語でもこの展覧会についての説明は少ないが、リンク先
のアメリカ人のブログがすごい。英語だし図版が豊富。
今回の展覧会には、メトロポリタン所蔵の時祷書以外に、Petites HeruresとTres Belles
Heures de Notre Dame(フランス国立図書館所蔵)からの装飾写本・細密画も展示される。
ナイメーヘンでの展覧会でも似たテーマの各地の細密画が展示されていたので、今回は何が
見られるんだろう、とわくわくする。
また、ほぼ同時期に国立図書館(ミッテラン館)に、フランドルの細密画展をぶつけてきたのは
偶然とは思えない。この展覧会は、昨年、ブリュッセルの国立図書館で開催されたもので、なぜか
見逃した。サイトには、だから、その時作られたものと思しいオランダ語(およびフランス語)の
ヴァーチャル展覧会ページがある。歴史的背景説明および様々な細密画が載っていて圧巻。
by didoregina
| 2012-04-18 12:57
| 美術
コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。
by didoregina
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プロフィール
名前:レイネ
別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem
オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
ハレのおでかけには着物、を実践しています。
音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。
別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem
オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
ハレのおでかけには着物、を実践しています。
音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。
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