料理教室の学年末試験 @ Convives

今週は、月曜日にBBC2でヴァレンタイン・ワーナーの What to eat now の新シリーズが始まり、火曜日には主人達が料理を習っているイタリアン・レストラン Convivesでの学年末試験を兼ねた食事会と、美味しい日が続いた。

TVのほうでは、季節柄、バーベキューを取り上げたが、さすがヴァレンタイン君である。今回も自分で産地に出向くか、半径100メートル以内で生産されたものにこだわった。
例えば、バーベキュー用の肉は、古来からの「コモン土地法」の、公共の草地では誰でも家畜を飼ってよろしい、という恩恵を利用して、ケンブリッジの町なか(!)で飼育された牛を使ったものだった。

そして、シーフード・バーベキュー用には、デヴォンの海岸まで出かけて行って、竹の細い棒にフックを取り付けた道具で、岩場に隠れるロブスターを捕まえようとした。残念ながら、取れるのは小さな蟹ばかりだったが、何とか地元のロブスターを手に入れた。まずは生きたロブスターにヨガのポーズをとらせてから、眠くなる、あなたは眠くなる、と催眠術をかけて、おとなしくなったところを、一気に背中の神経に包丁を入れ、引導を渡した。こうして、ロブスターは一瞬のうちに苦しまずに昇天できた。
オランダ同様、イギリスも動物愛護団体の監視の目が厳しく光る国であるから、動物を生きたまま調理するなど、言語道断だ。抗議の電話とメールがBBCに殺到するだろう。

来週は、ピクニック編である。ピクニックの女王を目指すわたしの期待は否が応にも高まる。


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               レストランで着物の柄を説明中。


さて、主人達は1年間習ったイタリア料理の腕前を各自のパートナーに披露するのだ。
これで及第点が取れれば、進級して来年も習ってよろしいとのお墨付きがもらえる。

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海老と野菜の温サラダ。ちょっと月並みな前菜だし、ベーコンとトマトとラディッキオの味が馴染んでいない。クルトンは硬すぎ。

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       シェフ・コック、ルネ先生33歳と平均年齢60歳くらいの生徒達。

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       メインは、アンコウの蒸し焼きにイカ墨のリゾット、さやエンドウ。
分厚いアンコウは、弱火でかなり長く蒸し焼きにしたようだ。ぷりぷりして美味しい。しかし、リゾットはぼってりして重い。チキンストックがベースのソースは、ほんのり甘みと酸味のバランスがいい。

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トリオ・デザート。左からオレンジのとろとろゼリー、リモンチェロのシャーベット、3色メロン・ボールにミント。

概してオランダ人は、味にうるさくないというか、出されたものは文句を言わずに食べる国民である。食事できるだけで感謝しなくてはいけない、という質素なプロテスタント的倫理感に支配されているのだろうか。こういう批評精神の欠如が、美味しいものが少なくてレストランは高くて不味いという現状を招いた元凶だ、と常々思っていることをポロリとオランダ人の友人に言ったら、眼の色を変えて反発された。まずかった。彼女との間には、かなりしこりが残ってしまった。こういうことは、オランダに住む外国人の間だけで話題にすべきだったのだ。反省している。

だから、今回の学年末試験には、まあ及第点はあげてもいいが、量的にもプレゼンテーションにも味付けにも少々問題あり、というのがわたしの意見だが、他の方(パートナー)たちは、オランダ人らしく(ベルギー人も3人いたが)手放しで絶賛していた。わたしたち採点係ももちろん、レストランでの食事料金は払ったのだから、言うべきことは言ったほうがいいと思ったが、また角が立つので公には声明しなかった。

そのかわり、隣に座ったオーナー・シェフの奥さんとは年齢も近く(40代)、旅行や料理その他のハナシが合い、意気投合。おしゃべりしまくって溜飲を下げた。

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着ていったのは、実は浴衣だが、半襟とウソツキ袖を下につけ、足袋も履いて着物風に。
桐の下駄は草履型で、誂えた鼻緒の色が帯の色と偶然ながら合っている。

