B'ROCK with love from Haendel & Vivaldi

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B'ROCK + Gemma Bertagnolli (sopraan) + Rodolfo Richter (vioolsolo)
@ Cultuurcentrum Hasselt 2011年2月8日

G.F. Haendel Ouverture Lotario HWV 26
A. Vivaldi Lente uit "De Vier Seizoenen"
A. Vivaldi Zomer uit "De Vier Seizoenen"
G.F. Haendel Aria Lotario: Scherza in mar nacivella

pauze

A. Vivaldi Herfst uit "De Vier Seizoenen"
A. Vivaldi Winter uit "De Vier Seizoenen"
A. Vivaldi Motet in furore RV 626

はい、やってくれました、ケルメス姐、キャンセルです。声帯に負担がかかりすぎて、現在
歌えないから、という理由だそう。なんか、怪しい気がする。もともと、彼女のサイトには
この日のスケジュールが明示されていなかったんだから。来週、ライデンにもブリュッセル
にも来ないんだろうか、と問いただしたい。
彼女のナマの声を聴きたい、ステージ・パフォーマンスを見たい一心で出かけたのに。。。
代わりに、イタリア人ソプラノのジェンマ・ベルタニョッリが見事な声を披露してくれた。

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             ジェンマ姐さん

アリアやモテットを除くと、ヴィヴァルディの『四季』なんて、わざわざ聴きに行きたいとは
思わないつまらないプログラムだ。
器楽演奏は、ベルギーの若手バロック・アンサンブルB’ROCK(ビーロック)。
しかし、若い演奏家の集まりの割には、羽目を外したような、若さが躍動するような、そういう
音では全くなかった。これは意外で、ちょっとがっかり。
コンマスでソロ・ヴァイオリンのルドルフ・リヒターが、ぐいぐい引っ張っていくタイプでは
なく、のっそりとしてリズムの切れが悪いのが最大の欠点だと思う。だから、『春』と『夏』
なんて、「春の海、ひねもすのたり、のたりかな」という感じで、これでヴィヴァルディか、
と思えるほど、熱さが感じられない。もったり、のっさりであった。
ただし、弱音のアンサンブルの美しさは特筆すべきだ。特に、『秋』と『冬』にその美しさの
魅力が発揮されていた。
木々の葉のそよぎがざわめきとなり、木の間から聞こえてくる鳥の声といっしょになり森の
冷気に包まれている気分になる。アンサンブルが自然なサラウンド効果を作り上げたのには脱帽。

ジェンマ姐さんは、ケルメス姐の物真似選手権みたいなのがあるとしたら、きっと優勝して、
イタリア代表に選ばれるだろう。まず、声質がそっくり。
前半最後のヘンデルの曲は、一度ケルメス姐の動画を見たことがあるように思うが、その
イメージにかなり近い。エキセントリックで、ケレンミたっぷり、アジリダで挑発するが、
ドスは抑え目、という微妙なパフォーマンスだった。
この人は、ケルメス姐に負けないという自信を持って歌ってる、という感じがひしひしと伝
わった。

彼女の歌唱の特色がよく出てる動画を張ってみる。ヴィヴァルディである。



しかし、ジェンマ姐というのは、全く意識したことがない名前だったが、家に戻るとちゃんと
彼女のCDを持ってることを発見した。サラ・ミンガルドと一緒にペルゴレーシとスカルラッ
ティの『スターバト・マーテル』を歌っているではないか。(Naiveから出ているアレッサン
ドリーニ指揮のやつ)
上記宗教曲では、ステージの印象とは全く異なる、抑えたおとなしい歌唱だ。
ところが、コンサートのプログラム後半のヴィヴァルディのモテットもイエスを讃える宗教曲
だが、アレルヤ、アレルヤで終わるもので、嵐のような激しさが売りだ。
エネルギーが爆発して、まるで怒っているかのように聞こえる不思議な曲だ。この曲をジェンマ
姐は、完璧なコントロールで歌いきった。

