ドーヴァーからイーストボーンを経てブライトンへ

ドーヴァーに上陸して1日観光し、英気を養った後は、いよいよイギリス南海岸を西進する。
最初の目的地は60マイル先のイーストボーンである。

西南西の風、風力5から6で、絶好のセイリング日和との予想。それでも、10時間はかかるから、今日も長い長い海上での一日になる。
それなのに、ドーヴァーのマリーナ水門開閉時間は気まぐれで、8時のはずが、9時にならないと開かない。グィドの怒ること。それは、そうだ、そのつもりで、潮流、満干、風力、風向きをナビにインプットして計算したのが、おじゃんになるんだから。特に重要な潮流は、潮の満干と時間によって刻々と変わるので、専用の本が用意してあるほどなのだ。

ヨットにはしぶきよけのスプレーフッドが付いているが、それでも高い波が前方から来ると、波しぶきが激しく降りかかり、コックピットにいるとびしょぬれになる。

ブラウン・フィッシュと呼ばれる、イルカの一種が海上に見えた。エーゲ海では、よくイルカの群れに取り巻かれたり、ヨットと競争するかのようにいっしょに泳いでくれたり、楽しませてくれるが、北海でもお目にかかれるとは思わなかった。

        夏は日が長いので、遅く着いても明るいのがうれしい。
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        イーストボーンの外港は満干の差が激しい。

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     水門は、昼夜30分ごとに開閉するので、マリーナへの出入りがスムーズ。

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      イーストボーンのマリーナは、ロンドンのセント・キャサリンに似て
      シックで、ハイソな雰囲気は、英南海岸随一。

翌日は、ブライトンまでで、距離が短いので3~4時間のセイリングだ。12時出発で、朝ゆっくりできるので、イーストボーンの町に向かって、海岸沿いに歩いてみた。ブールヴァードやリゾート・マンションがきれいでリッチな雰囲気だ。

イーストボーンからブライトンまでの海上からの風景は、イギリスの南海岸でも白眉であろう。
白亜の切り立った崖が続き、崖の上にも下にも建物がないので、自然美を堪能できる。
次男に言わせると「今までで最高にきれいな眺め」。
1000の島のあるクロアチアや、紺碧のエーゲ海のギリシャ、トルコと比べても遜色ない、と言うより、比類ない美しさだ。

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              ビーチー・ヘッド岬

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         セブン・シスターズといわれる、白亜の絶壁。

家族全員、思い出したのは、昨年公開された映画「エリザベス・ゴールデン・エイジ」のシーンだ。
スペインの無敵艦隊を向かえ撃つため、エリザベス一世率いるイギリス軍が、この白亜の崖に集結する。

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        ジャンヌ・ダルクばりの騎乗のエリザベス一世が、軍に檄を飛ばして
        士気を鼓舞する。

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 残虐なシーンも多いけど、アルマダ海戦など、海洋ロマンの心を刺激する時代劇。 

しかし、主人は、白亜の崖に刻まれて海辺へ下る階段を、発見した。
ミスター・ビーンの例のビーチでのシーンに使われたロケーションであるのは間違いない。
ズボンの上から水着に着替える、絶妙のシーンである。(なぜか、セキュリティ上、貼り付けができない。)
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by didoregina | 2009-08-10 13:34 | セイリング | Comments(10)
Commented by Mev at 2009-08-10 20:58 x
わ~っ!英国南部の海岸線ってこんなにきれいなんですかー?すごいですねえ。ブライトンには行ったことがありますが、もちろん海から眺めるなんてできませんでしたので、こんな景色は知りませんでした。目の保養をさせていただきましたわ!

Mr.Beanのあの話、こーんなきれいな海岸だったんですかー。内容と景色、すごいギャップですね。

ところでオランダ人はスペイン無敵艦隊を破ったのはオランダ人だと思っているんじゃないでしょうか???
Commented by レイネ at 2009-08-10 22:01 x
Mevさま、ブライトンといえば、ブライトン・ロックですね。あの町のごちゃごちゃした庶民的リゾートの雰囲気がよく出てる曲で、好きなんですが、なぜか、ブログへのユーチューブの貼り付けが昨日からできないんです。どうしたらいいのか、どなたかご教示ください。
セブン・シスターズの崖を見ていて、「セブン・シーズ・オブ・ライ」も思い出しました。ライというのが、その近くにある地名のライとは違うので、クィーン・ファンの間では、どういう意味なんだろう、と昔から疑問になってますが。ファンタジーの世界の歌だけど、きっと、フレディーは、この風景からインスピレーションを得てると思う。

ええ~?無敵艦隊撃退したのは、やっぱりドレークとかイギリス軍でしょう?
Commented by Mev at 2009-08-11 08:44 x
私も、Seven seas of Rhyeを思い出しました!!!調べたら、ライはフレディーの子供のころ読んだ童話の世界の名前だそうで。
Youtube貼り付け、アメブロではできているんですが、Exciteのサーバーメンテ中とかではないでしょうか?

