オペラ・ガルニエの『イポリトとアリシー』はファン必見

来シーズンのパリ・オペラ座の演目が発表された。
豪華なキャストや面白そうな演出やヴァラエティに富んだ演目は、さすがパリである。
しかし、その中でもっとも注目に値するのは、2012年6月7月に上演されるラモーの
トラジェディ・リリック『イポリトとアリシー』@オペラ・ガルニエだ。

Emmanuelle HaïmConductor
Ivan AlexandreStage director
Antoine FontaineSets
Jean-Daniel VuillermozCostumes
Hervé GaryLighting
Natalie Van ParysChoreography

Sarah Connolly  Phèdre
Anne-Catherine Gillet  Aricie
Andrea Hill  Diane
Jaël Azzaretti  L’Amour / Une Prêtresse / Une Matelote
Salomé Haller  Oenone
Marc Mauillon  Tisiphone
Aurélia Legay  La Grande Prêtresse de Diane / Une Chasseresse / Une Prêtresse
Topi Lehtipuu  Hippolyte
Stéphane Degout  Thésée
François Lis  Pluton / Jupiter
Aimery Lefèvre  Arcas / Deuxième Parque
Manuel Nuñez  Camelino Un Suivant / Mercure
Jérôme Varnier  Neptune / Troisième Parque

Orchestre et choeur du Concert d’Astrée

気になるキャストは太字にした。これ以上の説明はいらないかもしれない。
義理の息子に恋してしまう熟女フェードルにサラ様というのは、意外な盲点を突いていて、しかも
納得できる、卓見の人選だ。サラ様の進む道としてこういう役もあったのだ、と思わず膝を叩いた。
そして、イポリト役にトピ君ときた!理想の義理の息子としては、彼以上の若手は考えられない。
想像するだに素晴らしい、キャスティングの妙!
テゼーにステファン・ドグウというのも、実際の年齢より老け役の上手い彼にぴったり。
来シーズンは、パリによく登場するドグウだ。フランスで売れるのは喜ばしいことである。

あまり上演されることのないラモーのこのオペラを、2年前に鑑賞した。
しかし、その時のイポリトはポール・アグニューで、バロック畑のテノールだから歌唱に文句はないが、
トウが立ちすぎていて、継母とあまり年齢が違わないように見え、ヴィジュアル的に説得力がなかった。
それに対して、サラ様とトピ君という組み合わせは理想的で、きっと後代にも語り継がれるような
伝説的な舞台になるに違いないと、ファンとしては確信する。

多分、このプロダクションは、バルセロナでの『アグリッピーナ』の前に実現するので、ファン・クラブ
総出でパリまで鑑賞ツアーを組みましょうよ、会長!
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by didoregina | 2011-03-09 21:43 | オペラ実演 | Comments(20)
Commented by アルチーナ at 2011-03-10 11:21 x
ああ!そうなんですよね!
でも、全くこのオペラを知らなかったのでどんな役なのか
わからなくて・・なるほど・・サラ様にあった役のようですね。
指揮もアイム女史ですし、踊りもありそうなので楽しそう!
いいな、いいな・・・・・

あ、下のコメントの四角四面って・・
(恥)結構様式感のあるカチッとした古典派っぽい音楽だった・・
という記憶があったのですが、あまり音楽を良く知らないので
変な事書いたら恥ずかしいと・・言葉を選んだつもりが又却って・・トホホな状態になってしまいました・・・
羨ましいです!観に行かれるんですか?
Commented by sarahoctavian at 2011-03-10 15:15 x
おおっ・・・私もたった今ガルニエのサイトを見て興奮したところでしたのよ。素早い記事ありがとうございます。パリ・ラモー・この顔ぶれ、ヒジョーに魅力的です!サラ様、義理の息子への報われない愛という役どころは役者として冥利に尽きますね。
思わず来年のカレンダーをチェックしちゃいましたが、学校が休みのときとなると6月9日のプレミエの日のみ。でも夫婦で週末小旅行ってのもいいかもしれないし~子供はもしかして何か実習で泊りがけなんてのがあるかもしれないし・・夫にちょっと打診してみようかなあ。
Commented by レイネ at 2011-03-10 16:17 x
アルチーナさんのところのツイッターで知ったんです、この件は。
アリシー役の歌手だけ知りませんが、それ以外に重要な3役のキャスティングには、感心するほど説得力があります。
オケもアイム女史の手勢コンセール・ダストレーだから、齟齬をきたすこともなさそうだし。期待大のプロダクションです。