歌う曲によって様々な表情を見せ聞かせてくれるジェンマ姐の、もう一つの面を紹介したい。


           アーンの『クローリスに』

ハッセルトに向かって高速で車を走らせている途中、ラジオでかかった曲が『クローリスに』
だった。男声とも女声とも聞こえる不思議な声で、いったい誰が歌ってるんだろうか、と
聞き耳をすましたのだが、ベルギーの道路は舗装が悪いので、よくわからない。歌手の名前も
聞き取れなかった。
そして、この動画を見つけて、もしや、彼女の歌だったのでは、と思えるのだ。偶然にしては
出来すぎているが。
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by didoregina | 2011-02-09 10:02 | コンサート | Comments(10)
Commented by sarahoctavian at 2011-02-09 23:27 x
んもうぅ・・ケルメス姐、いったいどいういきさつだったのか。他の公演日の行方が私も気になりますわ。でもこんな当たりの助っ人でまだ救われましたね。まだまだいい歌手がいるんだなと思った次第。上の音声それぞれに素敵です。「クロリスに」ってホント素敵な曲だわあ。しみじみ。ラジオから流れてきたのも彼女だったかも・・ってありがちなこと。私もそういう経験あります。
Commented by レイネ at 2011-02-09 23:45 x
sarahoctavianさま、キャンセルされて代役が歌っても、まあ許せる気がするのは、歌手が上手かったのと、18ユーロという安いチケット料金のためです。ライデンまでケルメス姐のリサイタル聴きに行きたいんだけど、40ユーロ近くするので、キャンセルされたら嫌だし。。。
ビーロックによると、どうしてもこのプログラムでやりたかったので、急遽歌える人を探して見つかったのがジェンマ姐でよかった、とのこと。
でも、悔しいから、町まで行って安くなってたケルメス姐のCD買いました。(どういう行動パターン?)
Commented by sarahoctavian at 2011-02-10 01:02 x
あはは・・CD買ってリベンジですか~。悔しいもんね。今後もまた機会があるはずだし、それまでじっと待つことにしましょう。彼女のリナルド@ケルンも気になります。姐、オペラは演出が気に入ったもののみ厳選してるとか聞きましたので余計気になるぅ。
Commented by レイネ at 2011-02-10 02:05 x
sarahoctavianさま、今頃の時期は、風邪もはやってるしキャンセル続出なんだとあきらめます。ケルメス姐とPJ様のCD、どちらも8ユーロになってたのを買いました。ついでに、可愛い缶入りの例の紅茶も。こっちは、19ユーロ50セントともっと高かった。でも、すっとしましたわ。
ケルンのオペラもねえ、気になりますよ、もちろん。でも、その時期はアムスも、ブリュッセルも、アントワープもリエージュも観たいオペラが目白押しで、困っちゃうんです。
Commented by アルチーナ at 2011-02-10 16:00 x
これってケルメス姐のコンサートではなくて、ビーロックのコンサートだったのですか??こういうコンサートで歌手が交代しても続行されるって言うのがちょっと不思議で・・・
でも・・良い歌手でよかったですね。しかしビーロックは名前の印象とは大分違う演奏なんですね(笑)なんか期待してしまう名前ですけれど・・
そうか・・ケルンは分からないんですね・・
なんかこういう事があるとケルンまで行ってオペラを観るか・・とちょっと考えちゃいそうですよね・・
Commented by Mev at 2011-02-11 22:01 x
ひえーっ!仰天ですねえ。キャンセルですか。ちょっと悔しいですね。 でも、伏兵発掘できてラッキーでもありましたね。

クロリスはもしかしてPJ様の可能性もないですか? 1昨年コンセルトヘボウでも歌ったんです。
Commented by レイネ at 2011-02-12 04:29 x
アルチーナさま、これは確かにビーロックのコンサートで、ソリストにケルメス姐を迎える、という趣旨だったんです。ハッセルト市民会館のサイトでは当日までずっとケルメス姐がソリストになっていたので、ケスメス自身のサイトに載ってなくても安心してたんですが。あとでビーロックのサイトを見たらしっかり、ソリスト変更になってました。いつ変更になったのかはわかりません。印刷・製本されたプログラムではケルメス姐のままで、ジェンマ姐に変更のお知らせが別紙挿入されてました。
ビーロックには、ちょっと幻滅。若い子達はまあまあの演奏してたので、コンマスを替えれば。。。
Commented by レイネ at 2011-02-12 04:34 x
Mevさま、まあ、こういうこともあり、とあきらめましょう。人間の声というのはデリケートな楽器で、しかも生ものなので。

PJ様のはCD持ってるし、耳が憶えてて間違えようがありません。ラジオで流れてきたのは、伴奏も違ってたし、とにかく微妙な声で男女同定ができなかったんです。ベルジャン・ロードというくらいで、高速の舗装もガタガタなので、よく聞こえなかったけど、ジェンマ姐の可能性はけっこう高い、という印象。
Commented by REIKO at 2011-02-13 01:29 x
あらら、残念でしたね・・・そうか、これはあくまで「ビーロックのコンサート」でケルメスは「ゲスト」扱いだったので、歌手変更でもそのままやったんですか。
でも今時「ひねもすのたり」のヴィヴァルディって、それはそれで貴重な気もしますが。
Commented by レイネ at 2011-02-13 04:16 x
REIKOさま、今日の新聞にもライデンのケルメス姐リサイタルの広告が出ていたので、ご本人にはやる気十分、という感じです。ヘンデル・プログラムなので行きたいなあ、とは思ってますが。。。いずれにせよ、歌手にはドタキャンされても驚かない覚悟がいりますね。
ビーロックは、もしかしたら、切れ味は鈍いけど、しみじみとした弱音とデリケートなニュアンスを売り物にしてる、いまどき貴重なアンサンブルかも。


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


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プロフィール

名前:レイネ
別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem

オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
ハレのおでかけには着物、を実践しています。
音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


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