2010年着物初め

1月15日までが松の内なら、今年初めての着物は、なんとか間に合った。
毎年恒例の、主人の仕事関係の新年会である。丁度同じ日に、ヨット・クラブの新年レセプションもあったが、仕事関係を優先した。

今年は、白い町として有名なトルンの庄屋、グローテ・ヘッゲが会場。
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週末は大雪だったので、100人ほど参加表明の返事があった招待客のうち、実際来たのは約半数。こればかりは、いたしかたない。家から出たくない、その気持ちはよくわかる。
主人は主催者側なので、どうしても行かなくてはいけない。しかし、わたしが着物を着ようとするをみて、「道がぐちゃぐちゃだけど、大丈夫?」と心配気味。

これを楽しみに、数日前から、あれこれコーディネートを考えていたし、着物以外の準備もしていない。車でドア・ツー・ドアなら大丈夫だろう。

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    やはり、ちょっとフォーマルな新年会には、垂れ物の着物。
    しかし、華美になりすぎないよう、江戸小紋の万筋にした。
    バッグは、クリスマス後のバーゲンで、17ユーロ。

ちょっとだけハイソで、文化教養もある人が集まるので、着物で出かける甲斐のあるパーティである。
たしか去年もお着物でしたね、とか、お美しいとか、素晴らしいお召し物で、とか、めったに聞けない賞賛を浴びた。パーティに格と華やぎを添えてくれてありがとう、という意味で褒めてくれるのだ。

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      初めて自分で買った帯の初おろし。
      黒地に雪輪に源氏香。
      帯締めと帯揚げは浅黄~グリーンの濃淡で
      いつものワゴンセールではない、ちょっといいもの。

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      柔らかものには、道行が合う。
      お茶を習っていた10代の頃に誂えた真紅の色無地を
      2年前に染め替え、深みのある朱色の道行きに作り直した。
      色を薄くしたら、地紋の流水がよく見えるようになった。
      銀色っぽい漆で渦巻き模様が描かれていたのが、
      色抜き・染め替えを経てもしっかり残った。  
      悉皆やさんは、漆の模様は消えるかもしれませんと
      心配していたが。
      染め替えと仕立て直しを、思いつきで頼んだのだが、
      母のこと、裏地にも凝ったので、涙が出そうなほど
      高くついた。

知人はほとんど皆、キャンセルしたので、知った人はほぼゼロのパーティだったが、着物のおかげで、いろいろな人が話しかけてくるので、社交面では面目をほどこした。主人も着物の威力を見直し、喜んでくれた。

     
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by didoregina | 2010-01-10 21:15 | 着物 | Comments(12)
Commented by Mev at 2010-01-11 16:10 x
着物は正装という認識が外国人のみなさんにもあるし、そのうえ「高そう」で「珍しい」、第一華やか、とパーティには最高ですね。
道行きと合わせた姿、すごくきれいですよ~。 艶があって、ちょっと老舗料亭の女将風じゃありませんか?
悉皆屋さんという商売が成り立つのかしらと思うほどに、近頃着物離れで、化繊の「なんじゃこりゃ」という着物があふれているのですが、しっかり和服ファンはいるのでしょうね。国の内外に。
Commented by レイネ at 2010-01-11 17:39 x
Mevさま、いやいや、オランダでは一般的に着物の認識度はかなり低いと思います。着ていく場所を選ばないと、芸者と間違えられたり、バスローブ着た変な人、に見られるんです。文化度の比較的高い人が集まるだろうと思われるオペラやコンサート、パーティにだけ着ていきます。

はい、この色の万筋は地味ですし、雪を恐れて裾を短めに着たので、料亭の仲居さんか女将にみえる着こなしになりました。後姿だと、わたしでも艶があるように見えるんですね。
Commented by シンデイー at 2010-01-11 18:22 x
お見事!御髪と帯,お着物と雪輪、バーゲンとは思えないバックのコンビネーションがいいですね、相乗効果といいましょうか。今迄で一番たおやかな雰囲気がします。絹の重みのせいでしょうか、髪型でも雰囲気が随分違ってくるんですね。それと、いつも思うんですが、江戸小紋って不思議ですね、無地に見えるのに無地とは違う存在感があって、、、。着物って、着付けの時の下地にしても素材にしても、手を掛けても抜いても必ずそれが現れてくるから楽しみな様な怖い様な、、、。新春からいい物を見せていただきました、眼福です、ありがとう。
Commented by REIKO at 2010-01-11 18:24 x
シンプルでキリッと締まったお着物姿ですね~!
雪輪と源氏香のコラボ柄も、ありそうでない珍しいものでは?
雪輪の上にちょこんと乗っている源氏香、とっても可愛いです♪
後姿に風情があるのも、和装の良いところだと思います。
洋装って、「後ろは後ろ」でしかないのが普通ですものね。
Commented by straycat at 2010-01-11 18:29 x
後ろ姿がキレイのは羨ましいです。だって私などは背中にお肉がついていますもの。レイネさんの御髪のセットがお上手なのにビックリ。ご自分でなさったんですか?センスある~。