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帯は、当日、K子さんのお母様から譲っていただいた、8寸巾の締めやすく可愛い色柄のもの。
母親以外から、着物や帯を貰うのは初めてだが、わたしのために譲ってくださるなんて、感激。
拙ブログの前回の着姿をご覧になって、帯結びのバランスの悪さを指摘されたので、今回は及第点がいただけるようがんばった。
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by didoregina | 2009-07-08 15:13 | 料理 | Comments(4)
Commented by Mev at 2009-07-09 04:57 x
あんこうの蒸し焼きとイカスミリゾット、ものすごく美味しそうです!
こんな料理のできる旦那さまだなんて、すばらしいすぎる。。。。

浴衣、涼しげでいいですね。帯の赤が、かわいらしい。火曜日はちょっと気温が下がってきていたので、ちょうどいい色合いでしたね!
Commented by straycat at 2009-07-09 10:59 x
レイネさん こんにちは♪

>食事できるだけで感謝しなくてはいけない、という質素なプロテスタント的倫理感に支配
そちらの食事事情、そういうことがあるんですね。
ずっと以前にTVのドキュメンタリーで、ドイツなどは気候が厳しく、かつては作物なども限定されていたので伝統的に食事が質素という話を聞いたことがありますが、そういう関連もあるのでしょうか?

浴衣素敵ですね。
板締めでしょうか?手描きとは違ってとても凝った染色ですね。
帯のお太鼓のバランスも良いように思いますが。
梅雨の時期は絹物を着るのが憚られるので、私も木綿が一枚欲しいな~と思ってるところなんですよ。
衿をつけると浴衣でもおしゃれな外出着になりますね。
Commented by レイネ at 2009-07-09 15:14 x
Mevさま、週日はわたし、週末は主人が料理担当です。ケーキ類は、子供達に免許皆伝、師範代を申しつけました。

浴衣を着物っぽく着るのが夏のテーマなんです。白地で浴衣っぽい柄だと無理だけど、まあ、木綿の着物だと思えばいいので。
こういう可愛い色の帯(フクシアがかった臙脂)は、全く持っていなかったし、よそ様からいただいたのは初めてなので、うれしさひとしおです。
このごろ、大粒の夕立が毎日降って、オランダなのに亜熱帯みたいですね。日本とのギャップが少なくて、Mevさんにはいいかも。
Commented by レイネ at 2009-07-09 15:40 x
straycatさま、乏しい食材でも知恵を絞って工夫して、という姿勢が感じられないんです、オランダ人の食に対する姿勢には。とにかく安易で食べやすい味付けと量の多さが重要みたい。先進国はどこも飽食気味ですが、オランダでは近年特に肥満の危機が取りざたされて、政府も色んなキャンペーンに取り組んでますが、全く成果なし、のようです。

これは、母の浴衣の中では珍しく可愛いい色です。モダンで大柄の鶴の模様です。染めムラがあるから安物でしょう。母はちく仙(<-漢字が出ない)の浴衣で渋くて粋なのが好きで、去年わたしにも1着誂えてくれたんですが、かなり個性的な色柄で戸惑いました。粋筋好みというか。。。それで、自分好みのも欲しくなって、有松絞りの浴衣をネットで注文してしまいました。表と裏の模様が異なるちく仙らしい籠染の木綿紬の反物も箪笥の中に見つかりました。男物みたいに渋い柄なの。。。
浴衣は、木綿の着物だと思えば、扱いが楽だし、涼しいし、夏にはいいですよ。奥州小紋なんて、特に着物っぽいから欲しいな。


コンサート、オペラ、映画、着物、ヴァカンスなど非日常の悦しみをつづります。


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別名: didoregina
性別:女性
モットー:Carpe diem

オランダ在住ですが、国境を越えてベルギー、ドイツのオペラやコンサートにも。
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音楽、美術、映画を源泉に、美の感動を言葉にしていきます。


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