古典派のオペラって、モーツァルトとグルック、そしてたま~にハイドン以外はあまり上演されませんが、かっちりした印象の音楽の作りですよね。JCバッハの音楽にも楷書を思わせる律儀さが感じられます。
Commented by レイネ at 2011-03-10 16:24 x
sarahoctavianさま、こう来たか!と意外な盲点を突く、しかし納得のサラ様のフェードルですよね。多分、ハマリ役になりそうな予感。
来年のハイライトの一つになります、このプロダクションは。
10月に、まずウィーンでマレーナ様の『セルセ』、そしてシーズン最後はパリでサラ様なんて、夢のよう。ぜひパリ・ガルニエに詣でましょうよ!
Commented by sarahoctavian at 2011-03-10 19:11 x
で・・・?10月マレーナ様@ウィーンもすでに決定?まだチケットは出てないですよね?ウィーンも惹かれるものがあります~。
Commented by レイネ at 2011-03-10 20:15 x
sarahoctavianさま、チケットは6月から発売、というかアン・デア・ウィーンから来シーズン演目は正式発表になってませんが、マレーナ様のファン・サイトには、10月『セルセ』@ウィーンと出てます、丁度秋休み時期にあたり、子連れで行ってもいいかもと。一人でも同行の志とツアー組んでも、とにかく絶対に行きます!だって、マレーナ様がウィーンで主役よ!他の出演者がわからないのですが、バルトリの時みたいにチケット争奪戦にはならないと思います。
Commented by sarahoctavian at 2011-03-10 23:48 x
来シーズンの予定って劇場からは正式に出てなくても、そうして歌手のサイトで発表になってたりしますよね。さっきも、クラウス・フロリアン・フォクトのサイト見てたら、来年1月にミュンヘンでヴァルキューレに出演、その後もローエングリンで登場と書いてあって目が釘付け。
10月はオランダでは秋休みなんですね。ちょうど良いではありませんか。ちなみにバイエルン州は10月最後から11月初頭の一週間よ。
ウィーンはこちらからは汽車に乗って行ってこようって気分だし、前向きに考えてみます。とにかく発売の頃はネットチェックを怠らないようにしよう。
Commented by レイネ at 2011-03-11 16:10 x
sarahoctavianさま、巷でうわさのクラウス君、ミュンヘンの来シーズンが楽しみですね。わたしも、前向きに考えてみます。

10月の秋休みは、中旬もしくは下旬の一週間で、地方・年・学校によりまちまち。マレーナ様セルセが9月だったら、主人(南仏)も次男(ギリシャ)も旅行してるから、わたしもそれに合わせて大手を振ってウィーン行き、と思ってたのですが。4月になってからかな、アン・デア・ウィーン劇場の来シーズン・プログラム発表は。
Commented by ロンドンの椿姫 at 2011-03-18 07:46 x
あら、私の大好きなトピ君やクラウス君が出るんですか。皆様がどこかで集まられるときは声掛けて下さいね。
Commented by レイネ at 2011-03-18 14:55 x
ロンドンの椿姫さま、パリもミュンヘンもいい人選・演目揃えてますね。10月のウィーンと6月のパリには遠征するつもりなので、ご一緒できればよろしく!トピ君に関しては、ブログでプロモート強力に行おうと思っています。
Commented by alice at 2011-03-21 17:50 x
来年の6月ってどうしてこうもそろい踏みになっちゃうの~!