オランダ船団の機動力(とにかく速くて性能のいい船だったらしい)と陸からの抵抗がなければアルマダ駆逐は不可能であったにもかかわらず、英国軍に手柄をすべて持って行かれて忸怩たる思いだ、、、というのが、古きオランダ海軍系の人々の心情だと、本で読みました。岡崎久彦著「繁栄と衰退と―オランダ史に日本が見える 」
Commented by アルチーナ at 2009-08-11 10:07 x
わーー白亜の絶壁!キレイですね!
それからクロアチアはあまり馴染みの無い国なのですが、
1000の島を持つ国なのですか!ぐぐってみたらクロアチアも景色が良さそう!
それにしても海から陸を見るというのも本当に素敵ですね。
日本でも海から見るとキレイな場所があるようで以前、テレビで見た事があったのですが、どこだったか?熊野の方だと記憶していたのですが、検索しても出てこないようなので思い違いかもしれません・・
Commented by sarahoctavian at 2009-08-11 13:57 x
もう15年以上前ですが、当時ブライトンに住んでた友達を訪ねた際に一日ドライブをサービスしてくれて、セヴン・シスターズにも行ったけど、海から眺める白亜の岸壁はまた格別ね!歴史の各場面がフィードバックします。いつの時代にもこの絶景は船乗りたちに感銘を与えたのでしょう。
「エリザベス・ゴールデンエイジ」の馬上のケイトが凛々しかったわぁ!おっと、夏休み恒例「アストリックス」も先日は大英帝国編で、やはりアストリックスやチェーザー率いるローマ軍もセヴンシスターズで上陸(ハシゴ掛けて登ってた!)。
クイーンの2枚目3枚目・・クイーンのクイーンたるアルバムでしたね。ブライトンロック好きでした。ブライアン作で彼のギターもかっこよかったし、いったいどんなところなんだろうと夢見たものです。久しぶりに聴きたくなっちゃった。
Commented by レイネ at 2009-08-11 18:22 x
Mevさま、スペインとオランダ、イギリスの海上覇権争いというか確執は、これからのテーマにしようと思います。海洋ロマンものが家族揃って好きなんです。そういえば、「セブン・シーズ・オブ・ライ」の日本語タイトルは「輝ける7つの海」でしたし。。。
一般オランダ人の間でも、例えばスペインによる圧制時代の屈辱はいまだに骨身に残ってるみたい。
Commented by レイネ at 2009-08-11 18:31 x
アルチーナさま、日本の海岸線も長いから変化に富んでいて、美しいところはいっぱいあるでしょうね。(東海道は、開発が進みすぎて自然は荒廃気味なので、海から見る富士山は西伊豆からでないと美しくない) 
ただ、海から見る陸地の風景は、日本の場合どこも松の緑一色で、遠目の美しさでは、アルビオンにはかなわないかも。フランス側のカレーからも見えるくらいだから。

白洲正子さんの本読んで、熊野巡礼に憧れて、前回家族で日本旅行したときは熊野古道を歩きました。でも、海上から滝なんかが見えたら、もっと感動できたでしょう。
Commented by レイネ at 2009-08-11 18:43 x
sarahoctavianさま、「アストリクスとオペリクス」って、古代歴史のお勉強にもいいのよね。子供が小さい頃は、よく見てました。最新作は、アニメ版それとも実写版?アラン・ドロンがシーザーのヤツかな。

「ブライトン・ロック」のブライアンのギターソロが長すぎて、ロジャー・ファンのわたしにはちょっと退屈でした。
でも「シア・ハート・アタック」のA面は、クィーン音楽の最高峰。最初の2曲ももちろん素晴らしいけど、3曲目の「テニメント・ファンスター」から切れ目なく「フリック・オブ・ザ・リスト」「谷間の百合」へと続くのがたまりません!
Commented by sarahoctavian at 2009-08-11 20:28 x
アストリックスは真に欧州の子供たちの古代歴史への橋渡し的作品ですよね。我が家にも夫たち兄弟の愛読した初版本も数多く、それを息子がさらに引き継いでいましたが。。もういい加減(とりあえず)卒業したようです。それでもたまにテレビ放映されるとつい見たりして。。。ドパルデューのオベリックスは当りだけど、2作目以降はどうも好きになれませんでした。やっぱりアニメが良い。
おお、ロジャーファンのレイネさんにはギターソロが長すぎでしたかっ(微笑)。作曲担当者によって自分の楽器が強調されるものですね。先日Arteの80年代音楽特集日のクイーン@ウェンブリーではジョンのベースが効いた中後期の曲がかっこよかったわ。昔はこんなのクイーンサウンドではないっと、どうしても受け入れられなかったのだけど。
Commented by レイネ at 2009-08-11 23:56 x
sarahoctavianさま、本当、ヨーロッパにいると、アストリクスとオベリクスの話はとっても身近に感じられるし、漫画もアニメも実写もどれもよくできてて好きだわ。

たしかに、マッチョ路線になると、ベースの重いリズムを聞かせる曲になりますね。それ以前の耽美調の頃は、ピアノやブライアンの様々な弦楽器で。でも、何と言っても、フレディーの7色の声のマジックが、初期の曲では余すところなく発揮されていて、めくるめく思い。


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


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