コートは落ち着いた朱でしょうか?華やかさもあって凄く素敵です。染め替え、成功してますね。私は染め替えはまだ未経験なんです。小さい色見本だけで決めるのは自信がなくて。出来上がった感じが中々想像できないですよね。染めも二度引きとか、色々方法があるみたいですね。

わー、道行、接写したんですか?拝見したいです。
うまくUPできないんですか?どうしたんでしょう??
Commented by lilacrose07 at 2010-01-11 20:05
レイネさま、初めまして。
今月聴きに行く予定の演奏会のソリスト、エッカルトシュタイン氏を検索して、
レイネ様のブログに辿りつきました。

オランダにお住まいなのですね。
お着物をとても自然に暮らしの中に取り入れていらっしゃることに感銘を受けました。
これからも美しい写真と知的な文章を、楽しみに拝見させていただきたく存じます。
Commented by レイネ at 2010-01-11 20:39 x
シンディーさま、わが身には過分のお褒めを頂き、ありがとうございます。たおやか、などと言われるのはこれが最初で最後でしょう。
お正月には、大島だとちょっとくだけすぎるしね。白大島のアンサンブルなら新年向けだけど、パーティにはもったいない。たれものでもきりっとした柄にしたいし、例の黒い帯に初挑戦するいい機会だ、といろいろ思い悩み、このコーデに。しぼがあってどっしりと重い着物なので、冬向けです。

ナショナル・レイス・オペラが、2月28日ヘーレンでヴェルディの「仮面舞踏会」、3月23日ロッシーニの「チェネレントラ」やります。また、着物でごいっしょしましょう!詳細をメールします。
Commented by レイネ at 2010-01-11 20:49 x
REIKOさま、貴ブログの新背景も、縮緬の色無地グラデーションでしょうか。深みのある赤から黒に変わるのが、血潮を連想させます。。。

この帯、雪輪と源氏香の組み合わせに魅かれたのみならず、実は、手の側が茶色地に蔦葡萄模様で、2通りに使えるのが決め手!人気柄を全部入れました、みたいでお得かなと。でも普通の袋帯よりずっと長いため、上手く結べず、今まで締めた事がなかったんです。
結構上手く出来たので、来年の秋には、反対側も使いますわ。
Commented by レイネ at 2010-01-11 21:00 x
straycatさま、お褒め頂き、恐縮です。皆様のコメントから察するに、もう後姿の写真だけでよい、ということかとも思えますが。

先日、お土産にかんざしをいただいたので、それを挿すための髪型を考えたんです。しかし、なぜか写真には写ってない。。。
ヘア・メークまで手が回らなくて、いつも簡単な夜会巻き風ひっつめだったのですが、今回少しだけ、ふうわりと下の方にまとめました。今後の課題ですね、髪型は。

染め替え・作り直しは、思い付きをふっと電話で母に言ったら、その2ヵ月後に帰ったとき、出来上がっていたのです。全く相談に入る込む余地がありませんでした。母が懇意にしている呉服屋さんに全面的にお任せしたようですが、出来上がりには満足。(値段以外は。。。)
Commented by huruhon at 2010-01-11 21:07 x
こんばんわ。素敵な毛万筋。江戸の心意気が伝わります。今日本では、悉皆がちょいとしたブームなんですが高いですねえ。
着物がもう飽和状態ですからね。悉皆がはやるのでしょうが、高いですよ。
銀座にも悉皆専門の店がたくさんできてきましたから・・・

古着も値段が張りますから、普通の着物屋のお仕立て上げてが一番安かったりもしますね。

でも、お母様の思い出がたっぷり沁みこんだ着物、男性から見てもいいもんです。
思い出には値段はつけられません。
Commented by レイネ at 2010-01-11 21:12 x
lilacrose07さま、ようこそお越しを。
エッカルトシュタインのピアノは、去年3回ナマで聴く機会に恵まれました。今年も、エイントホーフェンのフィリップス・ミュージック・ホールでは何回かコンサートやリサイタルがあるようです。(おととし、そこで、ルガンスキーのピアノとレーピンのヴァイオリンという最強の組み合わせも聴きました!)

のちほど、そちらのブログにもお邪魔させていただきますね。
ピアノ仲間として、これからお付き合い、よろしくお願いします。
Commented by レイネ at 2010-01-11 21:35 x
huruhonさま、里帰り前には、ネットで帯を探し、日本に着く頃仕立て上がるようにして、お直しに出していた母の着物と共に持ち帰るんです。着物はネットで買うに勇気が要りますが、帯なら大丈夫。自分好みの帯を増やして、母の着物とコーデして自分らしさを出そうと。

裄直しくらいならまあまあの値段ですが、それ以外は高くつきますね。ネットで信じられないくらい割引されてる反物から新調したほうがよっぽど安いくらい。でも、本当に飽和状態の母の箪笥の中身を減らそうと、せっせと持ち帰ってます。思い出とストーリーがありますからね、昔の着物には。仕立て直しで、また新たなストーリーが加わるんです。楽しくて、奥が深くて、止められません、着物遊びは。


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


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名前:レイネ
別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem

オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
ハレのおでかけには着物、を実践しています。
音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


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