フローレスの真珠とり(ラス・パルマス)とミンコのトロバ(モネ)ははずせませんが、ガルニエもリセウもレアルも・・・。観たいものだらけ。

どちらかでレイネさまとご一緒できれば嬉しいです。
Commented by レイネ at 2011-03-21 21:03 x
aliceさま、ミンコ指揮の『イル・トルバトーレ』って、すごく意外。レパートリーが広すぎです。
モネでは、来年4月5月にベジュン・メータがタイトル・ロールの『オルランド』と、9月の『メデー』(ルセ指揮、ナジャ・ミヒャエル他出演)、9月に演奏会形式のハイドンの『騎士オルランド』(ステファン・ドグー主演)、3月にやはり演奏会形式でヘンデル『テオドーラ』(ニケ指揮、ピオー、ザゾ他出演)などが興味深いです。

来シーズンのウィーンは?
Commented by kametaro07 at 2011-03-21 22:26 x
記事とコメントを拝見すると『イポリトとアリシー』はきっといらっしゃいますね。
記事楽しみにしております。
ウィーンの発表は昨年3月22,3日だったので今年もまもなくだと思いますが・・・。
Commented by レイネ at 2011-03-21 23:17 x
kametaro07さま、10月ウィーンと6月パリは決定です、わたし個人としては。
おお、ウィーンの発表ももうすぐですか!待ち遠しいな。マレーナ様は10月の『セルセ』@アン・デア・ウィーンだけってわけはないだろうから、あとは何、そしてどこ、と鵜の目鷹の目です。
Commented by kametaro07 at 2011-03-29 15:12 x
ウィーン国立歌劇場の発表は今年は4月12日だそうです。
http://www.arcadia.at/
の右の方に載ってました。
昨年が何故か早かったようですが、経営陣も変わりましたから発表時期も遅くなったのかもしれません。
もうしばらくお待ちください。
Commented by レイネ at 2011-03-30 00:41 x
kametaro07さま、ウィーン国立歌劇場情報、ありがとうございます。アン・デア・ウィーンも来週月曜日に発表のようです。マドリッドやリセウも詳細はいつ発表になるのかしら、と毎日のように歌劇場のホムペをチェックしているこの頃です。
Commented by お散歩犬 at 2011-03-31 04:47 x
来シーズン3月opera comique ParisのDido and Aeneas,
クリスティー指揮のものに、マレーナ様登場のようですが、ご存じ
ですか?(opera cake 参照)
Commented by レイネ at 2011-03-31 06:49 x
お散歩犬さま、マレーナ様情報ありがとうございます!opera cake の情報によると、2012年3月にパリで、マレーナ様ダイドー(ウォーナー女史演出版)の再演となってますね。opera comique Parisのサイトでは、4月1日からということでまだ正式発表になってないようですが。新しい役に挑戦というのではないのが、少々残念です。。。
Commented by kametaro07 at 2012-07-15 22:08 x
こんにちは
いらっしゃるかと思っておりましたが、放送があるそうで、断念なさったのですね。
私は行けないと思っていたのですが、行けるようになったので、観てきました。
歌手の人達も演奏も良かったですが、舞台美術と衣装も素晴らしく、さすがレイネさん、お目が高い!
お勧めいただいて感謝です。
Commented by レイネ at 2012-07-30 07:53 x
kametaro07さま、おお、オペラ・ガルニエでご覧になったんですね。うらやましい~。結構ぎりぎりまで、観に行こうかどうか悩んでたんですが、諸々のしがらみのせいで無理でした。

>舞台美術と衣装も素晴らしく、
そうなんですよ、すごく凝ったHIP演出ですよね!初演はトゥールーズだったと思うのですが、その映像を観て、これはもうどうしても実演鑑賞しなくちゃ、と思ったのですが(涙)。。。
そちらのブログにご感想伺いに参りま~す。


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


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